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もうどうしたらいいか分かりません

回答数回答 2
有り難し有り難し 24

高校1年の娘が不登校です。
原因は友達関係です。
仲が良かった友達から避けられるようになり、悪口を言われたそうです。
そして娘は他の友達を作ろうとしたのですが、そこでも避けられてるように感じ、もうクラスのみんなは私のことを嫌っている、私なんて必要とされてないと言い学校に行けなくなりました。

担任の先生にいろいろ状況を聞いたのですが、娘が嫌われているなんてことはないし、心配している友達もいるとのことでした。
実際、友達から娘のラインに心配のコメントが入ってきてます。
でも、娘は先生も友達も私のことなんか心配してない、心配してるふりをしてるだけ、信じると裏切られる、もう傷つきたくないと相手にしません。

学校がそんなに嫌なら辞めてもいい、いくらでも道はあるよと言ってるのですが、どうしても辞めたくない、辞めたら高校に行けなかった子だと周りから言われる、それは絶対に嫌だと言います。

娘はすごく周りの目を気にします。みんなに嫌われてないし、みんな心配してくれてると何度も言ったのですが、私は周りの空気で分かる、どうして分かってくれないのかと訴えてきます。

今では私のことも信用出来ず、お母さんは私が嫌いやろう、こんな子供いらんろう、弟だけいたらいいろう、と言うのでそんなことはない、大事な娘よと言っても、だったら私を学校に行けるようにして、こんな性格にしたのはお母さんのせいや、どうして私を産んだ、もう死にたい、楽に死なせてと言うばかりです。

私が人に相談していることをすごく嫌がって、私が娘の恥をさらしている思ってます。

娘は私以外には本音を言えません。だからカウンセリングも上手くいきません。

毎日、私はどうしたらいい?どうしたらこのしんどさから楽になれるの?教えて、と訴えます。

私はどうしたらいいのかわかりません。
こんな娘をどうしたら救ってあげられるのでしょうか?
もう、気力体力とも限界がきそうです。
どうか助けて下さい。


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お坊さんからの回答 2件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

あなたの悩みは救えなくとも、悩むあなたを救う

大変難しい状況の様ですね。少しでもお力になれればとは思うのですが…。せめてお話をお聞きし、問いを共有させていただきたいと存じます。

阿弥陀仏という一切衆生(生きとし生けるもの)を救うをことを誓われた仏様がいらっしゃいます。阿弥陀仏は仏と成る前の法蔵菩薩という修行者であった時、

「もろもろの生死・勤苦の本を抜かしめん。」

と願われ、その後に具体的な48の願いを建て誓われました。
つまり、苦しむ者たちの「苦しみの根本原因を抜いて救いたい」と願われたのです。一つ一つの悩み苦しみを解決したいのではなく、悩み苦しみの原因から私たちをまるごと救いたいということです。

言うなれば、

我々の悩みを救うのでなく、悩む我々を救う。いくらでも悩み苦しむ我々でありますので、悩み苦しんでも生きていけるように我々を救うということです。

今、娘さんは学校にいけずに悩んでおりますが、お母様はどうしたら学校にいけるようになるかではなく、たとえ学校にいけなくとも生きていけるように娘さんを救わなければならないのかもしれません。

学校に行くことができようが・できまいが、あなたが私のことを嫌おうが・嫌うまいが、どんなあなたでも私はあなたのことが必要だ!大好きだ!大切だ!

と、時に抱きしめ、時に話を聞き、時に言葉をかけ、全身をそのまま包むように寄り添うことが娘さんを安心させるのかもしれません。

「人に相談している」ことが自分を否定している、恥ずかしいと思っていると間違った印象で伝わってしまうこともあるかもしれません。

どんなあなたでもそのままでいいんだよ、とあらためて伝えてはいかがでしょうか。学校になんか行けなくたって生きて欲しいですからね。

「どうしたら学校にいけるか」という答えは与えられなくとも、「どんなあなたでも一緒に悩んで生きていくよ」という問いの共有も一つの救いであるかもしれません。

しかし、お母様も人に思いを話せないとお辛いですよね。
もちろん、お母様の辛さ・苦しみは全力で我々hasunohaの回答僧が聞かせていただきます。支えさせていただきます。
どうぞここではどんな弱音も愚痴も吐き出していただいて、少しでも楽になっていただきたいと思います。

力不足故、お聞きして問いを共有することしかできませんことをお許しください。

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おきもち

はじめまして。北海道の片田舎の農村のお寺で住職をしております。 人生...
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感謝の実践。そこから始めましょう

MK様
こんにちは。拝見させていただきました。

他人だと冷静になれても我が身となれば冷静ではいられないのが人間だと思います。文面からは娘さんへの愛情がすごく伝わってきました。私のような他人が言うのもなんですがとても良いお母さんだと思います。まず自分を責めるのは辞めましょう。
仏教では苦しみとは「思い通りにならないことを思い通りにしようとする思い」から生まれると説きます。もうすでにおわかりとは思いますが、例えば「良くなって欲しい」というのは親ならば誰もが思うことです。しかし良くなってほしいの裏には「今のままでは駄目だ」というメッセージがついています。「こうあって欲しい」という思いを持って接することが「できていないあなた」というメッセージになって伝わります。

例えばですが、娘さんがあと一ヶ月の命だったとしたらと考えてみましょう。「あの時ああ言ったけど好きにさせてあげれば良かった。学校や将来なんてどうでも良かった。逆に考えれば一緒にいられる時間が増えたのを喜んだら良かった」と後悔するのではないでしょうか。「生きていてくれさえいればそれで良かったのだ」と目線を変えることができるのではないかと思います。ハスノハの僧侶達の回答で多いのは感謝しなさいという言葉です。これは道徳的に言っているのではなく実践です。「今恵まれていることに感謝できていない状態」で生きていると「まわりが見えない」「不満しか見えない」ことになるからです。今生きていてくれることに感謝から始めてみませんか。

次に娘さんの話をききましょう。聞くというのは反論せずに受けとめるということです。自分のものさしでジャッジせずに「言いたい気持ち」を受けとめましょう。感謝の心を持った上で娘さんに今どんな気持ちなのか。どう考えているのかと質問しましょう。最初はつっけんどんな答えだと思います。沈黙かもしれません。しかし質問すれば彼女なりに考えようとします。この考えようとするきっかけ作りが大切です。答えを誘導せず「待つ」姿勢が大切です。

これは不幸ではなく、自分自身の生き方を見つめる御縁、家族を見直す御縁です。「不満顔」で娘さんに言葉をかけていませんでしたか?ため込みすぎないようにしてくださいね。あなたの娘さんですもの。きっと自分の人生を歩み始めますよ!応援しております。

合掌

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有り難し
おきもち

御縁があって一般人からお坊さんになりました。現在は小さなお寺の住職をさせて...
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質問者からのお礼

吉武文法様、けんじゅ様、ご回答ありがとうございました。
今の娘を丸ごと受け止め、どんなあなたでも私の大事な娘で心から愛してると伝えていきたいと思います。

温かい気持ちになるお坊さん説法まとめ