他者を信頼する力が欲しい
私は20代半ばから夢を叶える為に大学に通っています。その夢は人間自体が好きであること、信頼出来ることが必須条件です。
私は幼少期から、保育士の先生によるいじめから始まり、中学生の時に不登校も経験しています。
嫌だと思った事をすぐさま言語化する事が苦手で、そんな私の気質が原因で拗れてしまった様にも思います。
そういった同じ悩みを抱える人が、少しでも器用に立ち回る術を身につけて幸せになって欲しい……という願いから、大学に通い始め、今年度から4年生になります。
しかし成人してからも対人関係で上手くいかず、付き合った男性が今まで三人いたのですが、
一人目の方には2年半のお付き合いの末に浮気をされ、二人目の方からはモラハラをされて耐えきれず逃げるように別れました。
男性を信用できない……。
せめて夢を叶えてから恋愛をしようと思っていた矢先、三人目の方から一ヶ月間に渡る強いアプローチを受けて人柄を信頼し「この人で男性を信用するのは最後にしよう」という覚悟のもとお付き合いを始めました。
しかしそれもつい最近「元彼女に感じていた好きとは違う」と言われてフラれてしまいました。
付き合いはじめた時から元彼女と比較し侮辱される事も多かったですし、私は元々寂しさを埋めるための存在だったのかも知れません。
その事を指摘して関係が壊れるのが怖くて、再び私は言いたい事を言語化できませんでした。私に対する好きという気持ちを過去の恋愛と同質とは捉えず、私自身を見て欲しかった。それだけなのに……。
幾つ歳を重ねても大学で知識を重ねても、自分は何も変えられず無能であると思い知らされて、人を愛しても上手くいかず、親身になってくれる人がいるのにそんな人ですら信用出来ず……。
夢である職業も私には向いていないのではと思い始めてきました。
食事もとれず、睡眠も断続的で、勉強にも手が付けられない日が続き自己嫌悪の毎日です。
就活があるためいち早く立ち直りたいですが、時間だけが過ぎていく毎日が苦しいです。
ここまで書きましたが、私は一体どこで躓いているのかすらも自覚が出来ていません。
私は夢を諦めるべきなのでしょうか?心の平穏を取り戻すにはどうしたら良いのでしょうか。逃げたい気持ち、立ち向かいたい気持ちが錯綜しています。
どちらにせよ、再び人間自体を好きになり信じる力が欲しいです。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
他者を信頼するために
ぬこ 様 相談ありがとうございます。
「言いたいことを言語化できない」その原因の多くは、幼少期のいじめや中学の不登校(これもいじめかな?)のようですね。そして今また、彼との関係が壊れることをきっかけに恐れて言葉にしなかった、その結果、フラれた上に、さらに自己嫌悪に陥るという思わぬ結果になってしまった。ということでしょうか?
ところで、ぬこさんは、「夢を叶える為に大学に通い、その夢は人間自体が好きであること、信頼出来ることが必須条件」ということは、対人支援的な仕事をするという夢をかなえるということかと思いますが、そのために、学業プラスで学んでほしいことがあります。それは、「コンパッション・フォーカスト・セラピー」または「セルフ・コンパッション」です。
最初にお伝えした、原因と最後の自己嫌悪に陥る話は、コンパッション・フォーカスト・セラピーのケースフォーミュレーションを使って少し自己嫌悪を招いたことを考えてみました。そしてこのフォーミュレーションの①原因となるところ、②現状の悩み(言語化できない)、③関係が壊れることを恐れた、④そして自己嫌悪になった。すべての段階に、コンパッション(自分を責めずに自分に思いやりや優しさ寛容さ=仏教でいう慈悲)を向けてみましょう。
心を落ち着けて、善悪の判断をせずに、映画を眺めるように、優しさや思いやりを向けながら静かに振り返ってみてください。深いゆったりとした呼吸とともに、柔らかい光を感じるように振り返り眺めてみるとよいと思います。きっと自分を責めることが減っていくと思います。このような「コンパッション・フォーカスト・セラピー」を続けていけば平穏を取り戻すことができます。
ぬこさん、あなたが悪いのではないですよ。多くはその環境や成長してきた状況によるのです。自分に思いやりや優しさを向けるように、そして微笑みが自然とでてきますように、試みてください。そして夢をあきらめないで、続けてくださいね。
セラピーを学びたいと思うならどうぞ一声かけてくださいね。一礼
追伸:早速にお礼メッセージありがとうございました。自分への思いやりが優先して構いません。それが相手に伝わっていきます。お薦め本『コンパッション・マインド・ワークブック』(金剛出版)難しい時はどうぞご質問ください。再礼
質問者からのお礼
釋 孝修 様
回答ありがとうございました。
回答を拝読し、まず他者を信じなくてはという事ばかりに急くのではなく、
自分自身を好きになったり信じたりする事が先なのかなと思えてきました。
どんな出来事でも私に原因があるのではと思い込んでしまう気質で、(理不尽な事でも丸く治まればと、自分に原因をつけて謝罪をしてしまう傾向にあります)
善悪の判断という部分でなかなか難しさを感じているのが正直なところですが、
明日が来ることが怖くなくなる日まで、コンパッション・フォーカスト・セラピーを試みたいと思います。