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事件などに一喜一憂してしまい生活がままなりません

回答数回答 1
有り難し有り難し 6

昨今テロなどが増え、そういった類いの報道を目にすることが増えてから、私は急に人が亡くなる事件や出来事に過剰に反応するようになってしまいました。

亡くなった方々がどれほど怖い思いをしたのか、具体的に想像してしまい堪らなくなります。
そして、それがもし自分の身に起こったらと考え、恐怖でパニックになってしまいます。
悪いことを考える人が怖くて仕方ありません。

怖いなら見なければ良いと頭では考えるのですが、好奇心などではなく知らなければならないという義務感の様なものに苛まれ自ら随時チェックしてしまいます。
一時期はその日に亡くなった方々の数を計算したりしていました。
そういった行為が生活にまで影響し、外に出られなくなってしまい、ついに病院にも行きました。

ダラダラと書いてしまいましたが、ここからが相談内容になります。

私は両親・恋人といる時が比較的安心することができ、なんとか頑張っています。
しかし最近、その唯一安心できる人たちもいずれ死んでしまうと改めて気が付いてしまいました。特に両親です。

そしてこれまで「自分の身に起こったら…」で止まっていた思考が、「大切な人たちの身に…」まで拡大し、気を張る範囲が増えてしまいました。
私は今抱える恐怖心にいつかひとりぼっちで向き合う日が来るのか、と絶望してしまいました。
今20代なのでうまく行けば後何十年かは生きることになります。
恐怖する1日1日がこんなにも長いのに、まだ何十年もあるのかとまた絶望してしまいます。

こういった気持ちとどのように向き合えば良いでしょうか?
また、世の中で起きた悲しい出来事にみなさんはどの様に折り合いをつけておられるのでしょうか?
私は強くなりたいです。

長々と失礼致しました。
お返事頂けますと幸いです。


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お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

あなたの苦悩を仏様が見抜いて、ちゃんとして下さっています

 強くなる必要は無いと思いますよ…強くなろうとするとその為の努力が必要となり、それでも強くなれなかったと御自身で判断したなら、苦しみが増すばかりです。御自身を否定せざるを得なくなります。
 あなたはあなたのままで、あなたの人生を歩むのです…それで良いのか…その答えは仏様が教えて下さいます。良くも悪くもあなたはあなたでしかなく、あなたの人生はあなたにしか歩めないでしょうと…だから私(仏)はあなたに寄り添い、あなたの人生を一緒に生きていきますよとおっしゃっいます。
 事件などで亡くなる方は後を絶ちません…世界中で今日もいったい何名のお方が命を奪われたのか…想像も出来ません。でも普段、人はそんなお方の命を深く考える事はありません。人間の勝手さです。その点あなたは本当にやさしい御心の持ち主でいらっしゃいますね…。
 ただ、あなたのその強い深い思いとは、亡くなられたお方への追慕からというよりは、「自分が死んだらどうしよう。家族が死んだらどうしよう」という不安・恐怖から生まれるものであるように感じました。
 結論を申せば、人は例外なく死にます。あなたも、ご両親も、そしてもちろん私も…。
 嫌だし、避けたいし、怖いですが仕方ありません。
 そして、そんな私の恐怖を仏様は見抜いていらっしゃり、あなたの命を浄土の仏と仕上げるとお誓い下さっています。あなただけでなく皆の命が浄土の仏として生まれるので、又皆が再会させて頂ける世界(浄土)が開かれるのだということです。
 一聞では「信じられない」でしょうが、大事なことは「なぜお釈迦様はそんな私達の疑うような世界、御話を説かれたのだろうか」ということです.
 死を怖がり、死んだ後が何とかならなければ、新しい命を約束されなければ死ぬに死ねない私という存在がお釈迦様には明らかであったからです。
 あなたの苦悩は既に仏様がお見抜きで、その為の手立てを講じて下さっていらっしゃいます。どうか、そのような仏様のお慈悲の御心をしっかりと頂かれ、死を闇雲に怖がるのではなく、又その必要も無く、しっかり死を見つめ、見据えて人生を歩んで下さいませ。
 あなたを支えるとおっしゃる仏様と一緒だから、どうぞ安心して人生を生き抜いて下さいませ…。

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有り難し
おきもち

質問者からのお礼

御回答頂き、本当にありがとうございます。

一時期「死(特に恣意的に殺されること)への恐怖に耐えながら生きること」に耐え切れなくなり、死を選びそうにもなっていました。
矛盾ですね。
ですがお話を伺い、死に対しても生に対しても等身大で向き合って行こうと思うことができました。
このように小林様や仏様から頂いたお慈悲を、いつか私も人に向けることができるよう、精進して参りたいと思います。

本当にありがとうございました。

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