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結婚してもいいんですか?

回答数回答 1
有り難し有り難し 10

先日、親戚の法事に参列しました。
お経の後
和尚さんから有り難いお話があり、
とても感銘を受けました。
煩悩があるから
人間は思い悩むと。
自分の心が自分を苦しめるという
お説教でした。
会食の席で
和尚さんは我々と同じ料理を
食されていました。
食欲って煩悩ではないのですか?
てっきり精進だと思ってたので
少なからずショックでした。
お子さまの話しもされてました。
結婚してもいいんですね?
お説教とあまりにギャップがあります。
そのあたりを
分かりやすい教えて下さい。
よろしいお願いします。


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お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

欲自身は悪いものではないのです

補)
出家も在家も日常を過ごす上では「同じ」と存じます。
社会やひとのために懸命につくして生活を送るのが在家であり、
いつも自分と向き合い、ほとけと向き合う生活を送るのが出家である
例えば「溺るる者 水に入れば 掬う者も又水に入る
 水に入ること同じうして水に入る所以は即ち異る」のごとくと
小生は考えます。

問題なのは欲というものをコントロールできるか否かです。
小生の回答でよく使わせて頂いているのですが、ウダーナヴァルガという
経典にておしゃかさまはこのように仰います。

愚人は快楽を求めて返って傷つく。
しかしこの世で自己を求める人は傷つくことはない。
快楽をひたすらに追い求めるが故に愚者は他人をも自分をも損なう。

自己を求めることも欲です。それが「過ぎる」のがよくない。
「快楽」を求めることを諌めるのが仏教です。

おしゃかさまはおさとりをひらく折に、スジャータ村の娘さんから
乳粥を供養され、それによって身体を調え、身体を調えたことで
こころの健康も得られたなかで、悟りを開かれました。

ですから食事は大切な行であり、頂いたもの、テーブルに上がったものは
有難く頂戴することがたいせつになります。
むしろ御用意頂いたものを食べないことの方が、いのちを「殺す」ことに
なります。いのちを「活かす」教えが仏教だと心得ています。

僧侶の妻帯は、それぞれ宗派などによっても考えは違うかとは思います。
小生自身は、妻帯は「えにし」と心得ています。
仏縁によって妻帯することとなれば、有難く縁を結び、子をもうけたらよい
と思います。ただし大切なのは、「自己を求める」ことをやめてはいけない
ということです。子どもや妻に捉われず、得た「えにし」を修行の糧として
務めるところに僧侶の妻帯があろうと思います。

煩悩とは文字通り「煩い、悩む」ことをいいます。
おしゃかさまは「一切皆苦」という言葉を遺しているように、すべては
思い通りにならないのが「いのち」であると示されました。
故に、思い通りにならないとぶち当たったときは煩悩が生まれます。

しかしその時に、念仏、読経、坐禅、作務(掃除とか)を務め励むことで
煩悩をコントロールして善い方向に思い悩みを運ばせ、やがては煩悩を
煩悩とも思わないようにするすべを、今に伝えているのです。

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有り難し
おきもち

質問者からのお礼

和尚さんのお話は
なるほどと思ったのですが、
矛盾だらけで…
星先生の説明だと、
それなら我々と同じ生活をさらてるってことでしょうか?
出家されてるのでは?
そのへんがモヤモヤしてます…

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