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地方の寺の今後について

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地方の小さな寺で生まれ、寺だけでは住職の生活できない為に祖父の代から保育園を経営しています。

寺の為に保育園の給与から私費を投じていますが、半数以上の檀家さん(現在存命の方)からは「当然だ」という態度をとられて育ってきました。
現在伽藍の修復を計画していますが、法人が赤字であることを理解していただけなく、「何年も葬式や法事で布施を払ってきたんだからそこから出して、足りない分を住職一家が出せば良い」という意見が非常に多い為、伽藍の再建は難しそうです。

地方の過疎地域に建っている為、実際のところは保育園の閉園も視野に入れなければならなくなってきており、これ以上の私費投入はできないことを伝えて閉園と同時に一族が寺から出ていくことを真剣に考えています。

「寺に生まれたのだから寺を継げ」という方もいらっしゃいますが、檀家による再建ができない寺を息子に継がせたくはありませんし、私個人が信心して転居先で信者として、もしくはフリーランスの兼業僧侶として生きて行けば良いと思っています。

人生のうち数年間を修行という期間で過ごしたにしては、杜撰な自分と、求められる理不尽さに耐えられません。
・修行、信心が足りない
・心構えが間違っている
・自分の生活を犠牲にしてでも寺に尽くすべき
・檀家さんのことを考えろ
等、耳障りの良い綺麗なことはいくらでも思いつきますが、僧侶であっても生き物であり人間です。
元々経済的な土台が崩れており、悪化しか見込めない地域の寺を、私が寺以外から得た収入でもって維持する必要はあるのでしょうか?
妻と二人で得る年収であれば、一般的な家庭として家を建てて暮らせる程度と思いますが、それを寺の会計に寄付し、息子に「檀家さんに住ませてもらっている」と言い聞かせて貧乏な暮らしをさせなければいけませんか?

2024年11月22日 11:38

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お坊さんからの回答 3件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

ハコモノへの執着も煩悩

お寺(特に施設ハコモノ)の維持管理で赤字になるということならば、施設の縮小等を考える必要がありますよね。
住職夫婦も信者の一員なのだから、お寺に寄付(布施)すること自体は素晴らしい善行為・功徳となりますが、無い袖は振れませんよね。
借金まみれになる前に具体的な対処を考える必要がありますし、次世代に負の遺産を遺さないことも宗教法人の代表役員としての責務だと思います。
宗教活動以外の事業の収益を宗教活動の資金に回すことは、お寺の土地等を利用して開業している場合は当たり前かもしれません。
いずれにせよ、伽藍(ハコモノ)への執着は煩悩(悩み苦しみの原因)です。
文化財や伝統・しきたり等への執着も煩悩です。
墓地は簡単に廃止できませんが、伽藍は無くたって檀家さんの自宅や他の施設を借りて法事をすることが可能です。
柔軟な発想で長期的なビジョンを示すべき時期に来ているのでしょう。
私も他人事ではないと痛感しました。
仏教と先祖供養の新しいあり方をこれから考えていきましょう。

2024年11月22日 18:53
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有り難し
おきもち

がんよじょうし。浄土宗教師。「○誉」は浄土宗の戒名に特有の「誉号」です。四十代男。 仏教は、悩み苦しみを制御したり消したりするための教えです。まだまだ未熟者の凡夫ですがよろしくお願いします。

より良い未来のために、今できることを一つずつ

地方のお寺の今後について、貴重なご相談をいただき、ありがとうございます。同じく地方寺院を守るものとして、私なりの考えをお伝えさせていただきます。

まず、お寺と保育園の問題は切り離して考えることをお勧めします。お寺は宗教法人であり、個人のものではありません。つまり、血縁関係がなくても、別の方が住職として運営することは十分可能なのです。

現在の状況を見ると、保育園からの収益をお寺の運営に充てているとのことですが、過疎化により保育園自体の存続も危ぶまれている状況では、この形態を続けることは難しいでしょう。

ここで重要なのは、住職としてどのような生き方を望むかということです。もしお寺を真に大切に思い、お檀家さんとの繋がりを重視するのであれば、お寺の運営に注力することをお勧めします。その場合、個人の収入とお寺の運営資金は明確に分けた上で、例えばフリーランスとして別収入を得ながら、布施収入は全てお寺に入れるという形も考えられます。

