姪の進路相談への助言に悩む
私には、高卒では充分と思われるような職場に就職させていただいた18歳の姪がいます。
ですが、働いて半年で『毎日同じことの繰り返しで、これは私のやりたいことではない。仕事を辞めてバックパッカーになりたい。でもお母さんはバカじゃないの?と言って分かってくれない。だからお母さんを説得してほしい。』と言い出しました。
あまり恵まれた家庭環境ではなかった割に、素直で優しい良い子に育ち、とても可愛い姪です。いつかバックパッカーをして世界を観に行くことも、良い夢だし応援したいと思うのです。応援して理解してあげたいと思うのです。
ですが、学生時代からアルバイトも1ヵ月程で辞めて帰ってくる所があり、少し根気にかける所のある子です。叔母としては、初めの3年くらいは投げ出さずに社会人としてのいろはをひとつの職場で学んで、根気をつけて欲しいとも感じます。
そもそもまだ18歳。何をそんなに急ぐ必要があるのか、と思うのです。
とは言え、自分の若い頃もそんな風に世界に出たい、と思ったこともありました。
理解してあげたい気持ちと地に足を着けて、社会人として成長してほしい、と思う気持ちの間で、どのように彼女の進路の悩みに助言してあげるべきか迷っています。
毎日のメールのやり取りで、彼女の事をとても大事に思っていること、幸せでいてほしいこと、きちんと責任感のある行動がとれる大人の女性になってほしいことなど、あまり彼女が疎外感や孤独感を感じないように、共感を示しつつ伝えているつもりですが…若い情熱で前しか見えなくなった彼女は、どうしても仕事を辞めて今すぐ海外にいく事、から頭が離れないようです。
当然、彼女の母親(私の姉)も、私と同じく、社会の厳しさと彼女の将来を案じて、心配しています。
私は彼女の選択をどのように捉え、どのように彼女を支えてあげるのが良いのでしょうか?
沢山の方々の悩みや人生を見守って来られたお坊様方の意見を賜りたく存じます。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
旅を応援したいですね♪
こんにちは。浄土真宗の藤波と申します。
姪御さんの良き理解者でられるようですね。何よりです。
バックパッカーで世界を歩きたい、私も応援したいです。私も25歳の時、1年近く日本を出て、インド~西ヨーロッパまでを旅しました。今だからこそ言えるのは、あんな旅は若いからこそ、勢いだけで飛び出せる、またとない機会です。
さて、叔母の貴女が心配される、長続きしないということ、それも私に思い当たることがあります。
私は高校卒業後、大学に進学し、大学を出てから、僧籍にはあったものの、体裁のよいプー太郎でしたから、あんな旅ができたのだと思います。
姪御さんのお気持ちに寄り添えば、今すぐにでも旅に出してやりたい。旅先で見聞するものは、本当に心を豊かにしてくれます。
今、姪御さんは仕事をされておいでなら、旅行資金を潤沢にするために、頑張れと応援されてみては如何でしょう。
そして、思いっきり旅された後、帰国後の自身もどうあるべきか、一緒に話し合ってみては如何ですか?
案外、世界を見聞して来られ、色んな可能性を秘めて帰国されるかも知れません。あと、旅の準備はある程度、綿密にして下さい。それもお忘れなく。旅は出発から始まるのではなく、準備から始まります♪♪(^^)。
一歩踏み出す「軸足」を支えてあげられる存在に
智子様
こんにちは。拝見いたしました。
18歳の姪っ子さんが仕事を辞めて海外へ行きたいと言いだし、どのように彼女の選択を捉え、どのように彼女を支えてあげれば良いのかというご質問でしたね。
心配な気持ちはわかりますが、彼女の人生は彼女の人生です。ここでは良い意味で自分は自分、他人は他人と切り離して考える必要があると思います。周りの大人が出来るのは、彼女が失敗しても智子さんが書いておられるように、共感し受け入れて味方になってあげる事、帰ってくる居場所を作ってあげることではないかなと思いました。
ただ、周りの大人が心配するのももっともだと思います。ですから、姪子さんには、お母さんを納得させるだけのプレゼンをさせることが大事だと思うのです。旅行日程や連絡先、お金の事、帰ってきてからどうするのか等々、今どうしても行きたいと思う気持ちを整理すると同時に、親の心配を少しでも取り除く努力を教えてあげてはいかがでしょうか。
