仏像の見方が分からない
タイトル通り、仏像をどう見ればいいのかが分からなくて悩んでいます。
仏像の種類や造りが詳しく載っている本を読んで仏像の知識自体は分かり、仏像を見てなんとなくすごい!という事は分かるのですが、それ以上に感動したり興味を持ったり感じ取ったりする事が出来ません。
仏像を理解するなら、まず仏教のことを勉強してからでないと仏像を好きになったりすることは出来ないのでしょうか?
……このような、本職の方に大変失礼な質問をしてしまい恐縮なのですが、
自分なりに努力はしているつもりですが、自分は物事に深く興味を持つことがなかなか出来ないんです。
自分は情が薄い、個性がないのではないか、
何でも浅くしか物事を考えられない馬鹿なんじゃないかと思い、情けなくなります。
このような質問ではありますが、宜しければどなたか回答よろしくお願いします。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
歴史を学ぼう
こんばんは。
「木仏長者」という昔話があります。
http://nihon.syoukoukai.com/modules/stories/index.php?lid=105
大切なのは、立派な仏像を眺める事ではなく、心をこめ拝む気持ちが大切だというお話です。このお話は仏教の考え方にもつながっていると思います。
ですので、仏像に「感動や興味」を求める事はナンセンスだと私は思います。
まあ以上は一応前置きとして...
仏像に対して、感動したり興味を持ちたいと思っている、という事は、「美術品として仏像を見たい」という事になるのだと思います。ですので、日本の歴史や美術史などを学ぶと良いと思います。
美術館などで、仏像が美術品として展示されている事があります。そのような展示をご覧になると解説がついていますので、とっかかりやすいと思います。
いかがでしょう?
仏像は、仏教に興味を持って頂く入口のひとつと考えています。仏像が好きになったら、仏教も好きになってね。
人々の思い
仏像そのものをただ見ても、よほど信仰心のある人や、実際に作っている職人さんでなければ見飽きてしまうでしょう。
仏像そのものよりも、誰がどのような思いを込めて作ったのか、なぜその仏様あるいは菩薩様の像を造ったのか、人々がどのような思いでそれを拝んできたのか、その仏像に深く関わってきた人々の様々な思いに興味を持ってくれたらと思います。
と、偉そうなことを書きましたが、私はあまり仏像に興味がありません。
でもいいんです。
いつでもどこでも、目を静かに閉じて、合掌し念仏を唱えると、目の前に阿弥陀仏が居ると思えるからです。
質問者からのお礼
回答ありがとうございます。
感動や興味、と書いてしまいましたが、勿論そのようなものを求めて仏像を見る事は失礼だと自覚しております。どうしたら仏像を好きになれ、自分から知ろうと出来るのかと悩んでいた、という事です。上手く言えず申し訳ないです。…今思うと、そんなの、好きな人は自然に好きになるもんだよ!というお話なのかもしれませんね…。
美術館や資料館の展示はかなり見ていますが、これからも注意深く見て、歴史も更に勉強してまいります。
二つ目の回答、ありがとうございます。
実は今日、同じ考え方に至りました。今まではただ「仏像」だけを見ようとしていたせいで、何が良いのか分からず混乱してしまっていました。しかし、そうではない、という事なんですよね。その「仏像」の先にある人々の顔、気持ちを見ようとしなければいけないんですね。その事を、ちゃんと言葉にして回答して下さったおかげでようやく理解出来た気がします。
この、思いを馳せる事こそが、仏様がそこにいる、と信じることに繋がっているのかもしれませんね。色々と気付かされました。