害虫の殺生について
家の前にチャドクガ(毒蛾)の幼虫が数百匹群れています。
家の前の花壇の葉が好物らしく、400匹ほど、ふ化しています。
チャドクガの毒針は風で飛んできて刺さるほど食らいやすいらしく、家の前のことなので、子供(幼児)のことなども含め非常に心配です。
殺虫剤で駆除を考えているのですが、
生まれたての弱い命が一生懸命葉っぱを食べて少しずつ大きくなっていると考えると、数百匹の命を私の手で絶つことに抵抗があります。
殺虫剤を撒くと、周りの害の無い昆虫も数十匹単位で殺めてしまうと思います。
ですが、有名な毒蛾なので本当に心配です。
子供に「近づくな」と言いようがないほど、家の目の前です。
やはり害虫と言えど、殺生は良くないでしょうか?
しかし、成虫になると400匹の飛び回る毒蛾が家の周辺に生息することになると思うと・・・・
私は、どうすれば良いのでしょうか??
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
チャドクガに刺されたら、本当に痛いですよね。
ウチの樹木にも大発生することがありますが、
迷わず駆除するようにしています。
奴らと人間は、同じ環境には暮らせない間柄なのです。
今は害虫が発生しないように、
除虫剤をぶら下げています。
殺生しないでは、
人間はじめ動物は生きられません。
お肉も野菜も、
生きているのを処理して食材にしています。
チャドクガを駆除しなくても、
知らぬ間に蟻を踏み殺しているかも知れません。
自力では聖人君子になれないから、
仏さまにたのむしかないのです。
我らの罪深さは、
仏さまが救ってくださいます。
安心して害虫駆除してください。
殺さずにはいられない私達凡夫を、仏様は見捨てない
お坊さんとして、殺生を推奨するわけにはいきません。
できれば生け捕りにして安全な場所に移動させてあげてください。
殺したいと思うとき、欲・怒り・怠け・プライド等の煩悩が働いているはずです。不殺生を意識することは、煩悩に気付くチャンスです。
煩悩の言いなりにならずに殺さない方法を探る方が、自分の苦悩を減らす修行にもなるし、殺される相手の苦悩も減らすことにもなります。
しかし、どうしてもそれが難しい場合には、お子さんの安全を優先するのは、親の責任として仕方ないでしょう。
私達は、罪を犯さずに生活するのが困難な、煩悩まみれれの凡夫です。
罪を犯してしまった場合は懺悔(さんげ)して、南無阿弥陀仏と念仏をとなえてください。
阿弥陀仏は、私達凡夫の罪を喜びはしませんが、罪を犯した私達凡夫を見捨てはしないのです。
どんなに罪深い者でも念仏していれば、、阿弥陀仏は臨終の瞬間に迎えに来てくださり、極楽浄土に往生させてくれます。
殺しても殺さなくても、念仏すれば往生できます。