これから
お坊様にはいつも大変お世話になっております。教えてください。
今迄苦労が多くて楽しい事が少ししか無い人生でした。
以前、治療機関の方から「あなたは苦労が身についていない。」と言われた事があり時々考えていました。
私は恐らく苦労に押しつぶされただけで周りを責める。私は悪くない。と結局その様な事しか考えていなかったのだと思います。
でも現実にそうであってもその時に自分はどの様にすればよかったのか?その後、自分の状況を客観的に見て何を教訓にすればよかったのか?などきちんと考えなかったのがいけなかったと思いました。傾向と対策ができていなかったのです。私は馬鹿です。
立ち直るとはそういう事なのかな?と勝手に考えました。
間違えをどうか指摘して頂ければと思います。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
不可思議なご縁
パトラッシュ様
はじめまして。おはようございます。
幼い頃から受け入れられないほどのご苦労があったのですね。そのようなお辛さはご本人にしか分からないので、
治療機関の方が「あなたは苦労が身についていない」と言われた事は、言葉が鋭く突き刺さり考えてもなかなか腑に落ちないのではないかなと思います。
話が私のことになってしまうのですが、心理療法のトレーニングは実技試験のためのグループワークが毎回ありました。どんなことをするのかと説明しますと、バリバリのキャリアウーマンから求職活動中の人までリアルな悩みを開示してカウンセリングの練習をするのです。私は「成功者に悩みなんてあるの?あっても軽い悩みなのかな?」と思っていました。ですが幼い頃、池に溺れて生死を彷徨ったトラウマが無くならないと、その窒息してしまうワークを再現(サイコドラマ)されたり、命懸けのワークを沢山観たりしました。そんな体験の積み重ねから、カウンセリングは立派な人がアドバイスをするものではないんだと学ばせて貰えたのだと私は思っています。ですので「傾向と対策ができていれば」間違えがなかったのかと言うとそれだけではないのでは?と…。人生には防ぎようのない事故、事件、病、トラブルはありますし、まるで自分の力量を試されているかのように困難が重なったりします。有名なユングの話ですが。あるクライエントと治療が難航していた時。クライエントはスカラベの夢の話をリアルに話していました。その時、コツコツと音がしたので開けてみると、本物のスカラベが其処にいたのでした。クライエントは信じられないと大変に驚きました。ですが、そのことが切っ掛けでクライエントは変わって行きました。どんな風に変わったのか。今迄はガチガチに固かった思考が柔らかくなり、靭やかにものごとを捉えられるようになったのでした。
私も信じられなかったので有名な心理学者にこのエピソードを訊ねたら「長年、臨床にいたらあるよ」とのお返事でした。私はパトラッシュさんのお辛さをもっと分かりたいし共感したいです。人生はスピリチュアルなことを言わなくても不思議で満ちています。この世に生まれたこと、出逢い、何もかもが不思議なご縁だなと感じ感謝しかないです。機会がありましたら、パトラッシュ様とZOOMでお話を聞かせて頂けますと幸いです。今後ともよろしくお願いいたします。
質問者からのお礼
薫衣きみこ様
具体的な体験を交えわかり易いご回答をどうもありがとうございました。
「思考が柔らかくなり靭やかに物事を捉えられるようになった。」という部分がとても印象的でした。
もしご縁がありましたらお話しさせて頂きたいと思いました。
どうもありがとうございました。