hasunoha お坊さんが必ず答えてくれるお悩み相談サイト

お坊さんに質問する
メニュー
メニューを閉じる

欲の観察についてアドバイスを下さい

回答数回答 2
有り難し有り難し 11

私は自身の欲を観察するとき、三毒(貪瞋痴)の概念をいちいち用いてその欲をラベリングしていくよりも、その瞬間における「欲している感覚、執着している感覚」と「あるがままの現実の状況」それぞれに直感的かつほぼ同時的に気づいて「あ、欲に囚われている。執着している。」と実感していく方が楽に欲望熱中状態からの切り替えを行えるのですが、やはりそのような大雑把なやり方よりも三毒の概念で細かく分析していくようにして精進していった方がふとした出来事から来る「思わぬ躓き」や「精神的カウンター」のような「痛い目」に遭い難かったりするのでしょうか。
というのも、私の場合三毒の概念を用いると、どうしても「慢」への対処がおざなりになってしまう傾向があるような気がするのです。(ちょうど今日それで「痛い目」に遭って苦しんでしまいました……)
私は出家でも在家でもない身分ですが、どうかアドバイスいただけると幸いです。


この問答を娑婆にも伝える
facebookTwitterLine

お坊さんからの回答 2件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

根っこ

センジョウさま

欲の観察、三毒(貪瞋痴)の観察において重要なのは、その分類や分析ではなくて、その大元、親分の正体を見極めて、そこを対治していくことが大切となります。

いくら枝葉を切っても、根を切らないと解決にならないというところです。

その根っこは、無明(根本的な無知)となりますが、更にその大元は、倶生の諦執、真実執着と言われるモノ・コトへの実体視執着になります。

まるでそれが実体があるかの如くに顕れてくる、その顕れへの囚われとなります。

そのように認識してしまう問題をどう解決していくのか、それに取り組むことで煩悩障と所知障を滅していくことが、仏教においては大事となります。

このように私たち凡夫の誤った認識のありようについては、下記がその理解に役立つでしょうから、ご参考になさって下さいませ。

「お化け屋敷の喩え」(齋藤保高先生)
http://rdor-sems.jp/index.php?%E3%81%8A%E5%8C%96%E3%81%91%E5%B1%8B%E6%95%B7%E3%81%AE%E5%96%A9%E3%81%88

川口英俊 合掌

{{count}}
有り難し
おきもち

Eishun Kawaguchi
最新の仏教論考はこちらでご覧頂くことができますが、公開、非公開は随時に判断...
このお坊さんを応援する

一瞬ごとの感覚と仏教心理学での分析

を分けて扱った方が良いと思います。
 ヴィパッサナー実践しているときは、すべての感覚を一刹那ごとの生滅になるまで細切れにして、次の刹那のものとは分けて扱ってください。何でもいいから感受してそれを「欲」と感じたら、「欲」だけで捨てる。次の刹那も、というか、何秒(何億刹那)も続けて同じような感覚が生じますが、それぞれ、変化するまでは「欲」「欲」「欲」と見ては捨てる見ては捨てるを続けるしかありません。千本ノックとかもぐらたたきみたいなものです。
 見て捨て続けていると、「欲」が消えたり(新たに生じなくなったり)、同じ「欲」でも少し感覚が違ったりするかもしれません。そのつど、別のラベリングをして、見ては捨て続けてください。一瞬ごとの変化生滅なので、考える暇などありません。
 瞑想の後で、今日の瞑想では……と、しっかり分析してください。
 日常生活では、臨機応変にやるべきです。時限付きで何かの用事をしている最中なら、てきぱきとこなし、終わってから、一応、あれでよかったかどうか頭で確認して、いったん終わる。感情とかの分析もその時やればよいでしょう。
 時間をかける余裕があるなら(たいてい、ありません)、心が汚れないように丁寧にやる。汚れて消えないなら、分析してみる。しかし、すべて瞬間ごとの生滅なので、過ぎた時間の分までさかのぼる暇はないと思います。
 TPOをわきまえて、その都度、適切に対処してください。うまくいかなくても、どうせそれは過ぎ去っています。

