家族の不幸が続いている時の心構えは
いつも拝読させていただいております。
長い話になりますが、アドバイスをいただけましたら幸いです。
この1年半、不幸が続いています。
昨年2月に難病を患っていた兄が、検査入院中の睡眠時に急死しました。解剖結果では消灯時間から程なくして亡くなったそうです。直接の死因ではありませんが、睡眠時無呼吸症候群の予防の為の酸素マスクのスイッチが作動しておらず(作動中はかなりの音がします。)、見回りの看護師も朝の起床時間まで死亡している事に気が付かず…。納得できませんが、争っても兄が戻る訳も無く、家族で静かに見送りました。兄は5年前に結婚したばかりで子どもはおらず、高齢の両親はとても気落ちしており、私もそんな両親を気にかけ今まで以上に寄り添っていましたが、長年肺の病気で自宅療養(両親二人暮らしで父が介護)していた母が丁度1年後の今年2月に亡くなり自宅で父と看取りました。
続く身内の不幸に私自身落ち込みましたが、息子、妻を亡くし独りで暮らす父の心情を考え頻繁に顔を見に行くようにはしていました。5月頃から私も父も気持ち的に落ち着きお互いの生活ペースが出来上がってきた矢先の7月末、買い物先で父が脳梗塞で倒れ救急搬送されました。
右側麻痺と言語障害が出るとのこと。コロナ禍で面会も出来ず、不安な気持ちで過ごしていた数日後、再度また脳梗塞を起こし今度は反対側の麻痺。結局全身麻痺になり、脳のダメージも大きくほぼ寝たきりの状態になってしまいました。
幼い頃から家族の世話ばかりしてきた父の今の状況を見ると不憫でなりません。
また、私自身も続く不幸に気持ちが追い付かず、次は自分にも何か不幸が降りかかるのでは、と不安でたまりません。(神社にお祓いに行きました)
また、仏壇の兄、母には毎回「どうかお父さんをあと数年は穏やかに過ごせるよう見守ってください」と手を合わせていたのにわずか数ヶ月で父がこのようになってしまったことに、腑に落ちない感覚です。
私にはとても協力的な優しい夫、子どもがいて十分幸せだとは思うのですがコロナ禍も影響していてちょっとでも気を抜くと心身喪失になりそうです。
今までの悪い出来事の捉え方、またこれからの心の持ち方、お教えいただきたく相談とさせていただきました。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
私も父と祖母を続けて亡くしました
表題の通り、私も父(当時60歳)と祖母(当時88歳)を続けて亡くしました。お気持ちお察し申します。
祖父はまだ私が小さいときに亡くなりましたのであまり記憶にありません。母は49歳で肝臓がんが見つかって闘病生活などというものがないくらいあっという間に亡くなりました。
父は母が生きていた時はあまり母を大事にしていたとは思えませんが、母の死後、ガタっと気落ちし、亡くなる2年ほど前に脳梗塞となり半身不随となり、脳梗塞を再発して亡くなりました。祖母はかなり以前から認知症になっており最後は脳死状態を経て亡くなりました。二人の重度な介護を必要とする家族を共稼ぎで小学校の子供が二人いた兄夫婦が世話をしてくれていました。
肉親、家族が続けて亡くなると、もちろん落ち込みます。大切なのは、落ち込むときにはどうしても落ち込んでしまうので、その悲嘆をあるがままに受け入れるということかと思います。悲しいのは悲しいのであって、すぐに楽になる特効薬はありません。逆に面白いことがあれば、自然と笑えますし、楽しい気持ちになりますが、無理しても笑えないようなものです。思い白くないのに笑えませんよね。悲しいときは悲しいしいので、この感情を無理に押し殺すのではなく、辛いなら思い切り泣く。これによって悲嘆から立ち直っていけるようです。誰も見ていないときに思い切り泣くことをあなたにはお勧めしたいです。
お寺のご門徒のなかに、世間的な意味でいいことが立て続けに起こる家庭があり、逆の家庭もあります。「どうしてこうなるのでしょう」みたいにいわれることがあります。私は、「いいことがあったら次に悪いことが起こり、その次にいいことが起こり、そのまた次に悪いことが起こる」というふうにいいことわるいことが交互にやってくるなら分かりやすいけど、そうはなりません。どちらもまとめていっぺんにやってくることの方が多いですよね。ときがきたら、今度はいいことばかりつづけて起こりますよ」と申し上げることがあります。
悲しいこと、辛いことがあるのが、降りかかってくるときもありますが、どうか、お父上と、お優しいご主人やお子さんに囲まれたご家庭を大切になさってください。