娘は逃げ出すのでしょうか?
長く新体操を続けてきた娘が、新体操を辞める決意をしました。
あり得ない苛酷なダイエットを春から強いられて来ました。
団体のリーダーでもあったので、娘がダイエットに失敗したら団体全員大会に出させないと言われて、必死でした。下剤を飲むのは当たり前。下剤飲み、熱い中サウナスーツを着て走り、朝食抜きで練習。
そこまでして、やっと大会に出ておりました。
ダイエットは娘一人だけが対象で、孤独だったと思います。
それでも泣き言言わず、耐えておりました。
何とか夏は過ぎましたが、娘自身色々考えて、
もう新体操を好きになれない。成績を残さなくてもいい。この世界は理不尽すぎる。
と言い、コーチにも話をしました。
何回かエントリーされている大会があり、団体メンバーでもあるので、棄権出来ない事もあり、それが終わるまでは全力で頑張る約束をして、先日の大きな大会では、入賞しました。
クラブから2人だけでした。
コーチやメンバーから引き留められていますが、先日団体メンバーで話し合いをした時に、
メンバーの一人から、自分は全国大会目指しているから、やる気のない人と一緒に続けていきたくないと言われたようです。
娘はそりゃそうだねと笑っていました。
その子は演技も上手く、ダイエットも必要ないからそうでない人の気持ちが解らないのでしょうが、私はその話を聞いて悲しく思いました。
思えば、夏もその子はダイエット失敗した娘に、酷い口調で責めたり、陰でひどい悪口を言っていたそうです。
娘はあまり気にしていなく、淡々としていたのですが、他のメンバーのお母さんがちょっと気になったようで教えてくれました。
今回の話を聞いて、ああ。娘は本当に頑張ったんだな。もういいかなと思いました。
親バカかも知れませんが、娘は常に団体の事を考えていました。優しい性格だったと思います。コーチからはだからリーダーにしたんだと言われました。
娘に辛い時に声をかけて貰って救われたと言ってくれたメンバーもいます。
娘の次の生活を応援してよいですよね?
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三十六計逃げるに如かず(逃げこそ最上の兵法)
逃げて何が悪いんでしょう?
かつて中国の劉邦(りゅうほう)という人は、戦上手の項羽(こうう)に99回連敗しました。99回逃げて逃げて逃げまくって最後の1戦だけ勝ちます。その時、逃げることの大切さを知る劉邦は項羽を何重にも包囲し、決して逃しませんでした。そして彼は漢王朝の初代皇帝となりました。
本当に優れた人はごく当たり前に逃げるものです。彼らにとって逃げはゴールに至る過程でしか無いからです。しかし一般人は逃げイコール終わりだと思っています。そこが違いです。
だいたいもう子供にとにかくスポーツを続けさせる時代じゃないんです。
http://fundo.jp/46139
そもそも論な話、なぜ子供にスポーツを続けさせることが大正義だったかというと、高度経済成長期の日本的経営と関係があります。体育会系の人材は目上の人の言うことをよく聞き、礼儀正しく、苦しい仕事をよく辛抱して続けるからです。
でも、バブルがはじけてからコッチ、大前提の日本的経営そのものが問われています。社会に出てから体育会系の人材が必ずチヤホヤされるわけではなくなったのです。
考えてみてください。身体の発育に大切な中学生という時期を過度なダイエットで過ごし、精神的にも抑圧され、辛抱して社会に出てみても「大切なのはそこじゃない」と言われる人生…
当然、潮時でしょ?
私は思うんです。これからの時代に必要なのは柔軟性。
何度会社を辞めても、辞めさせられても、時には会社や部門ごと売り飛ばされても、へこたれずに軌道修正しながら進み続けるしたたかさ。そもそも辞めるとは何なのか?良い辞め方と悪い辞め方を知り、辞めることを使いこなせる能力。先の先まで読んで辞めることのできる人材。
そういうところを誰も教えないし、一緒に考えようともせず、タブー視するから、一番辞めてはいけない時期に誰も得をしない辞め方をする若者が後を絶たなくなったのです。お嬢さまはそこを学ぶ機縁が満ちていると、お坊さんは思いますぞ。頑張ってきたものを放り出して逃げてこそ、学べる大切なことが今、目の前にあるのです。
質問者からのお礼
ありがとうございます。
本当に嬉しく泣けて来ました。
武井さんのツィートも読ませて頂きました。
一つ一つの言葉に救われた気持ちです。
娘の長い人生の中の選択の一つとして、いつか
振り替える事が出来るように、応援して行きたいと思います。
素敵な大人に成長してくれる事を願うばかりです。
本当にありがとうございました。