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今年大学受験を控えてる高校三年生です
単純な質問です
どうすればスマホをやめて勉強に専念できますか?
友人は平日でも3時間以上勉強を進めています
しかし自分はやろうと思ってる気持ちはあってもスマホをついつい触ってしまいます。
あとは入試科目は決まってて勉強する科目も分かるのにどうやって勉強すればいいのか分からないです
先生は教科別に自分に合った教材を本屋で買うなりするべきだ と言っていましたが
受験対策の本を買うために本屋に行きたくないとも思ってしまいます
でもその反面しっかりやらないと!!とも思ってます
自分の気持ちに整理がついていないし
ついたとしてもスマホを手放せません
スマホで勉強できるように解説動画とか見てもゲーム!ゲーム!ってなってしまいます
どうすればいいですか?

2025年7月8日 21:42

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お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

「しっかりできる」人になる道。

ご相談、ありがとうございます。
 この問いに真剣に向き合っている時点で、すでに「勉強は始まっている」と私は思います。「え?」と思うかも知れませんが、まぁ読んでみてください。

 禅宗の言葉に「心、万境に随って転ず」とあります。私たちの心は、目の前の状況にすぐ影響を受け、移ろいやすい。スマホをやめられないというのも、「意志が弱いから」ではなく、人の心が本来そういうものだからです! だからこそ仏教では、「心が弱い。私はダメダメだ」とは言わず、まず環境を整えることを意図するのです。具体的には…
 スマホを別室に置く、学習専用端末を用意するなど、自分を守る仕組みをつくることは立派な智慧です。

でも、もっと大事なのは、「なぜ勉強するのか?」という根っこの部分かもしれません。
「大学に受かるため」と答えたくなるでしょうが、それだけでは続かないのです。
 仏教では、「行(ぎょう)に入って、行に学ぶ」といいます。
つまり、“正しい学び方”を知ってから始めるのではなく、やりながら気づき、変わっていくのが本当の学びだということ。

 受験勉強もその一つです。ただ知識を詰め込むことではありません。
「思うように進まない自分と、どう付き合うか」
「気持ちがブレたとき、どう立て直すか」
そうやって、自分の心の癖と付き合い、整えていく──。それは仏教でいう“修行”に近いものであり、「受験道」と呼べるかも知れません。

 言いかえれば、受験勉強とは、「合格のため」だけでなく、「自分と向き合う練習」でもあるのです。
今、心が揺れているあなただからこそ、取り組める学びがここにあるのだと思います。
スマホをやめられないなら、まず10分だけでも紙の教材を開いてみる。
うまくいかなければ、またやり直せばいい。それでいいのです。

“心を変える”のではなく、“行動を変える”──その先に、きっと道が見えてきます。

2025年7月9日 1:12
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有り難し
おきもち

一般大学(一般的でもないが…)から大正大学の史学コースへ。そののちお寺。坊さんに限らず、二足のわらじを履くことで、話に幅が出るはずだと考えて、はき続けています。子育てとか家族論とか考えつつ、でも仏教って個人のものだなぁと感じたりします。

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