子供をもつことについて
主人が難病を患い、余命3〜5年と宣告され2年が経ちました。子供はいませんが、子供が欲しいと願う事があります。
経済的も難しい問題はありますが、主人にとって、子供を持つことが思いを遂げる事なのか、生に縛る事なのか、判断がつきません。仮にこの状態で子を持つ事は子にとっても不幸でしょうか?
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
無責任なことはいえせんが
経済的な問題が深刻に絡んでくるので無責任なことをいうのは差し控えるべきかもしれません。すこしでも参考になるところがあれば、と思います。聞いてください。
滋賀県の湖東とか湖北とかといった地方では、子供は「もらう」ものと考えられてきたと思います。私の夫婦は結婚してから七年くらい子供がありませんでした。家内が妊娠したことが分かり、両親がご門徒に話したら、「ようもろうとおくれた」と口々に喜んで下さいました。私のところは湖東という地域ですが、湖北でもこのようにいうようです。最初、は意味が分かりませんでしたが、宗教的に意味の深いものの言い方だと思いました。一般的な言い方では「授かりもの」ということですね。
他人がとやかくいうべきものではありませんが、子供を「もつ」、または「できる」「つくる」という視点とは別のものの見方からもお考えになっては如何でしょう。
選択肢…
Yukiさん、はじめまして。
ご主人が難病とのこと。
ご心痛お察しします。
お子さんのこと、ご主人とお二人でお話されましたか?
それとも、Yukiさんの望みでしょうか?
無責任なことを申し上げますが、どうかお許し下さい。
考え方は、それぞれの立場から3通りあると思います。
まず、お子さんの立場から言えば、
お二人の愛の結晶ですから、何ら心配することはないと思います。
Yukiさんのご心配は、経済的な問題と、将来お子さんが片親になってしまうかもしれないということだろうと思います。
ですが、もし将来あなたがお一人で育てなくてはならなくなったとしても、あなたが愛情を持って接してあげることができるなら、お子さんは決して不幸では無いと思います。
次に、ご主人の立場から
ご主人もお子さんを望まれているなら、生に縛るというのは少し違うでしょう。
もし、お子さんが小さいうちにお別れが来たなら、確かにご主人にとっては心残りになるかもしれませんが、心残りはどんな人にもあるものです。
冷たい言い方に聞こえるかもしれませんが、ご主人はご主人の人生を生きています。
Yukiさんと互いにご縁をいただいて人生を共にしているのです。
たとえご主人のご病気が治癒しがたいものだとしても、ご主人には最後まで懸命に生きていただかねばなりません。
ご主人がお子さんを望んでおられるなら、お子さんの誕生は、ご主人の生きようとする気力を増してくれることでしょう。
そして、一番の問題はYukiさんがどう思われるかです。
経済的なこともありますし、将来的にお一人で子育てをしなければならないかもしれませんので、こればかりはYukiさん自身の問題ですから何とも言えません。
ですが、Yukiさんが本当にお子さんを望んでおられるなら、躊躇する必要は無いと思います。
お子さんの人生は、お二人のためにあるのではなく、お子さん自身のためにあります。
お子さんが、幸せになるかならないかの問題ではなく、お一人で育てる気持ちがYukiさんにあるかどうかの問題だと思います。
例え片親になったとしても、幸せにお暮らしのご家庭は沢山あります。
将来、幸か不幸かを決めるのは、あなたではなくお子さん自身です。
そこにあなたが、どういうスタンスで寄り添ってあげるのか?
そういうことだと思いますよ。