{{count}}
有り難し
おきもち

初期仏教というか仏教本来の教えを学びつつ、その在家信者のあり方から見た日本...
このお坊さんを応援する

質問者からのお礼

お二人のご意見を読んで、改めて己を省みることができました。
そうですよね。あくまで根本にアプローチしなければならないことを忘れていました。
アドバイスありがとうございました。

「欲望・欲を抑える」問答一覧

性的な画像を見るのをやめたい

  大学生です。恋人は今までいたことが無く、独身です。  お恥ずかしい話ですが、スマホでつい性的な物を検索して閲覧するのが癖になっており、それをやめたいです。  最初にそういったものを見たのは、小学生の時まとめサイトを閲覧していた際に誤って別のサイトのリンクを開いてしまった時です。その後からやめられなくなり10年ほど経った現在まで続いています。  小学生から中学生の頃にいじめを受けており、親は大変親身になって相談に乗ってくれたものの、学校側の対応があまり良くなく、いじめ加害者である上級生が卒業するまで解決しなかったということがありました。その頃は大変不安な毎日を送っており、不安から目を逸らすこと、また性的な関心が高かったためにそれを満たすことの2つの理由から、性的な物を検索していました。この頃のいじめについては、未だに毎日思い出します。  高校以降はいじめはありませんでしたが、対人コミュニケーションに難があるためか、また一般的に多くの人が悩みを抱える時期であるからか、以前と同様に性的な物を検索することでストレスを発散してきました。他人に自分の悩みを相談したり、愚痴を言い合ったりすることはほとんどありませんでした。  この癖による生活への弊害として睡眠不足や、こんなことをしてしまっているという自己嫌悪があります。自分でもこの癖をやめようと、帰宅後はスマホの電源をオフにしてガラケーを併用する、日中に運動をして夜眠りにつきやすくするなど努力していますが、根本的な解決には至っていません。  長文になってしまいましたが、ご回答いただけると幸いです。

有り難し有り難し 10
回答数回答 2

欲しい物で頭がいっぱいになります

もうずっとそうなのですが、いつも欲しい物で頭がいっぱいになり、欲しいもののために会社を休んだり借金してしまいます。もうやめようと何回も思うのに、すぐに欲しい気持ちが湧いてきて止まりません。 仕事を休みがちでお金がないのに次から次に欲しい物で頭がいっぱいになり我慢できません。 借金が50万ありましたが、身の危険を感じた主人が20万も出してくれて、あと三万くらいになったのに、先月から月に一万くらい借金を繰り返してしまいます。 主人に借金がバレてから当たり前ですがいろんなことが禁止になり、欲しい物があったら主人の了解を得てからと言われましたが、ほぼダメと言われるので内緒で買ってしまい、いつもバレないかヒヤヒヤしているのですがやめられません。 あと、現金がない時は携帯決済という、携帯代と一緒に支払う後払い方法で買ってしまい、携帯代が毎月三万くらいになってしまいます。 毎月通帳を主人に見せているのですが、気づいていないのか何も言われないので調子に乗ってしまうのか、止まりません。 現在心療内科に通っていますが、買い物依存は扱っていなく、以前こちらで自助グループを勧めていただいたので、調べてみたのですが、買い物依存のはなく、ギャンブル依存とかの自助グループに電話してみようか迷っています。 自業自得なのですが、そういうのに頼ろうとする自分は甘えているでしょうか。また、同じような人はいるのでしょうか。 お時間がありましたら何かお言葉をいただきたいと思います。 いつも同じようなことばかりですみません。

