hasunoha お坊さんが必ず答えてくれるお悩み相談サイト

お坊さんに質問する
メニュー
メニューを閉じる

悩んでいても変わらないとわかっているのに

回答数回答 2
有り難し有り難し 9

こんにちは。高校3年生の沙羅と申します。

実はこのサイトで、中学3年生の頃に一度質問をしたことがありまして、その記憶が蘇り、今の悩みを書いてみようと思った次第です。
悩みの原因がイマイチ掴めておらず、消化できていないので、悩み相談ではなくただのエッセイになってしまいそうです。ごめんなさい。

今年、受験学年です。高校受験に失敗し、その事を引きずっていたらあっという間に高3、そして大学受験が迫ってきました。
私は小学校の頃から憧れていた音大に行きたくて、音楽高校受験の時のリベンジという気持ちも兼ねて今頑張っています。
ただ、これが頑張っている、と言うに相応しいのかはわかりません。私自身、今までの中高人生の中で勉強に対して今が1番やる気が出ているので、大して頑張っていないのに錯覚してしまっているのかもしれません。

そんな中、最近また心が少し疲弊してきているように感じています。そしてその原因は、あまりわかりません。

でも、1番「あ、やばい、今メンタル崩れてる」と思うシチュエーションはあります。
それは友人と一緒にいる時です。彼女達のことは嫌いでもないし妬ましくも思っていません、寧ろリスペクトしています。
私が音楽に費やした時間を皆は勉強に費やしてきたのですから、当たり前なのかもしれませんが、どうしても皆が過剰に素晴らしく見えて自分のことが嫌いになっていきます。

そのせいで自分なりに頑張っているつもりなのに、なんだか頑張ってないような気持ちにもなってしまいます。
母にそれを伝えても、納得できるやり方をすれば良いと言われたのですが、それがわかっていたらここまでうだうだと悩んでいません。

正直、この原因もわからないモヤモヤのせいで、なんとなく普通の日常会話も疲れがちになりました。仲の良いグループの中では割と明るくいつどんなときでも話題を振れるような立ち位置にいるので、今みたいな気分の時、どう対応したらいいのかもわからず…。

二年前、ここでお坊様のお言葉を聞いて前に進めたと思いきや、また行き止まりです。逆にあの時から進めているのかと聞かれると微妙です。

もう、ここまで来たら大学受験まで悩む時間はないと自分でも思っています。だけどいつまで経っても動けない自分に、もうどうしたらいいのかわかりません。

わかりにくすぎる質問ですが、もしよければご回答お願いします。

2022年5月14日 13:29

この問答を娑婆にも伝える
facebookTwitterLine

お坊さんからの回答 2件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

好きな「音楽」を続けて下さい…

 『悩んでいても変わらないとわかっているのに』…悩んでしまうんですよね。
 『大学受験まで悩む時間はないと自分でも思っています。だけどいつまでたっても動けない自分に、もうどうしたらいいのか』…わからないんですよね。
 どうして良いのか分からない、あなたの気持ちがよくわかります。私も似たり寄ったりの人間ですから。人間なんてそんなに偉くて、よく出来た存在でも無いんですよ。
 そう見抜かれたのが仏様です。
 でも、だからといって仏様は「あ~しろ、こ~しろ」とはおっしゃらないのです。
 根気よくあなたに、また私に付き合って下さいます。
 「また悩んでるの~ 仕方ないねえ~ でもそれはツライよねえ~」とあなたの、また私の正直な気持ち・置かれた状況をわかって下さるお方です。
 勝手な推測になりますが、あなたのお悩みの核心は「皆は勉強に費やしてきたのですから、…… どうしても皆が過剰に素晴らしく見えて自分のことが嫌いになっていきます」の箇所かと感じました。
 友人とあなたを比べる必要はありません。そもそも目標・進路が違うのですから比べようがないのです。
 あなたもご友人も、根本のところは「悩みながらもいろいろ考え、一生懸命に生きている存在」だと仏様は見抜いていらっしゃいます。だから仏様から見ればあなたが愛おしくて可愛いくてならない、またご友人も同じだけ愛おしくて可愛いと、そうおっしゃいます。どちらも同じだけ大切な存在なのです。
 あなたは御自分で『中高人生の中で勉強に対して今が1番やる気が出ている』とおっしゃっていらっしゃるのですから、それで良いのです。「自分史上最高のあなた」でいらっしゃることを御自身で認めて上げて下さい。仏様はそんなあなたのことを認めて下さっています。
 ただ『今メンタル崩れてる』…とお感じの際はその状況を離れて下さい。無理してご友人と一緒に居る必要はありません。
 あなたは音楽がお好きですよね…それで良いのです。受験結果がどうであっても音楽が好きだというあなたの気持ちを忘れないで下さい。
 辛くても苦しくても音楽を捨てないで下さい。あなたはこれから音楽無しの人生を歩めますか…。
 どうぞ、あなただけの、あなたの思う、あなたの好きな人生を生きて下さい。
 その時にあなたは輝いていますよ…それは私だけでなく、仏様も同じことをおっしゃるはずです。

