隣のお墓が怖いです
こんにちは。
家の隣に、塀を一枚隔ててお墓が一つあります。地主の先祖代々のお墓です。学校の行き帰りは必ず前を通ります。
2階の窓からは身を乗り出さないと見えませんが、ベランダからは洗濯物を干すときに見えます。幽霊はみたことがありません。
最近、祖母が病気で入院したり、兄もバイク事故にあったりして、嫌なことが続いています。
これは墓のせいだという占い師もいます。本当でしょうか。
お墓のせいで悪いことが起きないようにするにはどうすればよいでしょうか。
地主は墓を動かすつもりはないそうです。私や家族も、簡単に引越しできません。
よろしくお願いします。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
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怖がる必要はありません。
川村さん、ご質問ありがとうございます。
家の隣にお墓があり、そのお墓がこわいということのようですね。
そのお墓は、地主さんの家のもの。
仏教では、因果といって原因と結果の関係を重く見ます。
では、お墓は、あなたの身近の方々の入院や事故の原因になっているので
しょうか。
占い師の方がそう言ったようですが、納得できる論理的説明はありました
か?
人間は、訳のわからない事を結びつけて解釈をしてしまいます。
入院や事故は起こって欲しくないことですが、そういう起こって
欲しくないことが起こったとき、訳のわからない解釈におびえ、
不安になります。
地主さんのご先祖が、あなたの家に不幸をもたらす原因がありますか?
病気や事故の原因は、他にあるのではないですか?
いたずらに迷う必要はありません。怖がる必要もありません。
事実を正しく見て(正見)、判断していってくださいね。
お墓、怖いものではありませんよ。
川村さま、初めまして。
目黒・五百羅漢寺の佐山と申します。
お墓の下には、亡くなった方のご遺骨が埋葬されています。
私の実家もお寺で、小さい頃から墓地には慣れていましたが、
それでも、夜に「墓地の掃除をしろ」と言われたら、
若干、気味が悪いと思ってしまいました。
ですが、大人になり、仏法を学んで、
「お墓に埋葬されている人は、極楽浄土で仏さまになられたのだ」
と理解してからは、怖さが安らぎました。
墓地に埋葬されている人は、少なくとも納骨の時に、
お坊さんからの読経をいただいているはずです。
ましてや地主さんのお墓なら、代々の地主さんが
きっちりご供養しているのだと思います。
成仏された立派な仏さまが、意味なく人のことを驚かせたり、
意味なく他人をひどい目に合わせたりすることはありません。
まず、お墓は怖いものではない、という事を理解していただき、
それでも、目に入ってしまって、気になるようでしたら、
その場で合掌して、お念仏を少しお唱えしてください。
自分たちのことを想ってご供養してくれている人に、
悪さをする仏さまはいません。
逆に、諸々のトラブルを「お墓のせい」だと決めつけてしまう方が、
まだ生きている川村さま本人や、ご家族や、
地主さんたちの、新しいトラブルを生んでしまうのではないでしょうか。
あまり気にしないことです。
日頃から、そのお墓を「怖いものではない」と思って接していたら、
むしろ、いろいろなことから守ってくださるかもしれませんよ。
恐怖に揺らぎやすいあなたの心から引っ越しなさい。
占いは仏教とは一切関係ありません。
別に私のいうことを信じなくていいです。
ですが、あなたが今後、人や情報に振り回されずに、自分で正しい道理を見極めて考えることが仏教です。
「このままでは悪い事が起こる」
「本当ですか」
「間違いない」
「どうしたらいいでしょう」
「これ買いな」
「買います」
「これで大丈夫(ぷぷぷp いいカモじゃ)」
そもそも、占いなんぞが当たるなら、占い師の大半が東日本大震災や、原発の事を的中させられたはずです。
ところが誰一人としてそういう力は無かった。
占い師という職種は世間知らずなものの道理を知らない騙されやすい人を独自のこじつけ話でそう思い込ませるのが仕事ですから、さっさと気づいて気にしないことです。
占い師には悪い人もいます。
それがあなたがハマった人を恐怖に陥れる人です。
善意のある占い師であればカモ(リピーター)を必要としません。
ただ、お悩みを聞いて、その人が迷いの無いように生きるライフアドバイスをするでしょう。
悪いことがある、と脅しくてくるのは、要は、占い業界特有のリピーター確保のための手法なのです。そういうたぐいの業界の人間の教えなんぞ信じるに値するでしょうか?
占い師に何百万も使った人が坐禅会(人間勉強会)に来ました。
「同じ質問を20人の占い師聞いてまわりなさい」と勧めました。
その後、その人は7,8人廻った時点で「彼らのいうことは和尚の言う通りこじつけばかりで実に適当だということがわかりました。どんな話を聞いても最終的により良い方向へ導くように判断することが大切だとわかりました。それが仏教の言う菩提心なのですね」と悟り、脱スピリチュアルしました。
お墓には、そんな災いをもたらせるような事はありません。
お墓とは「ストゥーパ」です。
悟りを得るために菩提心を起こすという誓願を立てる、という思いのこめられた、世界を安らぎと救いに導く供養塔です。
人の死を安らかなものするだけではなく、お参りする人をして菩提心・悟り・人間性の向上に導くものなのです。むしろあらゆる人を守護、守ってくれるものです。