過去に戻りたいと思ってしまい辛い
20代社会人です。過去に戻りたいと思ってしまい辛いです。
学生時代、私は恵まれておりかなり楽しい思いをさせていただきました。アニメが好きで同じ趣味の友人ができ、学校ではアニメの話で盛り上がり休日に一緒にアニメのイベントに行ったりと充実していました。しかし社会人になり、学生時代の友人たちは趣味が変わったり、仕事の関係で引っ越したりと次第に疎遠になりました。
もちろん、今が辛いとかつまらないわけではありません。社会人になりお金が増え海外に行ったり、車を運転できるようになったり、新しいことを学んだり、学生の頃はできない体験もできるようになりました。
しかしながら、あの頃の楽しかった学生時代を懐かしく、戻りたいなあと辛くなることが時々あります。学生時代に好きだったアニメを見たり曲を聞いたりすると当時の思い出が蘇ってきて苦しくなります。もう戻れないんだ、と思うと本当に心臓がギューっと握り潰される感覚になります。
禅に関する本を読み、そこでは「何事も移り変わる」「この世は諸行無常である」と学びました。「そうだ、人間関係も、環境も変わるのが普通だ。過去に拘ってはダメだ」と考えるようにもなりました。しかし頭ではわかっていてもやはり過去が輝かしく苦しくなってしまいます。
このような時、過去をどのように捉えて前を向けばいいでしょうか。アドバイスをいただけると幸いです。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
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未来、懐かしく幸せだったと思えるように「今この瞬間」大切に
あなたの学生時代のお話を聞かせてもらい、仲間と一緒に趣味を楽しみながら夢中になっておられたあの頃を想像してみました。みんなで笑いながら、語り合っておられる場面が想像できて、楽しかったことであろうなと、こちらも幸せな気持ちになりました。
今が辛いわけじゃない!そうなんだけれど、やっぱりあの頃のあの時間はもう戻らないんだなと思うと、懐かしくもあり、寂しい気持ちにもなりますね。
こうして成長して、もっと広い社会を見て、自分の力を試して働いて、それぞれに活躍しているのだけれど、あの頃に得た時間や思い出は、かけがえのない特別なものだったと、噛みしめておられることでしょうね。
あなたが感じておられる気持ちを、私も想うときがあります。
地元に帰ると、あの頃見ていた景色も変わり、私も仲間も歳を重ね、無邪気に笑っていたあの頃に急に戻りたくなったり、あの頃のみんなにありがとうって言いたくなったり。
新たな環境を手にするから、以前の環境が尊いものに思えてくるのでしょうね。
そう思うと、未来の自分が、懐かしく幸せだったと思えるように、「今この瞬間」も大切に生きたいですね。
私の大好きな槇原敬之さんの「遠く遠く」という曲に、遠く遠く離れていても力いっぱい輝ける日をこの街で迎えたいという歌詞があります。それぞれに生きる仲間を想いながらあの日を懐かしみ、寂しさの中にも、思い出を胸に力強く生きていくという背中を押される曲です。無性に、この曲を聴きたくなる日があります。自分を元気づけたい時や、仲間を想ったり、ちょっと寂しい時やあの頃に戻りたい時にも…。
頭ではわかっているのですよね。あの頃に戻りたいと思っても、そんなことは叶わないし、今を生きるしかない、前を見なきゃって。変わっていくんだけれど、変わらないものが、ちゃんと私の中にあって、その思い出が、記憶が、今の私をちゃんと支えているって。そのことを言い聞かせたくて、この曲を聴きたくなるのかもしれません。
あなたがあの頃の夢中になったアニメの曲を聴いてみませんか?きっと力が湧いてくるわよ。
質問者からのお礼
中田様
ご回答ありがとうございました。同じような思いをされたことがあるとのことで、「自分だけじゃないんだ」と思えました。
過去に戻ることはできませんが、あの頃をよかったなと思えるのも時が経ち、かつての仲間と疎遠になったからかもしれません。戻りたいと思ってしまうことを、戻りたい過去があるのは幸せなことだったんだと少しだけ前を向くことができました。ご丁寧にありがとうございました。諸行無常ではあっても思いは残り続けているんだと思うようにします。