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人を好きになる方法を教えてください

回答数回答 1
有り難し有り難し 14

私は物心ついた時には家で1人で過ごすことが当たり前でした。父は単身赴任、母は仕事。姉と兄もあまり家にはいませんでした。

母と会うのは学校から帰って1時間程度、たまの休みには疲れて寝ているので関わりあいにはなりません。それ以外の時間は飼い犬と過ごしていました。

当時は理解していませんでしたが、今思うとずっと寂しくは思っておりました。

また父と母の関係は破綻しており、両親が揃う時は常に私が間に入り続けました。

正直な話、家庭と言うものにいい思い出はありません。

私もいい年になり、友人達との話で結婚について聞かされます。彼らの話を聞く度に、1人で過ごしたこと、父と母の関係の破綻、それらが常に頭をよぎります。

結婚は怖くてできません、したくはないし兄も姉も子供がいるので必要ないとも思っています。

ただ、最近自覚したことがあります。

私は人を好きになったことがありません。恋愛に限らず友人や先輩、後輩についても例外はありません。

ただ、ずっとそれがコンプレックスでもあります。人を好きになることは誰もが出来ることのはずなのに、私はなれない。

向こうは好きと言ってくれるのに、好きにはなれない。必死に嫌いにならない様にしてきましたが、それでも我慢できずに傷つけたことは多く、今も後悔をしています。

人を好きになれないのは傷つくことを恐れる私の弱さが原因だと思っています。幼少期の寂しさや両親の関係を見続けた結果なのでしょう。

正直、いまだに家族全員にいい思いはありません。家族に愛して貰っていると思います、でも私は愛せない。

人を好きになると言うことがわかりません。愛を注いで貰っても愛を返せない自分が嫌いです。

どうすれば人を好きになれるのでしょうか?
とりとめのない文章で申し訳ありませんが教えてくださいますよう、お願いします。

また、まずは自分を好きになることだとおっしゃるのは勘弁して下さい。それは無理です。


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お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

ゆっくりと

ゆきみさんは、よく頑張ってこられましたね。
幼少期に自分には何が与えられていないのかが意識できなかったのでしょう。

私も、ゆきみさんと似たような境遇で育ち、似たような事で苦しんでいます。
しかし、すべてが同じだとは、そんなきれい事を述べるつもりではありません。

今、大人になって何が自分に欠けていたのかを自覚するようになられましたね。
でも、幼少期の習慣が染みついている。
ご両親に気を遣いながら生きてこられたということは、未だ他人には気を遣わなければ認めてもらえない、という習慣ができてしまっているのではないでしょうか。

私が思うに、他人の好意とかが分からなくなってしまっていませんか?
自分が他者に気遣いをして、受け入れられなかったら、ひどく傷つくのではないでしょうか。
だから守りに入る。
疲れますよね。
人を心の底から好きになれない。

私も「自分を好きになる事が幸せになる道だ」さらに、「他者から愛される存在なんだよ」と言われたことがありました。
40を越えてもなかなか実感には到りませんが、その思考は意識していてもいいのかな、と思い始めています。

他者の好意に素直に喜べる人間を目指すことが、重要な事だと私は思っております。
ある程度は、背負って生きていかなければなりませんが、素直に生きる。
子供の頃、素直に生きれなかった自分に素直になる。

意識して、ゆっくりゆっくりと・・・・・
特効薬などありません。
すぐになんて変われません。

結婚の話題が出てくるということは、あなたは社会人として生きておられるのでしょう。
それだけでも大変な事であり、立派な事です。

人の好意を感じる訓練です。
他者はあなたを傷つける能力などありません。

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有り難し
おきもち

時宗の寺院で住職をしています。 今の時代、お寺の在り方とは、僧侶とはいっ...
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質問者からのお礼

回答ありがとうございます。

頑張りましたねと言われて、少し救われた気分です。そうですか、私は頑張れていたのですね。

おっしゃる通りに他人の好意はわかりません。好きと言われても信じられません。だから過剰に傷つけてしまいます。

人を気遣うことをしているのかはわかりません、多分それは私にとって呼吸するのと同じくらいに自然なことだからです。だけど、人といると気疲れして、酷く傷つきます。

他者の好意に素直に喜ぶ。それはとても難しいことのように思います、同時に納得もしました。難しくて当たり前で、それでも道に光明がさされただけでも幸運に思います。

素直に、素直に。そう言い聞かせて、これからを生きてみたいと思います。自覚出来てはいませんが、きっとたくさんの人に好意を頂いてきたのでしょう。

返せないことが悔しくて仕方なかった。だから、いつか素直になれたら。少しずつ返していきたいと思います。

お忙しいところ稚拙な悩みにお答え頂きありがとうございました。

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