どす黒い感情が消えません。
私を親友と呼んでくれた二人に裏切られた、という過去が忘れられません。
数年前、私は大学生でした。
私はサークル活動に励み、決して多くはないが男女共に友人に恵まれた学生生活を過ごしておりました。
ある日、サークルの友人から「彼女はつくらないのか?」と尋ねられました。
当時の私は色恋に興味がありませんでしたが、彼は「女友だちの中に居心地の良い子はいないのか?恋愛はいいものだぞ?」と。
その日から彼は、私に恋愛を勧めるようになり、それをきっかけに私も同サークルの女性に惹かれるようになっていました。
そのことを彼に伝えると「それは良い、応援する」と喜んでくれました。私の片思いの相談にのり、彼も交えて三人で出かけることもありました。
しかし、彼と彼女は裏で付き合っていました。サークルの人伝てに知り、私だけ秘密裏にされていました。
私は彼らから身を引くことを決めました。
すると、彼らは「"私"とは友だちでいたい。また皆でお出かけしよう」と言います。
私は何度も断りましたが楽しく過ごした事も事実だと思い、また三人で出かけるようになりました。
過ごすうち彼らは「出会えて良かった最高の親友」と言ってくれ、私も過去のことはありながらも二人を親友と思い、三人でお泊まり会をするまでになりました。
すると夜、私が寝たことを図って夜伽が始まりました。
私は絶句しました。過去に好意を寄せていたことを知っていて、私の横で行為をするという意味が分からず混乱しました。
そこからまた二人との距離を取りますが、彼らは何故嫌われたか分からず、以前のように親友と言い遊びに誘ってきます。
愚かな私は彼らに絆され、その後も三人で遊ぶようになりました。
しかし、私の中で許せないことは積もる一方でした。
彼らと過ごすうちに、日ごと人間不信に陥り大学やサークルに顔を出すことができなくなっていきました。
その後、彼らとは縁を切ることになりました。しかし人間不信は治らず、二年間引きこもり、大学は中退しました。
その後就職できましたが上手くいかず、軽度の鬱と診断されました。
月日は経ち、今では働けるようになり、過去の笑い話となったと思っていました。
今日、彼女が結婚したとSNSで知りました。
憎悪、嫌悪、殺意が止まらなくて私自身恐ろしく相談致しました。
私はどうすれば全てを許せるでしょう。
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「許」すかどうかよりも、整理する
こんにちは。
「どうすれば全てを許せるでしょう」とのお尋ねです。
あなたは、「彼女が結婚したとSNSで知」ったことから、過去の「裏切られた」できごとが再び思い出されて、「憎悪、嫌悪、殺意が止まらな」いことに困惑している、それは無理もないことです。
「全てを許せる」ということは難しいと思います。
「好意を寄せ」た彼女が、実は「恋愛を勧める」彼と「裏で付き合って」いた。その二人はあなたを「親友」であると認識しているにも関わらず、背信行為をしたということは通常許容しがたいことです。その道理に反したことを忘れるとか、「許せる」ということは困難な事です。
ただ、私が思うのは「憎悪、嫌悪、殺意」が「全てを許」すことによって解消するのか、という点です。それは、悩みの解決の方向性として、順当な方法かどうかを再度考えてみて欲しいのです。
これは私が勝手に想像することです。
あなたは自分の感情や考えを素直に表現できず、一人で抱え込みすぎてしまう傾向がありませんか。その結果、感情を持て余したり、或いは瞬発的に爆発しそうになっている問題を抱えていないでしょうか。「憎悪、嫌悪、殺意が止まらなくて私自身恐ろしく相談」と書いてあるところからそう思うのです。
また、あなたはそのお二人との関係において、こう書いています。「二人との距離を取りますが、彼らは何故嫌われたか分からず、以前のように親友と言い遊びに誘ってきます」と。これは、正面から「親友」である二人に自分が「裏切られた」と正直に伝えていなかったからではないでしょうか。
あなたの中では、「過去に好意を寄せていたことを知って」いるはずだ、「裏切り」だ、分かっているはずだ、なのに何故無邪気に「親友」と呼ぶのか。これを言い出さないまま爆発寸前の感情を抱え込んで「人間不信」になったのではないでしょうか。
つまり、あなたに必要なのは自分の思った通りを、相手にどう思われようと斟酌せずに素直に吐き出すことではないでしょうか。「愚かな私」ではない、「裏切り」は嫌いだ、誠実に相手を思い行動することが本当の「親友」なのだ。それを自信を持って自分の心の中で意識し表現する事が大切です。
これは、かのお二人に今更ぶつける必要はないと思います。
自分をハッキリと表現できるきっかけとして、その二人がいた。
「許」すかどうかよりも、整理するのです(字数制限)
質問者からのお礼
釋 悠水様
素敵な御助言、有難うございます。
私の後ろめたい気持ちを否定せず聞いて下さったこと、心より嬉しく思います。
その通り、私はあまり負の感情を相手に伝えることができず、日頃から大切なことは自虐的な笑いにしたり、言葉にしなかったりするきらいがあります。
他者から嫌われるのが怖くてそういった態度で示してしまいます。
またこれは1000字では上手くまとめられず端折った部分になりますが、
縁を切る際に「私は君らに○○された、それが許せない。だから金輪際関わらないで」と告げて離れました。
私の中では、きちんと向き合って伝えることが彼らへのけじめであり完全なる決別のつもりでした。
しかし、彼女の結婚の知らせにまた殺意を覚えてしまい、私の中で彼らと決別できてなかったのかと自暴的になります。
仮に彼らが死んだとして、そうすれば胸は空くのか、他者の不幸を願うばかりではそれこそ過去に囚われたままだと自責するばかりです。
釋 悠水様
過去の心の整理とは如何様にすればつくのでしょう。この殺意はどうすれば失せるのでしょうか。