地方の寺の今後について回答受付中
地方の小さな寺で生まれ、寺だけでは住職の生活できない為に祖父の代から保育園を経営しています。
寺の為に保育園の給与から私費を投じていますが、半数以上の檀家さん(現在存命の方)からは「当然だ」という態度をとられて育ってきました。
現在伽藍の修復を計画していますが、法人が赤字であることを理解していただけなく、「何年も葬式や法事で布施を払ってきたんだからそこから出して、足りない分を住職一家が出せば良い」という意見が非常に多い為、伽藍の再建は難しそうです。
地方の過疎地域に建っている為、実際のところは保育園の閉園も視野に入れなければならなくなってきており、これ以上の私費投入はできないことを伝えて閉園と同時に一族が寺から出ていくことを真剣に考えています。
「寺に生まれたのだから寺を継げ」という方もいらっしゃいますが、檀家による再建ができない寺を息子に継がせたくはありませんし、私個人が信心して転居先で信者として、もしくはフリーランスの兼業僧侶として生きて行けば良いと思っています。
人生のうち数年間を修行という期間で過ごしたにしては、杜撰な自分と、求められる理不尽さに耐えられません。
・修行、信心が足りない
・心構えが間違っている
・自分の生活を犠牲にしてでも寺に尽くすべき
・檀家さんのことを考えろ
等、耳障りの良い綺麗なことはいくらでも思いつきますが、僧侶であっても生き物であり人間です。
元々経済的な土台が崩れており、悪化しか見込めない地域の寺を、私が寺以外から得た収入でもって維持する必要はあるのでしょうか?
妻と二人で得る年収であれば、一般的な家庭として家を建てて暮らせる程度と思いますが、それを寺の会計に寄付し、息子に「檀家さんに住ませてもらっている」と言い聞かせて貧乏な暮らしをさせなければいけませんか?
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
あなたやご家族の人生ですから
拝読させて頂きました。
あなたの思いやこれからの人生について読ませて頂きました。具体的なお寺さんの状況やあなたや皆さんの状況は全く分からないですが、あなたがそうお考えなさることについてはもっともなこととも思います。あなたのお気持ちを心よりお察しします。
あなたがこれからの未来をそう思いあなたのお考えで生きていきたいと思うのは当然かと思います。
お寺はあなたやご家族のものではありませんし、あなたの人生全てをかけなければならないわけでもありませんし、あなたの収入で持たせなければならないわけでもありません、あなたやご家族を犠牲にするものではありません。
それぞれの経済的な基盤も大きく変わっていっています。ですからこれから多くのお寺や保育園や幼稚園や施設も閉鎖しなければならない状況になっていくことは周知の事実ですからね。
もしかしたら様々なアイデアもあるかもしれませんが、それはそれぞれお考えがあるでしょうからね。
あなたがやはり保育園も閉鎖して家族ともどもお寺を出ていきたいと思うのであればそれも一つの選択肢ですしあなたの生き方ですからね。
しっかりとご検討なさりご家族ともお話し合いなさり、檀信徒の役員さんともご協議なさり、地域の同宗派寺院や教務所や宗務庁にもお話しなさってご判断なさって下さい。
あなたやご家族の皆さんがこれからの未来を安心してご生活なさり、充実した人生を生き抜いていくことできます様に心から仏様やご先祖様にお祈りさせて頂きます。至心合掌
ハコモノへの執着も煩悩
お寺(特に施設ハコモノ)の維持管理で赤字になるということならば、施設の縮小等を考える必要がありますよね。
住職夫婦も信者の一員なのだから、お寺に寄付(布施)すること自体は素晴らしい善行為・功徳となりますが、無い袖は振れませんよね。
借金まみれになる前に具体的な対処を考える必要がありますし、次世代に負の遺産を遺さないことも宗教法人の代表役員としての責務だと思います。
宗教活動以外の事業の収益を宗教活動の資金に回すことは、お寺の土地等を利用して開業している場合は当たり前かもしれません。
いずれにせよ、伽藍(ハコモノ)への執着は煩悩(悩み苦しみの原因)です。
文化財や伝統・しきたり等への執着も煩悩です。
墓地は簡単に廃止できませんが、伽藍は無くたって檀家さんの自宅や他の施設を借りて法事をすることが可能です。
柔軟な発想で長期的なビジョンを示すべき時期に来ているのでしょう。
私も他人事ではないと痛感しました。
仏教と先祖供養の新しいあり方をこれから考えていきましょう。