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実家とお墓について。ご教示ください。

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有り難し有り難し 9

こんにちは。ご相談させてくださいませ。
私は田舎の農家の生まれで、現在結婚して実家から車で30分程の距離の場所に、夫と子供と暮らしています。

実家に暮らしているのは、今70歳ぐらいになる両親のみ。姉は県外に嫁ぎ、長男である弟は県外のお嫁さんの実家の近くに家を建て、実家に戻る気はありません。
必然的に一番近くに住む私が両親の面倒を見る事になるのですが、先々実家のお墓と実家をどうしようか、悩んでいます。

お墓は実家の近くにあるのですが、かなり古く、新しく整備された墓地からさらに獣道のようなところを分け入った山の上にあります。不便なので、実家付近に住む人は整備された墓地にお墓を移す人が多いようです。しかし私は実家に住む予定もなく、出来るものなら墓じまいをしてもっと近くのお寺で永代供養が出来ないか、と考えています。

また、その実家ですが、両親がいなくなれば住む人がいなくなります。父は若かりし頃にたくさんの借金を作り、資産と呼べるものは実家の家と土地以外なく、相続となるとむしろ借金を背負う事になります。実家もいわゆる限界集落に近い場所で、仮に売りに出しても買い手はつかないと思います。それ故、もし遺産相続の話になってもマイナスにしかならず、放棄した方が良いかな、と思っていました。

ただ、姉は反対で、自分達の育った家がなくなるのは嫌だと言います。
そして母も、まだこういう話は一切しておりませんが、恐らく良い気持ちはしないだろうと思います。

母は田舎のしきたりや父の借金からの貧困、祖父母の介護、祖母の痴呆症など、結婚してからかなり苦労を重ねたようです。それでも必死に子供と住む場所は守ってきました。
昨日たまたま母が我が家に来たので、その話をちらっとしてみようか、と思いましたが、結局しませんでした。
すると昨夜の夢に、ものすごい恨みと妬みの形相の母が出てきました。偶然かもしれませんが、あまりに鮮明で、普段温厚な母ですがあれが本音じゃないのか、と思いました。

先祖代々のお墓や土地をないがしろにしたい訳ではないのですが、結局我が家にほとんどの負担がくるので、なるべく負担が少ない形で出来る事をしたい、と思っています。
私の考えでは、お墓は形を変えて守り、家や土地は親が住まなくなれば手放しても良い、と思っています。間違っておりますでしょうか?


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お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
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諸行無常

 方向性としては、決して間違っていないと思います。

 ます実家の土地建物の相続の問題と墓地の問題を分けて考えた方がよろしいかと思います。墓地も相続と無関係ではありませんが、相続財産とは別のものとして扱われます。
「第八百九十七条 系譜、祭具及び墳墓の所有権は、前条の規定にかかわらず、慣習に従って祖先の祭祀を主宰すべき者が承継する。」

 家の相続に関しては、お父様の借金の残額に関して家族観で情報を共有して話し合いの場を持つことが必要です。あまり交通至便とは言えない地域の土地建物に関しては、売りに出しても全く買い手がつかないことが多いと聞いています。この点について、家族全員が共通の理解を持っていないと、争いの原因となりかねません。


姉は反対で、自分達の育った家がなくなるのは嫌だと言います。
そして母も、まだこういう話は一切しておりませんが、恐らく良い気持ちはしないだろうと思います。
母は田舎のしきたりや父の借金からの貧困、祖父母の介護、祖母の痴呆症など、結婚してからかなり苦労を重ねたようです。それでも必死に子供と住む場所は守ってきました。

生まれ育った土地と家への愛着は大事です。しかし、お姉さんは借金を負担してでも家を守っていくだけの覚悟なのか、穏やかに話し合ってみましょう。

 仮に自宅の土地建物を相続放棄しても、墓地を承継することはできます。最近では、「親世代が子供に迷惑をかけたくないから。」と言って、元気なうちから墓じまいを始めるケースが増えてきているようです。一概にそのことが悪いとは言えませんが、長年住み慣れた家で最期のお別れの時を過ごした方が良いのになあ、と私は思っております。

 お亡くなりになれば、葬儀を行い、火葬して御骨にして墓地に埋葬することになります。お姉さまや弟さんは遠方に居られる訳ですから、将来お墓のことはるかさんが任されるでしょう。親の供養をしていくには、相応の労力と費用が掛かります。それらのことを兄弟でどのように負担し合っていくか、話し合うことが先決です。結論を急がず、話し合いの場を持ち、じっくりと話し合うことをお勧めします。

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質問者からのお礼

ご回答いただきありがとうございました。お礼が遅くなり申し訳ありません。
この方向性で間違っていなかった事が確認出来て良かったと思います。また、やはり大切なのはきちんと話し合う事ですね。デリケートな問題なのでなかなか話題に出せずにいましたが、重要な事なのできちんと話し合いたいと思います。
本当にありがとうございました。

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