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兄との関係

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私には兄が1人おります。
昔から仲の良い兄妹であり、20代で父母の病による死を経験したので残された唯一の血の繋がった家族でもあります。

親を亡くして数年経過してから兄の家庭内で生じた金銭的な面で何度かお金を貸して貰えないか?と言われ、余裕は無くとも兄だから。と貸しました。ですが今現在返済がありません。
その後、事情があり多額を貸した時は今迄の信頼性が欠けるので兄とは言え借用書を書いて貰いました。
それでも最初少額だけ返済があったもの、今は全く返済がありません。

自分が今まで貸してしまった事は仕方無いと諦めようとしたいのですが、それ以前に兄に誠意が見受けられず非常に残念で悔しいです。
兄に責め立てた事もあります。

本当なら兄と仲良く付き合って行きたいのですが金銭的な理由があり、今日久しぶりに会っても心底笑顔でいられない自分がいました。

昨年末にこのモヤモヤした気持ちをもう終わりにしたつもりでいましたが、こうやって思い返してしまいます。

この思いはどうにかならない物でしょうか?

お金の話でお恥ずかしい限りですが、アドバイスを頂けたら有難く思います。


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お坊さんからの回答 5件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

お金だって大事なんです!

>ぽんたさま

20代でご両親を亡くされ、その後は兄妹ふたりになられたとのこと。心細いことも多かったでしょうが、お二人助け合いながら歩んでこられたのだと思います。
今はお互いに家族がいらっしゃるのかもしれませんが、やはり実の兄妹というのは特別で、大切にしたい関係ですよね。

でも今は、お金の貸し借りが原因でわだかまりが生じてしまっている。顔を合わせても心底笑えないというのも当然のことだと思います。

お兄さんの性格や状況がわかりませんから何とも言えませんが、お金にルーズな面があるのでしょうか。それとも妹さんだからと甘えてしまうのでしょうか。どちらにしても困りますね。

ここで「仏教は執着を捨てることを説いているのです」とか「貸したお金は差し上げたものと思って忘れてしまいなさい」などと言ってもぽんたさんには届かないと思います。

何しろ私自身、似たような経験があり、折りに触れモヤモヤした感覚が蘇ります。年数が経って薄れてはいますが、全く忘れ去ることの出来ない私です。

お兄さんから貸したお金が戻ってくる可能性は低いように思います。ですからわだかまりが消え去ることは難しいかもしれません。

仕方ありません。お兄さんも大事ですが、お金だって大事なんです!
そのモヤモヤを恥ずかしいと思う必要は、ないと思いますよ。

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浦上 哲也
横浜市神奈川区で、新しく小さなお寺を営んでいます。 仏教の教え・浄土真宗...
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本当に相手のためになること

お金は返ってこないでしょう。(-_-)
というより、そのつもりでいた方が返ってきた時に福が増します^_^
人にものを貸す時は、あげるつもりの覚悟で貸さないと、まず返ってきません。(体験談)

自分の蓄えのバケツの中身が十分にあって、こぼれ落ちるものがあるならば他のために援助すればいいと思います。しかしお金があるからといってお金のない人にお金を貸し続けることは、本当はその人のためにはなりません。
本当にお兄さんのためになることとはなんでしょうか。^_^
ここではお兄さんが、しっかり経済的にも精神的にも自立をしていくようにサポートをしてあげることであると思います。
自分自身の生活も窮するほどにお金を施してしまうと、無理が生じます。
そういう時は、お金ではなく、食べ物を差し上げるくらいにとどめておくべきです。生きてはいけるのですから。

一番避けるべきは負の依存関係になることです。
お金を借りにくる、保証人になってくれとお願いしてくるというのは一番断りづらい人がくるものです。断固として拒否することです。
しかもお金の無心に来る側の立場が高い立場でいるとしたら、年下だからといってシタテでいる必要もいい人でいる必要はありません( ^ω^ )
ましてや、お兄さんが浪費、賭博等にお金を使っているのであれば、絶対に貸してはいけません。厳しい態度でお金だけは貸さずに、道理を諭して、お金以外でお兄さんの為になるであろうことをする。
それが本当に相手の“ため”になることです。
相手の“ため”にも、自分の“ため”にもなる事を考え、行動しましょう。

お金の代わりにこまめに連絡はとって差し上げて仕事が軌道に乗るようにサポートをしてあげるべきです。
本当に相手のためになることは、やすやすとお金を貸してしまうことだけではありません。

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おきもち

本音で話す

ぽんた様へ

お金の問題とはいつになっても嫌なものです。
できれば兄弟・親類とはいえさけたいもの。

お兄さんと実際にお金についてお話をしてみたらどうでしょうか。
ちなみに責め立てたときはどういう反応だったのですか。

やはり兄弟仲良くしたいもの。
特に唯一の血の繋がった家族ですし。
兄弟言いたいこと思っていることを話す。
それが一番ではないでしょうか。

ご縁があって兄弟になった関係。
きっとその先があるはずです。
               合掌

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鈴木光浄
「人の一生に寄り添うことのできるお寺」を目指しております。さまざまな御縁を...
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兄かお金か、それともなにか

