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容姿への執着を小さくしたい

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有り難し有り難し 15

私は摂食障害を患っていて、生活のほとんど全てが食べることに振り回されている感覚があります。
一人では抱えきれず、大学のカウンセラーに相談したり、病院では先生に話を聞いてもらったり、親や知り合い、友人など兎に角さまざまな方に自分の悩みを相談しました。
その中でよく聞くのが自己肯定感にまつわるものです。「もっと自分を大切にして」とか「自分に優しい言葉をかけてあげて」、「自分を褒めてあげて」とか…でもそれがとても難しいし、やり方もよく分かりません。
私は容姿に自信がない為、痩せてないと…と必要以上に痩せている体型にこだわってしまっていて、食事を制限し、制限しすぎてガリガリになって、飢餓状態になったのか過食してしまい、それで大後悔してまた厳しく制限、過食…という悪循環から抜け出せません。私は吐くことが大嫌いで吐けないので、急激に太って(といっても低体重のままですが)急激に痩せるという感じです。容姿がすべてではないのも分かっていますが、容姿の良い人ばかり優遇され、嫌な経験をしたことがとても多く、どうしても「やっぱり見た目なんでしょ」とひねくれた見方をしてしまいます。
だからこそ「痩せてから可愛くなった」、「綺麗になった」って言われて本当に嬉しかったんです。結果として痩せすぎていたことも分かっていました。だけど太る恐怖は凄まじく、太ったら後悔で何かをせずにはいられませんでした。
その他にも、顔への自信のなさがあり、マスクを外すことが本当に怖いです。マスクをしていると容姿を褒められることが多く、その分、「マスク外したら不細工だと思われるんだろうな」、「マスク外したら細いだけで大したことないって思われるんだろうな」…とネガティブなことばかり考えてしまいます。もちろんそんなこと面と向かって言う人はいませんが、それが本当に辛いです。マスクを外さないと不自然な場面でも外せません。
容姿に囚われてばかりの人生で辛いです。なんでこんな人間になってしまったのだろうと自分でも思います。
もう何をどうすれば良いのか分かりません。いっそ死んでしまった方が楽ですし、何のために生きてるのか分かりません。しかし恐怖で死ねません。
容姿への執着を手放す方法はありますか?なにかアドバイスや考えかたを教えてください。お願いします。


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お坊さんからの回答 2件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

「容姿」を上回る価値観はありますか

こんにちは、

病院の先生からの精神医学に基づいた原因と対処というアプローチもあり、親御さんへ相談したことによる「自己肯定感」という観点でのアプローチもあるようです。しかし、文面から拝見するにあなたは未だ隔靴掻痒の感を持っているようです。私は、上記以外のアプローチで回答したいと思います。

「容姿に囚われてばかりの人生」、こうなるのはやむを得ない背景はあるでしょう。痩せている=美であるという現代の一般認識、また美を女性であるがゆえに求める、という背景です。

では、考えていただきたいです。

「容姿がすべてではないの」は「分かってい」ると書いていますが、「容姿」以外にあなたには何がありますか。いや、「容姿」を上回るほどの価値観があなたにありますか。それが最大の問題であるように思えます。

「容姿」を上回る何かを持たなければ、消極的選択として「容姿」の良し悪しという世の凡庸な価値観に乗っからざるを得ません。その証左としては、あなたは「容姿の良い人ばかり優遇」、容姿によって「嫌な経験を」する、世の中の理屈は「やっぱり見た目なんでしょ」という結論に至っています。これは、あなたが不承不承ながらも、「容姿」をめぐる損得に注目し、否定すべき価値観に結局身を置いてしまっているからです。「容姿」こそが人生の中心になっているからです。

だからこそ、私は問うているのです。
「容姿」を上回る価値観はありますか、と。

「自己肯定感」は必要です。
しかし、それ以前にあなたという「自己」とはなにかが明確にならなければ、何を「肯定」するかの前提が成立しません。

打ち込むもの、得意なことがある「自己」を最大化するか。
仏様から見られた「自己」を意識していくか。
家族や友人などの関係性の中に位置づけられた「自己」を大切にしていくか。

ここをまず突き詰める必要があると思います。

どうぞお大事に。

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おきもち

釋 悠水(しゃくゆうすい)
浄土真宗本願寺派報恩寺住職(兵庫県三木市) 本願寺派布教使 元本願寺布...
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ちょっと見つめ直してみましょう

拝読させて頂きました。
あなたが摂取障害や容姿のことでとても悩み苦しんでおられることを読ませて頂きました。あなたのお悩みや苦しみはあなたでなければ分からないかもしれませんけれどもあなたのその苦しみやつらい気持ちを心よりお察しします。

その苦しみやコンプレックスを手放すことはなかなか難しいかもしれませんけれども少しずつ手放してみてはいかがでしょう。今あなた自身がとらわれてしまっている価値観や考え方や生き方から少しづつ距離をおいてみてはいかがでしょう。
あなたにとって見た目はとても大事でしょう、その見た目は内面からももたらされるものでもあります。

今あなたの身体はどのように構成されていますか?
どのように成り立っていますか?
今のあなたの容姿はどのように与えられていますか?
そしてこれからどうなっていくでしょうか?

私達は一瞬でも同じときはありません、一瞬一瞬常に移り変わっていっています。

そしてもう一つ私達の身体は私達のものであるように思っておられるかもしれませんがそれは幻想です、あくまでも一時的なことに過ぎないと言った方がいいでしょう。

今すぐにそう思うことはできないでしょうけれども少し心を落ち着けてみてゆっくりと思い描いてみましょう。思いめぐらしてみて下さいね。

そうした時に今あなたがとらわれてしまっているあなたの身体や容姿はいかがでしょうか?

少しゆっくりと見つめてみて下さいね。そしてまたあなたのお聞かせ下さいね。

あなたをいつもお待ちしています。

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Kousyo Kuuyo Azuma
脱サラして10年が経ちました。栃木県佐野市の一向寺に勤めています。(佐野ラ...
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質問者からのお礼

お礼のコメントが遅くなりました。
私のからだは私のものでは無いのでしょうか?少し難しいですが、いつか理解出来る日が来るのかな…と思います。ありがとうございます。
容姿にこだわってしまうところは変わりませんが、得意なこと、好きな事を一生懸命行い、そこで楽しもうと思います。
ありがとうございました。

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