hasunoha お坊さんが必ず答えてくれるお悩み相談サイト

お坊さんに質問する
メニュー
メニューを閉じる

人にうまく謝ることができません

回答数回答 1
有り難し有り難し 7

いつもお世話になります。今回もご相談させてください。
高校生のときから気になり始めたことがあります。失敗をしたりして、人に謝ったりする時なのですが、へらへらしながら、笑顔をうかべながら謝ってしまうクセがあります。
高校を卒業して就職したとき、これが原因で「へらへらするんじゃない」「笑い事じゃない」「なんで失敗したのに笑ってるんだ」と怒られることが多かったです。そのクセを何度も繰り返すうちに会社に居づらくなり退職、転職を繰り返していました。今、務めている会社でも同じことを繰り返しています。
やらないように心がけているのですが、失敗したり、怒られたりすると反射的にへらへらしてしまうのです。自分自身が反射的に失敗をごまかそうとしているように思えます。
心当たりがあるのですが、これは私の過去のトラウマが原因になっているのではないかと思います。
私は祖母や母から家庭内暴力を受けてきました。彼女らの機嫌が悪いときや思いどうりにならないときに殴られたり、髪を引っ張っられたり、物を投げつけられたり、川に突き落とされたり、酷い暴言を吐かれたり等されてきました。一回だけですが、祖父の暴力の記憶もあります。祖母達と同じで自分の思い通りにいかなかった時に私を殴ったり蹴ったりした事がありました。
そのため、失敗を繰り返す度に「もう怒られたくない」という感情が顔にでてしまっているのではないかと思います。
他にも色々ありますが、もうこれ以上自分自身を責め続けるのはつらいです。でも、このクセを矯正するのにどうしたらいいのかわかりません。そこでお聞きしたいのですが、過去の呪縛から逃れる方法、自身をコントロールするには良い方法はないでしょうか?
お坊様方の知恵をお貸しください。よろしくお願いいたします。

2022年7月6日 21:18

この問答を娑婆にも伝える
facebookTwitterLine

お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

ご心中お察し致します。どうか本当の慈愛を求めて下さい…

 ご相談内容から、これまでのあなたの歩んでいらした人生、その苛烈さを思えば、当方に偉そうなことは何も申せません…唯々お気持ちお察し致します。
 『へらへらしながら、笑顔をうかべながら謝ってしまうクセ』など、あなたに対して、ある意味で善意から忠告・教育をしているつもりの相手からすれば許せるはずはありません。
 ただあなたのそんな反応は、これまでの人生であなたが身に付けた「生きる為の手段」なのだろうと拝察します。理不尽な、御自身にはどうにも出来ず、ただ堪え忍ぶしかない、相手の暴力・怒りが治まるのを待つことしか出来ない…そんなあなたは、御自分の身に起きていることを真正面から受け止めることを避け、やり過ごすことで御自身の精神の安定を図っていらしたのではないでしょうか…御自分の身を守るために自然とそのような態度が形成されたのではないでしょうか。
 だから「あなたは何も悪くないのです」…本当にそう思います。
 そしてあなたがそのような態度を離れ、相手の忠告や指導をきちんと真正面から受け止めることが出来るようになるためには…大きく、広く、厚い「愛情」が必要なのだと思います…偉そうで申し訳ありませんが。
 周りに信頼できる御方はいらっしゃいませんか…本音で話せる、本音を打ち明けることの出来る御方に心当たりございませんか。
 そのような御方(性別は関係ありません)にどうか心から愛されて下さい。そのことで「育ち直し」なさって下さい。あなたの年齢であれば、御自身で御自身を育て直す、育て上げることも不可能ではありません。
 どうか深く本当の愛情を求め、出遇って下さい。そこにあなたのご相談への回答があります。
 そして、仏様という存在もあなたのことを優しく深く愛し続けて下さっていらっしゃることを受け止めて下さい。あなた以上にあなたのことを思っていて下さる存在です。あなたのために間違いなく存在し、あなたを心配し、見守り続けて下さっている、そんな仏様の存在に気付き、受け止めて下さい。
 どうかそのような存在を求めて下さい…出遇えます。いえ、もう出遇えているのです。それが仏様という存在なのです。ただ頂いて下さい…。 

2022年7月7日 19:56
{{count}}
有り難し
おきもち

質問者からのお礼

小林覚城様、ご回答ありがとうございます。
文章を拝読し、自分自身申し訳ない気持ちになりました。ただ、ここまでご慈悲をみせていただき、感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございます。
ところで、述べていただいたアドバイスのことですが、実は家庭環境が悪い中でも地蔵菩薩様や観音様、薬師如来様など仏様とご縁がありいつも私に手を差し伸べてくださっていた記憶があります。それから時が経ち、仏様や神様、ご先祖さま方、亡き父のお導きもあり私の家庭環境を理解してくれる素敵な男性に出会うことができました。後に結婚し、たまに帰る程度ですが家を離れて10年も経ちます。最近では仏教や修験道についても勉強中で、主人と共に神社やお寺、仏閣等を参拝することにより仏様や神様、亡き父やご先祖さま方がお側にいてくださりお導きいただいてる嬉しさを実感しております。
しかし、それでも自分自身完全に心が開けておらず過去のことで未だに怯え続けており、これをみかねた主人がhasunoha様への相談を勧めてくれました。小林様のお優しきお言葉を聞いて感銘を受け、さっそくもう一度主人に相談しました。私には分からなかった答えを出してくれ、気持ちが落ち着いてきたのを感じます。これからは何かあったら主人に相談し、主人でも難しかったらまたhasunoha様にお世話になると思います。その際、またどうかよろしくお願い致します。
ご慈悲が込められたご回答、本当にありがとうございました。これからもご縁を大切にしていきます。

温かい気持ちになるお坊さん説法まとめ