姪子さんの事を大切にされているお心が文面から伝わってきました。姪子さんも相談相手があって救われていることと思います。だからこそ一歩踏み出す「軸足」を支えてあげられる存在になれるのではないかと思いました。
合掌
距離をおいては。
こんにちは、智子さん。
かわいい姪子さんの様ですね。お気持ちは良く解りますが・・・
彼女も社会に出て自分でお金を稼ぐ一人前の社会人です。
頼りなく心配も尽きませんがここは少し距離を置いて
本人にもっと考えさせては如何でしょうか。
毎日メールのやり取りをしているとは、過干渉ではないでしょうか!。
昔のことわざに、かわいい子には旅をさせろ!とあります。
本人が真剣に社会と自分自身と向かい合う時間も必要かと思います。
枠をはみ出さない様にだけ、注意されて見守りされては如何でしょうか。
質問者からのお礼
萩原様
早朝よりお忙しいなか、有難いご回答を賜りたく、嬉しく思います。
普段は数ヶ月に一度連絡が来る程度の私達の間柄ですが、今は彼女自身が凄く悩んで考えあぐねているようで、毎日のように会社への思い、バックパックツアーへの思い、自分の母への思い等々を私に打ち明けてくれます。
シングルマザーで育った彼女は私の事を年の離れた姉のように慕ってくれているもの、と私は日々感じています。父親とも疎遠でこういった相談事を出来る大人が周りにいないようです。
普段は筆不精の私も、彼女がこんな風に悩んで心細くなっていると思うと、ついつい心苦しくなって、一日も早く、とお返事を返してしまいます。
でも、確かに仰る通り、彼女はもう立派な社会人ですものね。失敗する事があっても自分で考えられるようにアドバイスするのが今、やるべきバックアップなのですね。
かわいい子には旅をさせろ。
私の父が良くその言葉を使っていたのを思い出しました。
少し離れて見守れるように、努力してみます。
ご助言ありがとうございます。
藤波様
お忙しいお勤めのなか、ご回答を賜り、感謝しております。
やっぱり若いうちだからこそ、価値のあることもあるのですね。
叔母としては、帰ってからの就職のことや資金繰りのこと、勢いだけでなくちゃんと下調べをしての決断なのか?そういったことが次々気になってしまって、また姉(彼女の母)の気持ちも察してしまって、本当は『素敵やん!行っておいでよ!』と言ってあげたいのですが、なかなかガッツリと背中を押してあげられない自分がいます。
『旅先で見聞するものは、本当に心を豊かにしてくれます。』とのお言葉。
本当にそのような豊かな人生であってほしいと心から願います。
姪の夢を全面的に応援してあげる勇気が持てました。ありがとうございます。
けんじゅ様
毎日のお忙しいお勤めの中、貴重なご助言を賜わり、大変感謝しております。
彼女の人生は彼女のもの。ですね。
私自身のこれまでの失敗や苦労を彼女の人生に重ねて、失敗させまいと杞憂していた自分に気づきました。
生きるために、もしくは渡航に際して必要な知識や技術は教えてあげられても、どんな選択をするかは彼女自身が決めるべきことでした。
彼女の母を安心させるにはどうしたらいいのか、彼女なりに、今、考え始めているようです。
温かく見守り、応援してあげられる叔母でいようと思います。
ありがとうございます。
ご助言下さった皆様へ
先週末、姪に会って話を聞いて欲しいと言われて、二人で散歩に出かけて事の顛末を聞いてきました。
どうやら事の始まりは、お休みが希望通りに取れない職場への不満やお友達からの「何も知識もない10代の女の子2人が急に世界に旅立ったら、きっと面白いし本が書けるし注目されるよ!」というお誘いだったようです。
ですが、いざ、会社に辞表を出すという日の朝になって自分の母親の落胆した表情を見て母親と喧嘩別れになるのは嫌だと感じたようで、正直に職場の方にお話しして辞職を取り下げたようです。
今は今後の夢の実現のために必要な情報収集と貯金を目標にして行くということでした。
何はともあれ、彼女自身が迷いが無くなって、スッキリしたようで安心しています。
私自身も自分がここまで歩んできた過程で犯した馬鹿げた失敗や味わった苦労が、自分の成長に繋がってきた事に気付くきっかけとなりました。あれこれと口出しすることで彼女自身が考え、学ぶ機会を奪おうとしていたことをとても反省しました。
大切な気付きに導いて下さった皆様に、大変感謝いたします。
ありがとうございました。