死への考え方が突然変わりました
初めて相談をさせていただきます。
表題の件、今までの自分にない考え方で、どう消化すべきか分からないので、考えとの付き合い方を教えていただきたいです。
ふと、死んでもいいなあと頭に浮かぶようになりました。嫌なことがあったわけではないのです。自死を選ぶというよりは、寝る前に明朝目覚めなければいいのに、と毎日考えるようになりました。
これまでは、自分が死ぬなんて考えられない、自分は老衰でしか死にたくない、自分にとって死ぬことは最大のネガティブという考えでした。
私は普段から楽天的で、物事をあまり深く考え込むことはせず、どちらかというとポジティブな発言が多い方だと思います。
ただ、30歳を目前にして自分の将来像が描けず、結婚したいができるのか、今のままの仕事でキャリアを築けるのか、自分は何がしたいのか…などと考え、一人で漠然とした不安に悩むこともあります。考えても仕方がないことなので、悩んでもその日のうちに区切りをつけて翌朝にはけろっとしていられるのですが、数週間後にまた同じ事を考える繰り返しです。
それでも、そこそこ順調な生活を送っており、やりたいこともたくさんあるし、そのための準備や勉強もしています。手探りですがよりよい将来の自分を目指して楽しく前向きに取り組んでいます。
そんな中で、今死んでもいいなあと思っているので、私にとってのポジティブとネガティブが同居している状態が、どうにも気持ちが悪いのです。
この2つの異なる考えとどう付き合うのが良いでしょうか?
ご教示いただけますと幸いです。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
敢えて解かず
"死への考え方が突然変わりました"
"ポジティブとネガティブが同居している状態"
"2つの異なる考えとどう付き合うのが良いでしょうか?"
この手の疑問は、たとえ経典に何が書いてあろうと、どんなに有名で偉いお坊さんにどんなに含蓄のある言葉をかけられようとも、あなた自身が納得できなければ、結局意味のない事でしょう。
そもそもあなたの疑問は、縁(時と場合)によって結論がコロコロかわるものでしょうから、慌てて白黒ハッキリつけようとするのではなく、この疑問を大事に温めていくことに意義があるのではないかと私は思います。この疑問を追求していくその過程こそが、あなたの人生の旨味を増す善きスパイスとなることでしょう。
「中道」
レイさま
まあ、少し漠然とした不安からの虚無的、ニヒリズム的な感じがあって、というところでしょうかね・・
このままでいたいけど、これから先でここから悪くなるのが怖いということもあるでしょうか・・
仏教では「中道」として、あまり両極端に寄らないことが推奨されるところとなります。
両方同居していることでバランスを取っているとも言えなくはないかなとも。
ただ、今はやや虚無的な感じが勝りつつあるのかもというところであります。
とにかく仏教では因縁果の理をかなり重視します。
何事も結果には必ず因縁(原因と条件)があります。
もし、善い結果を得たいと思うのであれば、善い因縁に取り組まないと得られないものと考えます。
仏教では迷い苦しみを無くしていくための因縁に取り組むことになります。
今、貴女さまが悩んで苦しんでいることも、仏教を修習していくことで、もちろん無くなるところになって参ります。
これからの人生を確かなる「中道」でゆくためにも、仏教がきっと役立つものとなるでしょう。
是非、仏教を学ぶことで向き合って頂ければ有り難いと存じます。
川口英俊 合掌