祖母との「心の距離感」の保ち方は
母方の祖母の世話のため、年末年始は一緒にいました。
昔から自由な発言が多く、子供たちに煙たがられているため、孫の私しか共にいる人がいなかったのです。
しかし、一緒にいる中で祖母の価値観を辛く感じるようになりました。
容姿の良し悪しで人格を決めつける、障害のある方への考え方の酷さ、男尊女卑、あらゆる差別思想……
元々は明るくて楽しい人なのですが、私も障害があり、障害のある友達を持つ者として、その考えは許容しがたいものでした。
なお、祖母は私が好きなようです。しかし、祖母から悪口を言われないよう頑張っているだけ、というのが本当です。ほかの孫には容赦ないので。
それだけに、表面上は優しくして内心で祖母を裏切っている気がします。
いまは距離をおけていますが、もしこのまま亡くなったとして、ずっとわだかまりを感じつづけるのかな、と思うと、考えの持って行きどころがわからなくなってしまいました。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
自分自身の平等意識を持ちながら
拝読させて頂きました。
大切なお祖母様へのあなたの思いやお考えを伺わせて頂きました。あなたがその様にお悩みなさるお気持ち心よりお察しします。
お祖母様がどの様な人生を歩んでいらしたのかは全くわからないですけれども、お祖母様が人生を生きてきた中でその様な差別や偏見を持たれてしまったのは否めないでしょうね。戦中や戦後教育や社会の変化の中でもどうしても親や周りの方々から教えられた差別意識や偏見はなかなか変えることができないのが実情だと思います。
戦後新しい「日本国憲法」が制定されてその大原則である「基本的人権の尊重」についてどれだけ日本に生きる方々が理解して遵守しているかと言えば…差別や偏見を持たずに誰もが平等に尊重されることを本当に理解して実践なさっている方はそう多くないかもしれません。
お祖母様が生きてきた時代では実際には万人が平等の生きる権利があるということは「絵に描いた餅」のようなものだったのかもしれません。
ですからお祖母様はその様な考えを持った方なのだ、という風に冷静にみなし、あなたは自分自身の「人権尊重意識」を日々アップデートなさっていって下さいね。
その様な考えであろうともあなたにとっては大切なお祖母様でしょうからね。
いつの日かお祖母様が与えられた天寿を全うなさる時には必ず仏様や神様がお導きなさって下さいます、ご先祖様がお祖母様を優しくお迎えなさって下さいます。そしてお祖母様は一切の迷いも苦しみも煩悩からも救われていくでしょう。そしてご先祖様と一緒に何の憂いもなくご成仏なさっていかれます。その時にはもう既にお祖母様の差別意識や偏見は消え去っています、仏様の全てのものを平等に救う教えのもとにあらゆる差別はなくなってしまうのです。
どうか安心してこれからもお祖母様とのご縁を大切になさって下さい。あなたがこれからも差別や偏見を持たずに誰もが平等に尊重されることを心におき、皆さんと一緒に仲良く充実して生きていかれます様に、皆さんと平等に幸せを分かち合いながら生き抜いていかれます様に切に仏様や神様や皆さんのご先祖様に祈っております。そしてあなたを心より応援させて頂きます。至心合掌
こんにちは
お祖母さまが差別的な価値観を持っていて、それをつらく思っていて、また表面上だけ取り繕って相手をしているのもお祖母さまに失礼と感じているのですね。
最近SNSで、箱根駅伝を見ながら外国人選手に対して失礼な言葉で応援していたおばあさんがいたという話が話題になりました。
差別をするのは良くないことですが、あなたさまのお祖母さまの言うことに対し、言葉狩りのように「それは差別用語だよ」などと伝えても、お祖母さまが若かった頃は日常で使っていた言葉だったりして、本人にはピンとこないのかもしれません。
あなたさまが、これは差別的でよくないと思った発言があったときは、なぜそれが良くないのか説明して差し上げたらどうでしょうか?そんな事をいうと言われた人に失礼だよ、言われた人が傷つくよ、って感じで。
生きてきた時代が違う者同士で、ジェネレーションギャップを楽しみながらお互いの考え方を学び合うのも良いですね。
質問者からのお礼
回答を2つもいただき、大感謝です。
祖母が今は昔の常識の檻に囚われていても、仏様の世界に帰る時は解き放たれる…そんなイメージを持てました。
ありがとうございました。