父の死とそれに伴う苦悩とのつきあい方
こんにちは、見てくださってありがとうございます。
初めての質問、長文ですが失礼いたします。
昨年食道がんで父を亡くしてから、思い悩むことが多くなりとても辛いです。そういった負の感情とのつきあい方、折り合いの付け方をご助言いただけたら嬉しく思います。
「思い悩む」の内容は、自分では3種類くらいあると思っています。①父の死自体に対する悲しみ、②今後周りを含め迎える死に対する悲しみ、③周りと比較してしまう思考、です。
①に関しては、死別までのトラウマです。コロナ禍ということもあり、父は臨終近くまで家で過ごすことが多く、父の咳で眠れなくなったり、血痰が出て夜中に看護婦さんを呼んだり、かん腸で泣き叫ぶ父を励ましたり、とても悲しい記憶が色濃く残っています。当時リモートワークで、仕事先の人にもあまり事情を分かってもらえる人がいなくて、完全に孤立してしまったことから、少し捻くれているのかもしれません。
②は、これは私も意外だったのですが、今後私が経験したような果てしない悲しみを、ほとんど誰もが同じように経験をするという事実が、悲しいということです。その事実を直視すると、人生には救いがないな、と、思ってしまいます。例えば、私の周りの大切な友達やいまは幸せそうな家庭や生まれたばかりの赤ちゃんだって、いつか大切な人の死を経験するのは同じですよね。親の死に対して「みんな経験することだよ」という励ましワードは良く見ますが、私にとっては、それが、そういう出来事が増えていくことを確信しているからこそ、これから生きていくのが苦しいな、という感情になってしまいます。
③は、他者との比較を辞めたくても辞められないということです。周りは20代。両親健在な方が多く、羨ましさが拭えません。両親が元気な友達の家庭の話を聞いたり、死と関係のない悩みを聞いては、一人になってから羨ましさで泣いてしまいます。「両親どちらも幼くして亡くしてる人もいる。私は幸せだ。」とか、考えてみるのですが、また人と比較することでしか、自分を慰められていないことに気付いて嫌になります。他ならぬ自分自身が苦しいのだということを認めたいです。
hasunohaやグリーフについての本などを読んで、死別といっても、それに伴う感情は多様で複雑だなと思っています。お時間ありましたら、お言葉いただけたら嬉しく思います。
他人への嫉妬、死別への恐怖
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
生きること死ぬこと
拝読させて頂きました。
大切なお父様がお亡くなりになりあなたは大変なショックを受けておられること、死に至ることを深く思い悩んでおられること、今大変辛い思いを抱えておられることを読ませて頂きました。あなたのその不安や悩み全てはわかりませんけれども、あなたのお気持ちを心よりお察しします。
お父様が心安らかになります様心よりお祈り申し上げます。至心合掌 南無阿弥陀仏なむあみだぶつ
お父様は仏様に導かれて親しい方々やご先祖様方がお父様を優しくお迎えなさって下さいます。お父様は仏様のもとで一切の迷いや苦しみからも救われて心から安心なさり、ご先祖様方と一緒に清らかにご成仏なさります。そしてこれからもあなたやご家族や親しい皆さんを優しくお見守りなさって下さいます。
あなたとお父様とのご縁はこれからもずっと永遠に続いていくのです。いつでもどこでもどんな状況お父様はあなたのことを見守つづけあなたをこれからも支えて下さいます。どうかお父様が安らかにと心を込めてご供養なさり、あなたのその思いをお父様は仏様に心からお伝えなさって下さい。あなたの思い全てを仏様もお父様も優しく受けとめて下さいます。
死は必ず来るものです、それは定めです、誰の元にも訪れます。ですから死はとても怖いですし不安です。とはいえ生は死の延長でもありますし、死は生の延長です。続いているものです、というかつながっているものです。ですから死は終わりではありません。
「人間死んだら終わり」と誰かが言っていたかもしれませんが、終わりではありません。死を意識して考え向き合うことは生を真剣に一生懸命に真面目に生きることでもあるのです。
親は自らの死によって子に生きること死んでいくことを教えているのです。あなたが身近で見たお父様の死はあなたにとって耐え難いことだったかもしれませんし、本当に辛いことかもしれません。
ですがそれだけあなたは人の死や生きること、あまたの生きものの生や死にお向き合いになったということです。つまりは誰でもない・他人ではないあなた自身の生きることに向き合っていくきっかけを得たということです。それは本当にかけがえのない大切な教えですし真理です。
辛い思い悲しみさみしさは消えることがないでしょう。そのことを心からお父様に或いは皆さんと分かち合いながらこれからあなたの人生を大切に生きて下さいね。
質問者からのお礼
お言葉をいただきまして、ありがとうございます。
心が、軽くなったように感じます。
もしかしたら、こういった「あなたの辛さはわからないけれど、分かりたいと思う」と言って欲しかった自分が居たのかもしれないと思いました。
自分の周りの年齢が若いということもあり、こういった難しい話題を、最近だと直接話すことすら難しくなってしまいました。今回、こういった場で質問してよかったです。ほんとうに、ありがとうございました。