生活に張りが出ない、無為に過ごしてしまう
私は生来の内向的な性格が災いし、友人が殆どおりませんでした。しかし家族仲が良かったので心の支えはずっと家族にあり、不都合は感じておりませんでした。
今年の4月に就職し、始めて家を出て遠方で一人暮らしを始めました。しかしその生活が全く上手くいきません。家族が居ないと何をしても楽しくなく、生活に全く張りが出ないのです。
しかもタイミングの悪いことに、今年の夏ごろ父の病気が見つかり、発見が遅かったこともありほどなく亡くなってしまいました。 未だに立ち直れず夜ごと1人で泣いています。
一方、仕事は忙しくなり続け、ついていくことすらままなりません。 本来帰宅後に資格や仕事の勉強をしなければならないのに、1人でアパートに帰ると泣いているか、そうでなくとも無為に過ごすことしかできなくなっているのです。
休みの日など特に酷いものです。やるべき仕事や勉強を前にしても億劫な感情しか湧かず、何時間も無為に過ごして夜になると深い後悔に苛まれています。遊んで過ごすことすら出来ないのです。 そしてこの無力感と後悔の日々の原因を家族がそばにいないこと、父が亡くなったことに求めてしまう自分がどうしようもなく嫌です。
誰かに相談しようにも家族には心配をかけたくなく、 そんなことを話せる深い仲の友人など作り方も分かりません。
もう何ヶ月もこの状態を解決できず、辛い日々を送っています。私はどうしたら良いのでしょう。どうかご助言をください。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
ロバート・フルガム
頼れるお父さまのご不幸、心中お察しします。
初めてのことばかりでどう気持ちの整理をつけていいか分からなくなっているのですね。ひとりでいますと余計、無為に過ごしている感が強くなってしまいますからなおのこと、つらく感じるのかもしれません。
はたして仕事や勉強が、石村さんや私たちの苦しさにどう解決の糸口を見出してくれるのか。そこに多くの人が深い哲学を掲げてきました。
苦しみを解決してくれない仕事や勉強など、本来は無い。
無いはずなのですが、私たちは仕事や勉強をつらいとか億劫だと思ってしまう。実際つらいものになってしまっていたりする。どうしてなのか。
いつか石村さんにはその答えを見つけていただかなくてはいけませんし、必ずできると信じています。
石村さんには家族に対する洞察があります。遠くでひとり苦しみに向き合い立ち向かおうとするあなたの存在が、家族にとっては何より尊いことでしょう。またそんな尊い故郷や家族をもってあなたは大変すばらしい方なのだということがより分かるでしょう。
そこから出発しましょう。
ひとりの時間の過ごし方で大事なのは、時間を決めてしまうことだと思います。
やるべきことを決めるのではなく
この時間からこの時間まではこれをやる。その後の1時間は何もしない。というふうに、
たとえ中身がだらだらしてしまったとしてもあまり気にせずに、出来ることから始めてみましょう。
土日あればどちらかだけ実践してみても自ずと変わってくると思います。
できたかできなかったかという課題として見ずに、やってみたことの意味をじっくり味わうような気持ちで過ごしてみて下さい。
そうすれば本当にやるべきこと、大事なことというのは至ってシンプルなものだと、きっと実感していただけることでしょう。
「使ったものは必ずもとのところに戻すこと」
「トイレに行ったらちゃんと水を流すこと」
「人をぶたないこと」
「食事の前には手を洗うこと」
「誰かを傷つけたら、ごめんなさいと言うこと」【ロバート・フルガム】
ロバートフルガムという方は多くの人にとって偉大な父親です。
私もそのような言葉を残された彼のことを、今でも父親のように思っています。
あなたにはあなただけの父親の存在が常にそばにあります。
安心して過ごしてみて下さい。
動いてみたら、そこにあなたのお父さまがいらっしゃることが分かるはずですから。