負の感情はなぜあるのでしょうか
負の感情の必要性と、自分の感情について分からなくなりました。
人には喜怒哀楽のように、喜びや楽しさなどのプラスの感情だけでなく、怒りや悲しみ、憎しみなどマイナスの感情が存在します。
喜びや楽しさ、幸せ、慈しみなどはあってもよい感情なのかなと思うのですが、怒りや悲しみ、憎しみなどのマイナスな感情は、マイナスな出来事を呼び込むだけだと思うのです。
怒りや悲しみが憎しみなどに変われば、更なる悲しみや憎しみを生み出すのだとしたら、人にはなぜマイナスの感情が存在するのでしょうか?
プラスの感情だけではダメなのでしょうか?
また、自分の感情についてですが。
私は本気で怒ったことが記憶にある限り一度もありません。怒る前に、相手の表情や感情の動きを見ると一気に冷静になってしまうからです。イライラしてもすぐに落ち着きます。それが逆に相手を逆撫でしているようなのですが…どうにも感情的になれません。
また、昨年婚約者と別れてからは、泣くこともなくなりました。悲しくてもつらくても、涙が出ないのです。
さらに、周りが喜んでいる時なども心の中で周りの感情と同レベルで、心が動くことがありません。
友人から、怒ったりすることは相手のことを強く意識しているからこそできるのだと言われました。泣くことは、相手や自分を想っているからこそだと。
その怒ったり、泣いたりすることができない私は、感情が欠落しているのでしょうか?相手や自分を大切にできていないから、感情が出せないのでしょうか?
精神疾患を患ったせいで、感情まで失ったのではないかととても不安です。心が弱いせいでこうなってしまったのではないかと、毎日悩んでいます。
・怒りや悲しみ、つらさや不安などマイナスな感情を外には出さず抱え込む ・看護師をする中で抱いた、命の大切さに対してのジレンマ。 ・仕事を続けることができず、ダメな奴と自分で自分を責める
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
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感情のシステム
みぃ 様 相談ありがとうございます。
感情について。感情は脳の働きから起こります。
人間には生きるための本能的な脳と、進化した脳があります。
本能的な脳は、危険・脅威を察知すると、とっさに闘争・逃走・凍りつきなどの反応をします。命にかかわるからです。この反応に付随するのが、怒りや嫌悪などのネガティブな感情です。ですので、必要な感情なのです。
さらに、生きてい行くために食べる・子孫を残すなどの脳の動因システムに付随する感情が、欲望や興奮からくる感情で、楽しさや達成を得るという主にポジティブな感情です。
そして、ネガティブな感情やポジティブの感情のバランスをとるのが、充実や安全や繋がりを感じる安心の感情です。この感情は、主に母親が赤ちゃんを優しく抱くようなとき起こる、落ち着き、安らぎ、安心の感情です。
まとめると
脅威システムからくる、怒り嫌悪の感情
動因システムからくる、欲望。興奮の感情
充実、鎮静システムからくる、安心とつながりの感情
大きく分けてこの三つの感情のバランスをとることが大切になります。
負の感情は、危険回避から来ていますから、これがないと咄嗟に逃げることができません。しかし人間は進化した脳で過去や未来を思考し、過去の後悔や未来の不安などを保ち、脅威システムの感情を持ち続けてしまう傾向があるのです。
この脅威システムの感情を落ち着けるのが、鎮静のシステムです。
人間は一人では弱くて、集団で生活するようになり、優しさや思いやりのつながりの感情と、先述した母親と赤ちゃんの安心・愛情の感情をよく発揮できるようになりました。この優しさや思いやり・愛情の感情を思い出し浸ることによって、怒りや嫌悪、あるいは興奮を鎮めることができるのです。
さて、みぃ様ですが、泣けない、怒りもさめるのは、もしかしたら、辛い体験が積み重なって、凍りつきという状態に入っているかもしれません。感情が欠落しているのではく、凍りつくことによって、自分の心を守っているからだと思います。感情を抑えきれないことの恐怖より、出さない方が自分を守れると脅威システムが判断しその反応をしているのだと思います。ですのでマインドフルネスや瞑想などで、安心・安全を感じるようになれば、大丈夫です。優しさや愛情の感情にいて、過ごせるようになると思います。詳細はメールで問い合わせください。(字数制限のため)
質問者からのお礼
お返事をいただきありがとうございました。
お礼が遅くなり大変申し訳ありません。
心のバランスを保つためには、良い感情だけではダメなのだなと分かりました!
また私は昔から感受性が高く、人の感情などに敏感に反応してしまうが故に、辛いこともたくさん経験してきました。それが蓄積しているのかもしれません。ゆっくりと時間をかけて、また泣いたりできるようになればいいなと思います。