有り難し有り難し 22
回答数回答 1

何でも調べすぎて辛くなってしまいます。

ふと気になったことや心配事があると、ネットや文献でとことん調べてしまう癖があります。 明るい話題ならいいのですが、気になった事件や事故、病気などがあると、好奇心が止められず調べてしまいます。そして内容を読んでから、暗い気持ちや不安感がふくれあがり、『やっぱり調べなきゃよかった。』と後悔することがよくあります。 自分にとって不愉快な事柄だと分かっていても、一度気になるとなんだかムズムズしてしまうのです。 例えば体調が悪くなったときは症状を検索し、自分が納得するまで、もしくは精神的に辛くなってくるまで詳細を調べ尽くさないと気が済みません。ほかにも、苦手な人と自分の誕生日が一緒だったら嫌だな…となぜか気になって調べたこともあります。とにかく気になることは様々で、くだらないことであってもついつい調べてしまいます。 嫌な気分になると分かっているなら調べなければいいとは思っています。ですが事実が分からないと、自分の納得できる答えを探して頭の中でぐるぐると考え続けてしまいます。 ○○かもしれない…いや△△かもしれない…と考えているくらいなら、いっそ調べたほうがスッキリする部分もあるかもしれません。ですが、勝手に調べて勝手に落ち込んでしまう自分がとても嫌なのです。 この『調べ癖』は、良い側面もあると思っています。勉強や仕事で気になること・興味のあることも突き詰められる、ある意味特技なのかもしれません。ですが、わざわざ自分で嫌なことを調べに行き、精神をすり減らすのはものすごく無駄なことだと思うのです。 不快な事を知ろうとする好奇心を抑えるには、どういった心持でいればいいのでしょうか。うまく情報を取捨選択していくにはどうすればいいでしょうか。

有り難し有り難し 14
回答数回答 1

生活が苦しくなるほどの物欲

タイトルどうりなのですが、私は何年も前から生活に必要ない買い物がやめられません。それで何回か離婚の危機になり、買う前に主人に必ず言う様に言われているのですが、欲しいものが多すぎて、金額も上がるので内緒でどうしても買ってしまいます。 特に一番くじという子供が欲しがる様なキャラクターグッズが好きで、一回700円くらいなのですが、当たるともっと当たると思ってやってしまい、当たらないと当たるまでムキになってやってしまいます。買っている時まずいなと思い汗も出てくるのにやめられないのです。 昔からお金が貯められない方でしたが、主人に会う少し前から生活のことを考えて必要なお金は残しておけたのですが、一番くじというものにハマってから、借金もしてしまい、コントロールできません。 心療内科の先生にも相談したのですが、うちでは取り扱っていないと言われました。 結婚したては主人や主人の母がお金使いが荒く、10円20円切り詰めていた私は心労で具合が悪くなるくらいでしたが今はすっかり逆です。 夫婦で通帳は別ですが、なんで自分はこんなになって治らないのか困っています。 自業自得の救いようのない馬鹿でしょうか? あと今職場で人が余る時があり、席が足りなくなることがあり考えてすぎて頭がぐちゃぐちゃになり、今日休んでしまいました。 くだらないかもしれませんが、お時間がございましたらどうぞ宜しくお願いします。

