hasunoha お坊さんが必ず答えてくれるお悩み相談サイト

お坊さんに質問する
メニュー
メニューを閉じる

育ての伯母に申し訳なくて

回答数回答 1
有り難し有り難し 16

5歳の時から、父の姉、私にとって伯母(現在87歳)が母親がわりで育ちました。
我が儘な父に怯えながら伯母にしがみついて生きてきました。
自分の人生を台無しにして私達家族の世話を懸命にしてくれました。私はなにがなんでも伯母を、父の暴挙から守らなければならない、育ててくれた恩人を守らなければならないと思い続けています。
今は、少し軟らかくなった父と伯母と私で暮らしています。伯母は家事全般をこなしています。
1年前から、父の一番上の姉(91歳)、育ての伯母にとって姉になる伯母が要介護2になりました。私が世話をしています。
週1くらいしか実家に帰らず、ずっと91歳の伯母の世話をしています。ケアマネさんやヘルパーさんに助けてもらいながら。
自己評価の低い私は、91歳の伯母に頼られ、初めて自信が持てるようになりました。
しかし育ての伯母は、91歳の姉が私にべったりなのが気に入らないようです。若い頃は自分勝手な生き方をして、何を今さらという感じみたいです。(姉妹の情はあるので悪口は言っても喧嘩はしていません。)
私が実家に帰ったり、1日2回の実家への電話でも、育ての伯母は不機嫌な事が多いです。91歳の伯母の若い頃の悪口を延々と言います。
私は一番守りたい育ての伯母の気持ちをこんなにかきみだしながら、91歳の伯母の介護をする事に後ろめたい気持ちです。
87歳になった育ての伯母に、心穏やかに過ごして欲しいのです。
91歳の伯母も、私が赤ちゃんの頃から可愛がってくれたので見捨てる事はできません。
両方にいい顔はできないでしょうね。
現在、仕事を1/3に減らして介護をしています。介護自体は苦にならないのです。
ただただ、育ての伯母に申し訳ない。
結局、私は育ての伯母を裏切ってしまったと落ち込む日々です。
心の有り様をどう持てば良いのでしょうか。
宜しくお願い致します。


この問答を娑婆にも伝える
facebookTwitterLine

お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

貴方は誰も裏切ってはいません

拝見致しました。

貴方は誰も不幸にはしていません。
先ず、それが一つ。

二つ目は、貴方は今日までの間、自分に出来ることを精一杯やって来られました。

育ての伯母さんの人生を台無しにした原因が貴方にあるはずもありませんし、現状の発端を遡れば、それはお父上の欠落した倫理観であり、35年前に下された大人達の判断です。5歳の貴方はただ従う他なかったはずですし、大きく変わってしまった環境に戸惑いながら、本来しがみつくべき父に怯えて過ごさねばならなかった。

たまらなく胸が苦しくなると同時に、貴方の深い慈しみの心と献身に胸打たれます。
今まで、貴方の存在が伯母さん達の人生を豊かにすることはあっても、貴方が人生を狂わせたとか、裏切ったなどということは決してありません。両方に良い顔なんて考える必要もありません。
貴方は道義上のプライオリティから、その必要性を判断されたのです。自身のお仕事まで調整しながら。育ての伯母さんのご機嫌はある程度受け流しながら、貴方の身体の負担も十分注意して介護されて下さい。

これから皆、年を取って行きます。ケアマネさんに、社会資源等を効率よく利用出来るよう相談されて下さい。

はーさま
ご返信、ありがとうございます。
hasunohaは、何時も此処にあります。いっぱいいっぱいになる前に、悩みを分かち合いましょう。

{{count}}
有り難し
おきもち

初めまして。桑木茂光と申します。 大阪最北端に位置する能勢町にございます...
このお坊さんを応援する

質問者からのお礼

元気を頂き有難うございます。
自分では頭が混乱する問題を、全て余すことなく答えてくださいました。
これからも伯母たちを大切に思う心を大事にして、現在の問題に対処してゆきます。
重ねて有難うございます。

お礼が1ヶ月も遅れて申し訳ありません。前に書こうか迷ってやめたのですが、私の家は日蓮宗なのです。桑木様からご回答を頂いた時、ご先祖様の思し召しのように感じました。毎朝、祖父母の写真に手を合わせるとき、なにか優しいものに包まれている気がして、とても穏やかになれるのです。この1ヶ月、桑木様のご回答を何度も読み返して心の平静を保つようにしていました。有難うございます。

温かい気持ちになるお坊さん説法まとめ