ぽんたさん、こんにちは。

20代でご両親を亡くされ、その後は兄妹ふたりに。ぽんたさんのご苦労は計り知れません。そんな貴方を思って、回答させていただきます。

ご質問は、お兄さんとお金の話、ですよね。
けっこうな額を貸してらっしゃるのに返してくれないと。もう諦めようかと思っていても、いやいややっぱりモヤモヤする。
「昔から仲の良い兄妹」とおっしゃっています。が、今はどうなんでしょうか。久しぶりに会っても(兄はお金のこと、ちゃんと考えているんだろうか)(払う気があるのかしら)(またお金を貸してくれと言ってくるかも)(兄の家庭にもいろいろあるのかも)(はぁ、こんなこと考えて私ったら)、いろいろ考えてしまいますよね。ぜんぜん笑えない、ごもっともかと。

“お兄さんなのだからしっかりしてほしい”ですよね。
でも、今は、ちょっとお兄さんも大変なのかもしれません。
“このわたしを助けて欲しい”ところですが、だれも苦労を分かってくれない、話をちゃんと聞いてくれない。
でも、ここでよかったです。悪い人に見つかり、変に利用されて、どつぼにはまってしまう・・とかならなくて。

ここに一応の救いがあります。「でも」。

最高の解決は、兄が“俺が全部悪かったよ、お金はちゃんと返すよ”と、返済していってくれることでしょうか。
でも、そうはいかないようです。
ここでの「でも」の救いは、根本を見直す機会が与えられた・・・でしょうか。
一例としては、誠意を示して(私はモヤモヤしている、だから解決したい、仲の良い兄妹でいたい)、まわりを巻き込んで(借用書、弁護士、両者の家族などを利用)、ズルズル引きずらずに(期限をきめて)、解決をはかること。

兄のこと、お金のこと、大なり小なり悩みってありますよね。恥ずかしいと思う気持ちも分かります、みんな見せていないし。
お兄さんと、ちゃんと笑えるようになる日がくるといいですね。

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臨済宗妙心寺派 陽岳寺 住職 1985年生まれ。 東京都江東区深川出身・...
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「可愛さ余って憎さ百倍」・「愛憎は紙一重」

ぽんた 様

肉親間の愛情ほど難しいものはないと拙生も思うところがございます。お釈迦様も肉親間の愛情を断ってご出家なされなければお悟りを開かれるのは難しいことであったかと存じますし、また肉親・身内を教化することの難しさも十分に理解なされておられたようでございます。

さて、普通であれば、肉親なればこそ、期待し、信頼し、頼りにし、甘えて当たり前だと思うこと多々であるかとは存じます。

ですから、ぽんた様も唯一の兄弟への愛情は人一倍強くおありの中で、お金の返済に対してのお兄様の誠意の無さ、不義理に対して、なおいっそうにわだかまりが深まり、不満が募ってしまうのはある程度仕方のないことであると推察致します。

気を付けなければならないのは、このわだかまり、不満が大きくなればなるほどに、今度はお兄様への愛情が憎しみに変わりかねないということであります・・

「可愛さ余って憎さ百倍」・「愛憎は紙一重」という言葉がありますように、その愛情の深さゆえに逆に大きな悲劇を生むこともしばしばとなります。

お兄様も、逆に妹のぽんた様に対して、期待し、信頼し、頼りにし、甘えているところがあるでしょうから、これからも困ったら、まだお金を貸してもらえると思っておられるかもしれませんので、完全に断固として拒否してしまえば、お兄様のぽんた様への愛情が一気に憎しみへと変わりかねないこともあり得ることとなります。

そのため、お互いが憎しみ合う者同士とならないためにも、この機会にしっかりと第三者や保証人も交えた上にて、互いに話し合いを行うことにして、双方の家庭事情や生活状況、収支状況などを忌憚無く明らかにした上にて、ぽんた様も余裕が無ければ、これ以上は貸せないことをお兄様に明確に伝えること、これまでの債務についてもどのように扱うべきであるのかについて、ある程度の決着を付けること、また、例えばお兄様の家庭がやむを得ない事情にて困窮しており公的機関の支援を受けれるならばそのように申請していくことなど、互いが納得のいく形にてこれからも関係が続けられるようになさられるのが良いのではないかとは存じております。

ぽんた様が金銭貸借についてのお兄様へのわだかまりが消えて、心底笑顔で話せる日が参りますことを心から祈念申し上げます。

合掌

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おきもち

Eishun Kawaguchi
最新の仏教論考はこちらでご覧頂くことができますが、公開、非公開は随時に判断...
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質問者からのお礼

ぽんたです。
今日の東京は春の暖かさを感じる1日になりそうな中、お答え頂いた先生方の回答で更に心までもが暖かくなっております。どうもありがとうございます。

1つ1つ丁寧に読ませて頂き、うるっと来てしまいました。

兄には今一番お金がかかる大学生、高校生、中学生の男の子の子供がおり、ただ単に兄と義姉の収入で生活が出来ない事から度々貸していたお金であります。多額のお金を言われた時は本当に驚きました。
私には未就学の幼児が1人いるのでまだお金もかかる訳でも無いし、可愛い甥だから。と思っておりましたが、それが度重なって行ったので憎しみになりかけていたのだろうと思います。
それを「でも」で自分を肯定しようと試みようとしていましたが、昨日は笑顔で接するのも辛かったです。

でも(重なりますが 笑)今日は先生方のご意見を頂き気持ちが楽になりました。
おっしゃる通りお金が戻ってくることは低い、いや無いともう決めておこうと思う様にします。

まだすぐに笑顔で笑い合う事は出来ないと思いますが、笑顔でいられる様になれそうな気がします。
そして人には言えない恥ずかしい身内の話を質問出来て良かったと思っております。

温かい気持ちになるお坊さん説法まとめ