立て続けに怪我、病気。
私は昔から、風邪や病気にはかかりにくく怪我もほとんどしない正に健康優良児でした。
しかし、今年に入り約半年が過ぎましたが、1~3月にかけては体調不良に何度もあい、4月中旬からは半月の入院、そして先週にはバランスを崩したのでも何でもなく毎日通っている階段から転落し、膝に怪我そして脛からくるぶしにかけてはかなりの腫れと痛みでなかなか症状も収まらない状態です。
入院した際も左足を治療し、階段からの転落も左足に大きな怪我をしています。歩くのも少ししんどいので運動も控えています。
この半年間で今まででは考えられないような事が一気に起こり、残りの半年間がとても不安です。
スポーツもやっていて、身体はとても大切にしているのですが、今回階段に落ちてから今後まだなにか起こるのではないかと不安で仕方ないです。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
塞翁が馬
たんぽぽさま
お返事が大変遅くなってしまって申し訳ありません。
なごみ庵の浦上哲也と申します、よろしくお願いします。
今までずっと健康優良児であったのに、今年に入って体調不良や怪我が続いていらっしゃるのですね。先日は階段から転落されたとのこと、その時の怪我や痛みはだいぶ治まりましたでしょうか?
まだお若いようですので、筋力や体力がガクッと落ちたというわけでも無さそうですし、不運が続いたとしか言いようがないと私は受け止めています。
また、今まで健康だったそうですので、通院・入院したり安静にしたりが余計にお辛いと存じますが、ここはじっくりと治すことに専念なさって下さい。
宗派によってもお答えは異なるでしょうが、私としては たんぽぽさんに起こった一連の出来事は「縁」だと考えています。
普通「ご縁」と言うと良いことが起きた時に使う言葉だと思われるでしょうが、良いことも悪いことも「縁」なのです。いえ、起きた出来事を自分の都合に照らし合わせて「良い悪い」と判断をしているのです。
耳にされたことがあるかと思いますが「人間万事塞翁が馬」という諺があります。良いことが起こったと思ったら、それが悪い結果に繋がってしまう。それを嘆いていると、いつの間にか良い結果に繋がっていく。出来事の良し悪しは、人間には計り知れないという意味です。
今年前半の「悪いこと」も、もしかしたら将来やって来るはずだった災難を逃れる縁だったかもしれません。特にこれから盛夏です。体調も崩しやすいでしょうし、暑さでボーッとすることもあるかもしれません。あまり不安に駆られず、かつ慎重にして頂きながら療養なさって下さい。
不安への対処法
たんぽぽ様
川口英俊でございます。問いへの拙生のお答えでございます。
これまで起こらなかったことが立て続けに起こってしまうと、また起こるのかもと不安になってしまうものでありますよね・・
二度ある事は三度ある・・ともよく申します。ただ、これは、ある意味で、しっかりと怠りなく注意しなければならない、同じ過ち、同じ失敗をしないようにとの戒めと捉えることもできます。
とにかく、私たちの苦しみの代表としては、「生老病死」がございますように、病気や怪我などの苦しみともうまく付き合っていかなければならないのも現実としてございます。その苦しみとどのように向き合い、乗り越えていくべきであるのかを考えていくことも仏教的には誠に大切なこととなります。
そこで、この度の、「不安」につきましてですが、これまでにも下記の各問いにて回答させて頂いております。
http://blog.livedoor.jp/hasunoha_kawaguchi/archives/cat_321055.html
問い「仕事に対してできるか不安。何か言われてないか不安」
http://blog.livedoor.jp/hasunoha_kawaguchi/archives/1003004269.html
『・・実は、「不安心」や「恐怖心」というものは、ほとんどが妄想によって、自分自身で大きく膨らませて尚一層に苦しんでしまっている可能性が高くあります。・・』
問い「こちらの心が無くて、あちらの心が動くでしょうか?」
http://blog.livedoor.jp/hasunoha_kawaguchi/archives/1002980387.html
『・・実は、こちらの(自分の)心も、あちらの(他の)心も、実体の無いもの、つまり「空」であり、本来捉えることのできないものでしかありません、しかし、何かその心というものに実体があるかのように、その心の状態(特に悪い状態、不安や恐怖など)にもとらわれ(執着)を起こしてしまって、苦しんでしまっているありようをしっかりとまずは理解しなさいということ・・』
「不安」というものは無いと否定するわけではありませんが、「不安」とうまく付き合っていく一つのヒントとして、この度は、少しお考えを頂けましたらと存じております。
善処を祈念申し上げます。
川口英俊 合掌