幸せ
私は数年前、その時手にしていた幸せを自らすべて捨てました。
私がそれまでの人生で望んでいた幸せを何もかも持っていたのに、手に入れてしまったらその価値を忘れ、自分は満たされていないと思い込み、くだらないことに没頭し、大事なことが何なのかわからなくなって、全て捨てて、今は何もありません。
何もではないかもしれない。
本当にほんの少しだけど、残っているものもあります。
だから、その少しでも残ってくれた大事なものの為だけに私は今生きています。
だけど、たまに、自分が失った、愚かな自分が捨ててしまった尊いものたちのことを思うと、どうしようもなく苦しくなります。
なんて自分は馬鹿だったのか、何故そんなことをしてしまったのか、後悔の思いでいっぱいになり、苦しくて、苦しくて…
でも死ぬことはできません。
少しだけ残った大事なものの為に、私はまだ絶対に生きていなくてはいけません。
死ぬことは、それすらも捨てることになってしまうからです。
私は生きなくてはいけない。
でも苦しい。
いつになったら、この苦しさから抜け出せるのか、人生が終わるまでこの苦しみは終わらないのか。
この苦しさこそが、私が犯した罪への贖罪であるのだから、苦しみ続けるべきだと思うこともありますが、辛いです。
私は苦しまなくてはいけない。
楽になるなんて許されない。
時間を戻せるなら、あの頃に戻りたい。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
因縁無くして結果なし
川口英俊でございます。問いへの拙生のお答えでございます。
過去は、あくまでも今の自分が思い描いて縛られてしまっている過去であって、実は、そんな過去も、今の流れの中でしか存在し得ていないものとなります。未来も同様です。
自分の思い、思考、分別が、過去を(実体的に)「ある」ものだという錯覚を起こさせて囚われ、執着をさせてしまっているところであります。
ただ、過去の因縁(原因と条件)は今の流れにやはり確実に繋がってはいます。その結果として、貴女様が苦しまれておいでであることもよく理解できます。
でも、いつまでも、過去に対して実体視して囚われてしまうのであれば、やはり、それを変えるための因縁に取り組まない限りは、変わることも難しくなってしまうところであります。
因縁無くして結果なし。これから幸せになる、良い結果を迎えていくためにも、いつまでも過去に縛られ過ぎず、少しでも、できることから一つ一つ種を蒔いて育んでいくことが望まれることになります。
そのためにも過去を教訓することも大切です。
失敗無くして成功無し。まだまだこれから挽回できます。前へと一歩を踏み出してみましょう。
川口英俊 合掌
あなただからこそ
拝読させて頂きました。
そうですね、その時はわからなくても失くしてみて初めて気がつくのですよね。
程度は違うかもしれませんけれども私も同じような思いをしたことを思い出します。
その時は別のことで頭がいっぱいになっていますから我を忘れて突っ走ってしまいました。
気がついた時には人間関係も仕事の関係もすっかり破壊してしまいました。
残ったのは瓦礫のような自分の心でした。
そうなって初めて自分のことや周りのことが見えるようにもなるのかとも思います。手遅れと思ってしまうこともあるでしょうけれどもそれで自分の人生が全て終わってしまう訳ではありません。
そこからが本当の自分の人生でもあるのです。沢山のものを失ってしまったとしても自分が経験して感じたことも含めて自分の心の中にはしっかりと重く刻まれているのです。
それを踏まえてまた私達は生きていくことができる、或いはそれまでのことを痛切に実感しながら生きていかねばならないと私は思います。
そのような経験があるから人に言えることもあるでしょうし、本当に大切なことに素直に向き合うことができると思います。
私はあなたにこれからを大切になさって頂きたいと切に願います。沢山のものを失ってしまったあなただから感じられることや本当に大切な方にお伝えできること、そしてこれから本当に大切な出会いもあなたには必ず訪れることでしょう。そして今だからこそ本当に大切なこともわかっていくことになるでしょう。
あなたがこれからの人生に素晴らしいご縁に恵まれて心から素直に人やものを受け入れていかれて、心から豊かにお健やかに生きていくこととなりますようにと切にお祈り申し上げます。
そしてあなたを心から応援させて頂きます。
質問者からのお礼
ご回答ありがとうございます。
できることをひとつずつ、少しでも残ってくれたものの為になるように、していきたいと思います。
自分自身が幸せになりたいと今はまだ思うことはできませんが、今あるものを大切にしたいと思います。
取り返しのつかない失敗をしてしまい、これからの人生に意味を見い出せない現状ですが、このような苦しみを抱えているのは私だけではないのですね。
いつか私もこのことを受け入れられる時が来るのでしょうか。
気持ちにも波があり落ち込みがひどくなることもありますが、このような私の話を読んで頂き、お答えを頂いて、今は少し穏やかでいられています。
今の自分にできることは多くはありませんが、少しずつでも前進できたらと思うことができました。
ありがとうございました。