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兄が自死したことについてです

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有り難し有り難し 18

5月2日に兄が自死しました。

何年間も連絡をとってなく、特別仲が良かったというのもないのですんなり自分の中で受け入れていたつもりですが、

死後の世界や自死だとどうなるのかが気になってしまい、ずっと調べてしまいます。

ただでさえ自死してしまうほど悩んで苦しんでいたのに、自死は地獄に堕ちるだの現世にとどまるだの救いのない事ばかりでてきて悔しいです。

もちろん、良いことではないですし親不孝者だというのもわかります。
ですが『生きていればいいことがある』『生きてさえいてくれればそれでいい』なんて綺麗事だと思ってしまいます。
兄の人生を歩むのは兄自身です。

その兄が一生懸命たたかって、考えて、悩んで苦しんでだした答えが自死なのに、そんなに間違っていることなんでしょうか?
自死してしまった人にこれ以上、苦しんで欲しくないと願ってしまうのは贅沢ですか?

話は変わってしまいますが、夜や鏡が怖くなってしまい、眠るのが難しくなってしまいました。
兄がみえてしまうんじゃないか、なにか心霊現象なるものが起きるんじゃないかと思ってしまいます。

きちんと心からお祈りして成仏してほしい気持ちと、兄が怖くて怖くてたまらない気持ちが入り交じってしまいます…

火葬場が空いていないため、お経も火葬もまだですが、兄はいまどういった状況にあるのでしょうか?

何が聞きたいのか、なにが言いたいのかまとまってなくてすみません。

とにかく、兄には成仏してもらい、楽になってほしいと願っていますが実際はどうなんでしょうか?
また、なぜこんなにも怖いと思ってしまうのかなにかご存知であれば教えていただきたいです。


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お坊さんからの回答 2件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

先ずは仏教的な導入、整理

こんにちは。

先ずはお悔やみ申し上げます。
お悲しみでしょう。

ご質問の一番の要点は、あなたがどういった判断基準(拠り所)で見るか、考えるかということに尽きます。あなたのご宗旨がどちらかは分かりませんので、あなたの問題意識について仏教的な導入、整理のお話にとどめておきます。

仏教では、南無といういずれかの仏様に帰依する点で共通しています。
南無阿弥陀仏、は阿弥陀仏に帰依します。
南無釈迦牟尼仏、は釈迦牟尼仏(お釈迦様)に帰依します。
等々です。

その帰依する対象である仏様の仰せをそのまま自分の拠り所、判断基準にするのが仏教です。

「自死は地獄に堕ちるだの現世にとどまるだの救いのない」とは、どんな仏教(伝統宗派でしょうか?)の本を読まれたかは分かりませんが、私の仏教(浄土真宗)ではそう聞きません。

「兄はいまどういった状況にあるの」か、これは純粋にあなたの宗派の見解によるのでお葬儀の際にお坊さんにお聞きになるのがよろしいでしょう。ちなみに浄土真宗では、亡きお方は阿弥陀様に抱かれて極楽へと往かれた、そう捉えます。ただ、宗派がわからない現段階で多くのコメントすることは、むしろあなたの理解を混乱させかねませんので、短くとどめておきます。

お葬儀は、お寺さんが来られると思いますので、先ずはその先生にお尋ねする。
そして、継続してその宗派の教えを聞き続けるところに、あなたの問題は段々と解決すると思います。

どうぞ、お大事になさってください。

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おきもち

釋 悠水(しゃくゆうすい)
浄土真宗本願寺派報恩寺住職(兵庫県三木市) 本願寺派布教使 元本願寺布...
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死に方を問わず、みな成仏されると信じています。

浄土真宗本願寺派の教学伝道研究センターは
原始仏典と大乗仏典にさかのぼり仏典を読み直し
自死に関する数百カ所を分析しました。
その結果
釈尊は自死について価値判断をしていないことが判明しました。

例えば
「雑阿含経」にヴァッカリという弟子の話があり
重い病の苦しみから死を考える彼を
他の弟子たちは献身的に介護し
釈尊はどう仏法を学んでいたかを問うのみでした。
結局ヴァッカリは自死しましたが
釈尊は弟子たちに「亡くなり方」そのものについて非難しませんでした。
でも自死を容認している訳でもなく
釈尊が死を考えている弟子に対応する場面などでは
「生きていてほしい」と強く願っておられました。

お兄さまは仏様に救われて
お浄土で成仏されています。
私はそう信じています。

また
自死は
本人が選んでのことというより
社会に追い込まれてしてしまったこと
うつ病によって他に考えられなくなったゆえの死
だとの認識が広がっています。
私もそうだと考えます。

でも
あなたは怖がっておられる。
そのように
ご自身の中に様々な想いが湧き続けるのは
大切な方を亡くされたのですから自然なことと思います。

そういう想いを話す機会を持ちませんか?

下記の「自死・自殺に向き合う僧侶の会」の
HPをご覧いただけますか。
毎月「自死遺族と僧侶のオンライン茶話会」を開催しています。
また僧侶との往復書簡もやっています。

http://www.bouzsanga.org

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おきもち

和田隆恩
 浄土真宗(大谷派)/広島県広島市/17世住職。  1967年京都市生ま...
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質問者からのお礼

ご回答ありがとうございます。

家系も私自身も決まった宗派がなく、このままではいけないと思い色々調べた所、浄土真宗の教えが一番心に響いたので、そうしようかと思っていたところ、浄土真宗派の方から回答がきたので大変驚きました。
やはりご縁があるのかと思い、決めました。

どこの仏教の答えかの話ですが、わたしが見ていたのは仏教ではなくスピリチュアルのようなものだと思います。

お経を読んで頂くお坊さんですが、父の話によると『真言宗』でお願いしたそうです。
特に宗派などは決まってなかったのですが、取り急ぎ決めなくてはならなかったようで、お願いしたそうです。
そうなると、兄がどうなるかは真言宗の教えを調べればわかることですかね?

今まで何も考えず過ごしてきてしまったので、これからは浄土真宗のことを少しずつ調べ、感謝の気持ちを込めて南無阿弥陀仏を唱えたいと思います。

ご回答ありがとうございました。

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