2022年5月14日 15:50
{{count}}
有り難し
おきもち

拝読させて頂きました。
あなたが今一生懸命に勉強を頑張っていること読ませて頂きました。そして自分では頑張っていない様にも思えてきてとてももやもやした気持ちでいることも読ませて頂きました。
詳細な状況についてはあなたでなければ分からないことですし、あなたがどの様な位置で学んでいるか分からないのでなかなか回答することが難しいとは思います。とはいえあなたが悩んでおられることはとても伝わってきます。あなたのそのお悩みを心よりお察しします。
あなたがその何とも分からないつかみどころのないモヤモヤで心が疲れ果てすり減っていくことは何となく分かります。目標に向かって一心に学び精進している中でもふとした瞬間に自分が何をしているのか皆目わからなくなってしまうことはありますし、人と見比べたりしてしまうと自分のやっていることや今の状況が全然ダメな様な気がしてくることはありますからね。そして何だか今の努力が水の泡になってしまう様にも感じたり意味がないのではと不安に思ってしまうこともあるかと思います。
私達の心はとても弱いものですから様々な要因や状況によってフッと左右されてしまうものです。ですがそういう私達の心に湧き上がってくるものは殆ど自分から作り出した幻想だったり自ら作り出した不安や恐怖だったりするものです。

今あなたはあなたのペースであなたなりにできることをしっかりと向き合って頑張っているのです。それはとても尊いことですから他人がとやかく言うことでもありませんし、他人がそんな簡単に評価できるものではありません。
確かに試験はあるでしょうけれどもその試験さえ一時的な評価でしかありません。あなたがその道を歩んで学び習得なさり精進していくこと、そこから成長しあなたの思いをあなたの力を表現していくことに価値があるのです。
不安や心配や恐怖はあるでしょうが今に始まったことではありませんし、これからも様々な局面で心の中に湧き上がってくるでしょう。それも含めてあなた自身を表していること、あなた自身が生きていることを表しているのです。
あなたができることを今から最大限に力を傾けてできるだけ後悔しない様に精進なさって下さいね。あなたがこれからも学び吸収なさって成長なさっていかれます様に、あなたがあなたらしく表現なさっていかれます様切に祈っています。

2022年5月14日 16:01
{{count}}
有り難し
おきもち

Kousyo Kuuyo Azuma
脱サラして10年が経ちました。栃木県佐野市の一向寺に勤めています。(佐野ラ...
このお坊さんを応援する

質問者からのお礼

お二方のお坊様、このようなわかりにくい質問にも大変真摯にお答え頂き本当にありがとうございます。
正直ご回答していただけるとは思わず、お礼が遅れまして申し訳ありません。

お二方のご回答を見て、私は他者と自分とのタスクを切れていないことに気づきました。数年前に、「嫌われる勇気」というアドラー心理学を元に書かれた書籍を読んだことがあります。そこに、まさにお坊様がお書きくださったもののような事が書かれていました。
自分と他人は繋がっているけれど、繋がっていない。他人のタスクを自分のタスクのように捉えてはいけないし、逆も然りということだそうです。
元々他人と比較してしまう癖があります。元から、というよりは高校受験の失敗でその癖がつきました。同時に、他者から評価されることを過剰に怖がるようにもなりました。
本を読んでから意識してこのような心持ちにならぬよう努力してきたつもりなのですが、もしかしたら無意識のうちにまた戻ってしまっていたのかもしれません。
自分ともう一度話す、向き合うというのをやってみたいと思います。

やっぱりまだモヤモヤは晴れないし、恐らく受験が終わるまでこの気持ちは収まらないんだろうなとは思っています。
でも、友人と目標は全然違う、というのはまさにそのとおりだと思いました。私は音楽高校ではなく、普通の、しかも割と進学校の高校に通っているので、同じ志望の子が周りに一人もいないので、それがより劣等感や焦燥感を感じる理由なのかもしれません。

今は目指すべき目標が見えなくなっています。でも前を向かないといけない、という強迫観念のようなものが追い詰めてくる感じです。

まずは今の自分が出来ていることに目を向けてみようと思います。
己の情緒を蔑ろにしないように心がけます。

温かい気持ちになるお坊さん説法まとめ