有り難し有り難し 25
回答数回答 1

欲求が強くて冷静な判断ができません。

僕には付き合って3年目になる彼女がいるのですが、 最近になりこのまま付き合い続け、結婚をしていいのか不安になります。 僕は25歳で彼女は24歳です。同棲をし半年になります。 理由は主に、 ①「もっと自分に合ったいい人がいるのではないか」と ②「他の女性とも性行為がしたい」です。 ①について詳しくお話しします。 当然なのですが彼女には、いい所もあれば悪いところもあります。 いい所は、・容姿がいい・頭がいい・文学的・行動力がある・公務員である、 など沢山あります。 悪い所は、・怒りっぽい・感情の起伏が激しい・ネガティブ・器が小さい、 などあります。 僕はこのネガティブな所と感情の起伏に振り回されて毎日気を遣うのが嫌になり、他の女性の方が生涯を共にする上で楽なのではないかと思うようになりました。 付き合った当初からそうだったので彼女との話し合いで何度もすぐ怒らないでや、もっと冷静になってなど話し合いをしてきました。 確かに付き合った当初よりは良くなったと思うのですが、これから死ぬまで一緒にいることを考えると付き合う自信がなくなってしまいます。 ②に関しましては僕の気持ちが原因です。 簡単に説明すると、彼女に興奮しなくなりました。セックスレスです。 対策としては、場所を変える。興奮する動画を視聴しながら行為をする。などありますが単純に他の人と行為がしたいという気持ちが強いです。最低です。 彼女にも他の人としたいとは伝えていませんが、興奮しなくなった事は伝えています。 とても傷ついていましたが、今は落ち着き前向きに考えてくれています。 以上二つの理由で今後どうするかとても悩んでいます。 お坊さんにご相談する内容ではないかもしれませんが、以前ご質問をした際に お坊さんのご回答にとても心が救われました。心から感謝しています。 本来は自分の人生なので自分で判断し決断するべきなのですが、 後悔するのがとても怖く、別れようと思っても過去の思い出や楽しかったことを思い出すとどうしていいのかわからなくなります。自分勝手な悩みだと理解しています。 未来のことは誰にも分からないので僕が覚悟を決め決断するしかないのは承知していますが考えれば考えるほど心が苦しくなります。 何か助言やお坊さんなりの考えがあればご教授頂きたくご質問しました。 ご回答の程よろしくお願いいたします。

有り難し有り難し 8
回答数回答 1

満たされすぎて欲望がない。

25年来の友人からの相談です。 彼女曰く やりたい事は全てやってしまって 自分の人生に満足しすぎていて 生きるということにさえ執着が無くなってしまった。 お金も子供も仕事もパートナーも友人も満足しているし 世界中で行きたいホテルは全て泊まったし 世界旅行も何回もしたし 三つ星レストランも海外の行きたいところは全て行ったし 家も高層マンションを自分の思い通りにリノベして住んでいる。 投資がメインなので仕事をしなくても良いのだが 子供の教育上働いていないのはよくないと考え 一応、会社を何個か経営していて 仕事は至って順調。 コロナ禍でも経営状態はむしろ好転しているとのこと。 先日の地震があってめちゃくちゃ揺れて このまま死ぬかもしれないと思った時に 全く怖くなく、死ぬのもアリだと感じてしまって 今までも満たされすぎて欲望がないと思っていたが 生きる欲望さえもないということに気がついてしまったとの事。 普通の人たちが欲しがっているものはとっくに手に入れていて 今は興味も無くなっている。 周囲の人たちが喜んでくれることは嬉しいけど 死んでもこの人たちを幸せにしたい! とは思っていないとの事です。 何物にも執着しないことが 自分の夢を最速で実現するために必要だと気がついて 執着することを徹底的に排除してきた結果 本当にやりたい事さえ無くなってしまって 燃え尽き症候群のような感じで生きているとの事です。 この様な方は、どうすれば良いのでしょうか? もう、解脱の領域に近いため十分に生き切ったので いつでも死んで良いものでしょうか? どうやったら、世の中のためになることへ 目を向けてもらえるのでしょうか? という思いは私が勝手に思っていることで 残念ながら彼女は地域とか国とか世界とか地球のためにとか そんなことは考えもしない、と言っておりました。 でも、私に相談してくるということは 何かしらもう一度欲望というものを取り戻してみたいと 感じたからなのだと思います。 私は普段は目標に向かってゆく方々のお手伝いをさせていただいておりますが 目標を全て達成した先に目標が見つからなくなってしまった人の相談は 初めての経験で、どうやって解決してゆけば良いのか分からなくなり、 もしご存知でしたら教えていただけますと嬉しいです。

有り難し有り難し 11
回答数回答 2

温かい気持ちになるお坊さん説法まとめ