一方で、もし住職としての使命に共感できないのであれば、無理に継続する必要はありません。その場合は、別の方に住職を譲ることを検討してもよいでしょう。

また、伽藍の修復については、お檀家さんとのコミュニケーションが重要です。お寺はお檀家さんのためのものでもあり、その存続が危うくなれば、ご先祖様のお墓やお位牌を守ることも難しくなります。お寺の経営状況を丁寧に説明し、皆で守っていく意識を共有することが必要です。

最後に、これは決して無責任な発言ではありません。私自身のお寺も経営的には綱渡りの状態ですが、だからこそ、より良い未来のために、今できることを一つずつ実践していきたいと考えています。

2024年11月23日 11:30
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有り難し
おきもち

個別相談可能
蓮城院というお寺の副住職。 主に坐禅をしたり、庭掃除をしたり。 ハスや野菜を育てたり。最近はAIマンガにチャレンジしています。 ちなみに蓮城院は二宮金次郎(尊徳)のお墓があるお寺。 また、毎月第1月曜日、第1土曜日に坐禅会を開催しております。 ■X(旧Twitter)アカウント■ https://x.com/koubun_osho
対応できる時間帯は、18時から20時。 自動車開発エンジニアの経験がある。 元サラリーマンの僧侶です。 会社内の人間関係のご相談引き受けます。

あなたやご家族の人生ですから

拝読させて頂きました。
あなたの思いやこれからの人生について読ませて頂きました。具体的なお寺さんの状況やあなたや皆さんの状況は全く分からないですが、あなたがそうお考えなさることについてはもっともなこととも思います。あなたのお気持ちを心よりお察しします。
あなたがこれからの未来をそう思いあなたのお考えで生きていきたいと思うのは当然かと思います。
お寺はあなたやご家族のものではありませんし、あなたの人生全てをかけなければならないわけでもありませんし、あなたの収入で持たせなければならないわけでもありません、あなたやご家族を犠牲にするものではありません。

それぞれの経済的な基盤も大きく変わっていっています。ですからこれから多くのお寺や保育園や幼稚園や施設も閉鎖しなければならない状況になっていくことは周知の事実ですからね。
もしかしたら様々なアイデアもあるかもしれませんが、それはそれぞれお考えがあるでしょうからね。
あなたがやはり保育園も閉鎖して家族ともどもお寺を出ていきたいと思うのであればそれも一つの選択肢ですしあなたの生き方ですからね。
しっかりとご検討なさりご家族ともお話し合いなさり、檀信徒の役員さんともご協議なさり、地域の同宗派寺院や教務所や宗務庁にもお話しなさってご判断なさって下さい。
あなたやご家族の皆さんがこれからの未来を安心してご生活なさり、充実した人生を生き抜いていくことできます様に心から仏様やご先祖様にお祈りさせて頂きます。至心合掌

2024年11月22日 18:33
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有り難し
おきもち

個別相談可能
脱サラして10年が経ちました。栃木県佐野市の一向寺に勤めています。(佐野ラーメンが有名な処です。)これからも皆様のご質問に対して誠心誠意回答させて頂きたいと存じます。まだまだ修行中の身ですので至らぬ点あろうかとは存じますが共に精進して参りましょうね。お寺にもお気軽に遊びに来てください。
ご相談は朝から午後5時まで受け付けております。 人間関係や恋愛のお悩み、自殺願望、大切な方の死に直面した苦しみなど、どんな内容でも構いません。一人で抱え込まずに、ぜひお辛いお気持ちを吐き出してください。 仏様や神様、ご先祖様は、いつもあなたを見守り、聞いてくださっています。あなたが少しでも穏やかな気持ちになれるお手伝いをさせていただきます。

質問者からのお礼

回答を頂いたお坊様方、有難う御座いました。私の拙い文章で上手く状況が伝えきれていなかった旨、誠に申し訳ありません。
今後の気持ちとしては、寺を「無住」にしてどちらかの兼務寺にすれば、現在寺の役員をしていただいてる世代までなら葬儀でお送りさせていただける、そこまでは運営出来るかもしれないと考えています。
そのうち限界は来ますし宗教法人に入ってくる金額は減りますが、住職一家が住むよりは経費がかかりません。また、無住であれば伽藍の再建等も必要ないかもしれませんね。
「もっと頑張れ」という感情的な考えをされる方もおられることは分かりますが、一旦はこの方向で考えてみようと思います。ありがとうございました。
九拝

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