お墓に刻む名前(戒名)について
母の建てた墓についておたずねします。そのお墓は、母が亡くなってから私が管理を引き継いでいます。墓地はS市営の墓地公園です。
母は私達が成人した後の熟年離婚だったので、婚家の墓(K市)は無論のこと実家の墓(J市)に戻ることも考えず、自分のお墓という考えでS市の募集に応募し安住の地を得ました。そして数年後に亡くなりました。
一方の父ですが、母よりも10年ほど前に亡くなりました。墓所については様々な経過があって、父の名前(戒名)を刻まれていません。
私としてはどうにかしたいと思うのですが、母のことを思うとき勝手に墓石に父の戒名を刻んで良いものかと不安になります。
ただ、母はこんなとこも私達に言い残しています。それは、「自分と夫とはいろいろあって離婚したけれど、おまえ達には父親がいるのだから、父と子の関係は失ってはいけない」というものです。その話をされた時、かっこよすぎるよ!と反発しましたが、今にして思えば、私の今日を見通した言動かとも思います。
なにか回りくどい話ですが、考え方をご教示願えれば幸いです。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
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墓石に書かない手段もあります。
ふしぎが好き様
釋 慧心と申します。
拝見させて頂きました。
ご存知のことかと思いますが、
墓石に直接戒名や法名を刻む以外にも、
墓石には墓標の役割としまして、
南無阿弥陀仏などのお名号、または倶会一処などの法語を刻み、
墓石とは別に、戒名や法名を刻んだ石板を墓石の脇に安置しておく方法もよくあります。
もし、ふしぎが好き様が、浄土信仰でございましたら、
ご往生のあとは皆等しく一処で成仏なさってくださると捉えますので、ご親族の皆様とご相談の上、同じ墓に納骨されても、信仰の上では差し支えがございません。
お母様のお言葉は、ふしぎが好き様のご子息様や、お孫様、また子々孫々まで当てはまるかと思います。
お父様は、父であり、祖父でありご先祖には違いないかと思います。
我々は、引き寄せる縁が働けば会いますし、離れる縁が働けば、離れてゆきます。
ご夫婦としましては、今生では離れたかも知れませんが、親子であり家族の縁は続きます。
続いているからこそ、今お悩みなのでしょう。
個人の気持ちですが、倶会一処を願いたいと思います。
同じ仏(私や子や孫を合掌させるおはたらき)として、確かにはたらき続けて頂く存在。
ふしぎが好き様にとりましては、お父様もお母様も等しいはたらきの仏様ではないかと思います。
末代のことも含め、熟考とふしぎが好き様家にとりましての良いご決断をされて下さい。
よく菩提寺の御坊様に相談を
あなたの良いようにしたら良いと思いますよ。これからお墓を守るのはあなたです。菩提寺の御坊様と相談されつつ決めるのが一番良いですが、最終決断はあなたです。
同じお墓に入れることができるかは分かりませんが、墓地内に別にお父様専用に墓石を建てるとかいう方法もあるかと思います。
質問者からのお礼
お返事をいただき、本当にありがとうございました。自分で解決すべきであるという言葉、重く受け止めました。
よく考えて行動していきたいと、あらためて思います。
釋 慧心 様
「倶会一処」、心にしみました。ありがとうございました。
邦元 様
はじめにお礼のコメントを書いた時、どなたからいただいた回答か確かめないでおりました。改めて、お礼を申しあげる次第です。