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鬼に心を食われるとどうなりますか?

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とある霊能者絡みのお話の漫画を見てたら

ある登場人物の一人に対して「優しすぎて鬼に心を食われた」と別の登場人物がその人物のことを語る台詞が出てきました。

表現がとても面白かったので気になりましたが、この鬼に心を食われるとはどうしてそうなるのですか?

また、鬼に心を食われたら人はどうなるのでしょうか?

二度と人間に戻れないのでしょうか?


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お坊さんからの回答 2件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

鬼は心の象徴

「鬼が心を食う」というのはその漫画独自の発想です。普通は食べません。物理的に身体を喰い殺す設定の方が多いと思います。

…が、言いたいことは分かる気がします。鬼はよく恨みの象徴として描かれます。火のない所に煙は立たず。恨みは何もない所にポッと出てきません。恨みに至るストーリーがあるものです。日本では伝統的に女性に対する男性の理不尽であるとか、庶民に対するお上の理不尽のように、社会的弱者が強者に逆らえないパターンの恨みを鬼で象徴することが多いです。

じゃあ鬼に心が食われるとはどういうことか?その理不尽に同情し過ぎたような感じのストーリーではありませんでしたか?例えば男が不倫しました。被害者の女性Aがそれを苦に自死しました。第三者の女性Bが女性Aに同情し過ぎて男を殺しました…みたいな構図。
恨み(鬼)への共感によって自分自身が恨み(鬼)になってしまう感じです。

そうだとすると、悪に悪で報いるその行いを後悔し反省する心を持っているかどうかが、元の心に戻れるかどうかの分かれ目でしょうね。そのためには「そうなってしまってから救ってください」ではなく、「日頃から正しい価値観を身につけておく」ことが大切です。

ところで鬼が恨みの象徴にされて風評被害を受けたよりも前、もっと昔の鬼は『守り神』でした。鬼瓦の鬼とかまさに守り神としての鬼です。地獄の門の門番の鬼も本来は神聖な存在です。もっと古い時代では単に「死者の魂」という意味しかありません。
本当はそもそもの「アイツは悪い奴に違いない」とレッテルを貼ったり、「どっちかが正義でどっちかが悪」と分類する心こそ恨みが恨みを生む負の螺旋であり、『鬼に心を食われている』のかもしれません。

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曹洞宗副住職。タイ系上座部仏教短期出家(捨戒済み)。仮面系お坊さんYouT...
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面白い質問なので私も回答を(^^)

鬼のことは大慈上人がご説明されていますので
ちょっと違うかもしれませんが「魔」の視点でお答えします。

「魔が差す」って言葉がありますが、私らの修行中はよく先輩に「心を緊張を緩めると、緩んだその隙間に入りこむ、それが魔」と言われました。

例えば、厳しい修行中は慢性寝不足なのですが
ふと気が抜けて眠気に負けると、一気に眠気に囚われます。
これが常習になると、何をやっても眠く、また何をされても起きられなくなります。
冗談ではなく、針で刺されても起きれなくなるんです。
これは眠鬼に喰われている状態、、、と言ってもいいかも。

優しすぎるってのは、見方を変えれば人に強く言えない、心が弱い人なのかもしれません。
弱い心で隙間が多いと、辛い時や苦しい時に様々な陰の状態になります。
ですから、ことさら心を強くもち、魔やら鬼やらが入ってこないように注意しています。

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質問者からのお礼

なるほど。色々面白い回答ありがとうございます。

独特の比喩表現だったんですね!

なるほど。色々面白い回答ありがとうございます。

独特の比喩表現だったんですね!

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