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虚しさを処理できません

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有り難し有り難し 11

 初めてご質問させて頂きます。

 私には以前からどうしても就きたい職業があり、20代前半から約8年間、資格試験の勉強に励んできました。

 その試験はとても膨大な知識を必要とし、1日10時間以上の勉強を必要とします。覚悟はしていましたが想像以上に大変で、ですがそれだけに職責の重さの裏返しでもあると考え、途中資金繰りのための中断も挟みましたが何とか頑張っていました。

 しかし30代も目前となり、資金も底が見えはじめ、かなり悩みましたが精神的にも正直限界に近かったので次の試験で最後にしようと決めました。ですが結果不合格となり現在に至っています。

 すべて自分で考え、すべて自分で決めて歩いた道なのですが、いざ試験から離れ自分の人生を振り返ってみると、もの凄い虚しさに襲われます。20代のほとんどの時間をこの試験と資金稼ぎのバイトに注ぎ込み、同年代が人生を楽しんでいる時に自分はいったい何をしていたのだろう、何を得たのだろうと。間違っていたのではないだろうかと。

 確かにその分野の知識は身につきました。しかし試験をパスしていないとその職務に就くことはできません。仕事の性質上そうであるべきなのですが、あまりにもつぶしが利かないのが現実です。

 失った人の大きさにもうろたえてしまいます。三年ほどお付き合いしていた彼女ともお別れしました。これから自分のやろうとしてること、かかる時間、費用。女の人ですので婚期もあると考え、これ以上巻き込んではいけないと思い自分から別れを告げました。一生分泣いたはずなんですけど最近涙が出ます。彼女の涙も忘れられません。 

 今はその虚しさに耐えながらまったく関係のない仕事に就いています。契約社員なので期間限定です。職歴と呼べるものもないので今後再就職もかなり厳しいと思います。しかしその辺はやってやれないことはないと考えています。生きるだけならなんとかなるはずです。

 もう挫折から一年以上経ちます。当時は挑戦せずに後悔するのだけはやめようと思っていました。その考え方は正しいと思います。しかし今は直面している現実と処理しきれない虚しさに苦しむ毎日です。

 この虚しさにはどう対応したらいいのでしょうか?

 ずらずらと愚痴のようになってしまいましたがどうかよろしくお願いします。

 

 

 

 


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お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

知識か智慧か

私のよく知る知人にも、同じような方がいました。
彼のやりたい仕事も専門的で、必至に勉強してました。
合格祈願もしましたし、相談にもよく乗ってましたが、3回落ちた時についに諦めました。

そんな彼は今、全く別の仕事について3年。
出世してみんなの上で頑張って働いています。

「あの道は確かにやりたかった道だし目指してたけど、仏さまが奨めるおすすめのルートじゃなかったんだなぁって今になったらよく思うよ」と話しています。

理想の道がご縁のある道じゃないことはあります。
ですが、月並みな台詞になってしまうかもしれませんが
丈助さんが過ごしてきた日々は無駄にはなりません。

「知識」と「智慧」は違います。
役に立たない知識はあったとしても、自分が正しいと思う道に一生懸命に頑張れたという「智慧」はこれからの人生に大いに活用できるのです。

お釈迦さまは29歳ですべてを捨てて出家されました。
それから本当の幸福を手に入れました。
遅すぎることなんてありませんよ。
丈助さんも、すべてを捨てて出家したつもりでいましょう!

「最大の名誉は決して倒れない事ではない。倒れるたびに起き上がる事である」はそんなお釈迦さまの言葉です。

20代で得た苦労や挫折、努力という智慧を最大限に活かす。
大丈夫、あなたは頑張れる人ですよ(^_^)

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有り難し
おきもち

困っている人や悩んでいる人にとって、仏さまの教えが少しでも良薬となれること...
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質問者からのお礼

ご質問にお答えいただきありがとうございます。
お釈迦様が29歳で出家したというお話は初めて知りました。
20代の試みで得た知恵とは何なのか、これからゆっくり考えていきたいと思います。

温かい気持ちになるお坊さん説法まとめ