家族の縁
四人家族。父母、わたし、大学四年の弟です。
弟のことで相談です。
大学4年の弟が家を出ていく、もう家族とも関わりたくない、縁を切ると言い出しました。
理由は私がわりと勉強が出来たりしたため、あらゆることを比べられてそれが嫌になったと本人は言っています。今まで自分にかけてくれたお金を返してこの家族と縁を切るとまで。
今年就職で周りにいい職につきなさいとか、言われてきたことが負担になったのでしょうか。
親も私だけ特別視するということは絶対になく、本当によくしてくれていたのに、どうして、話しても聞く耳持たずという感じで、、涙が止まりません。助けてください。家族がバラバラになるのがつらいです。
家族がばらばらになってしまうことがつらいです。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
周りの人がプレッシャーを与えると、そこから逃げ出したくなるのは自然の摂理です。
弟さんの自由にさせてあげましょう。
それに、家を出て1人で生きていくことは弟さんの成長にもなりますからね。
縁というものは簡単に切れるようなものではありません。
いつか弟さんが一人前の大人になったら、また会う機会もできると思いますよ。
それまで応援してあげてくださいね。
船が帰ってくる港になる
てくてくさん、はじめまして。質問を拝読いたしました。
てくてくさんの弟さんは、大学四年生で家を出て家族と関わらず縁を切ると言い出したのですね。その理由として、弟さんはてくてくさんと比べられたことが嫌だったのですね。
人はいつか独り立ちしていくものです。
独り立ちしていく理由がてくてくさんにあると突きつけられて戸惑っておられることでしょう。しかし、弟さんは本当の理由を言っていないかもしれません。
できることなら、てくてくさんは弟さんの船出を見守ってあげてほしいのです。弟さんは大海の荒波に小舟でこぎ出そうとしています。いつ遭難してしまうかも分からない状態です。もし、弟さんが傷つき帰ってくることがあれば、てくてくさんがあたたかく迎えることができるよう準備をしておいてほしいのです。
空海も歴史に名を残す人物ですが、出家したのは大学を中退したときでした。官僚としての道が開けているにもかかわらず、空海は自分の意志で出家したのです。当然のことながら親にも無断です。「親不孝者!」となじられても空海は考えを変えることはありませんでした。
空海は、再び歴史に名を現す直前に親に会いにいったようです。行方不明だった息子を親はあたたかく迎えたそうです。
弟さんにどのような試練が待ち受けているのか分かりません。
てくてくさんが弟さんの小舟を受け入れることができる港であることができるよう祈念しております。
魔法のことば「愛語」でお幸せに
てくてくさん、お釈迦さま(ブッダ)は、家族がありながら、一人で家を出て、修業に励みお悟りを開かれ、教えとして「仏教」をお広めになりました。中村元訳 岩波文庫「ブッダのことば(スッタ二パータ)」に <賢者は、犀の角のようにただ独り歩め>と述べられています。きっと弟さんは、独りになることにより、如何に一人で生き行くことが大変で、人との繋がりの中で生かされている事をお気付きになると思います。私の宗派の経典「修証義」 に、(愛語とは、慈しみの心を持って全ての人に言葉することです。愛語と慈悲が、人の心を動かし、社会を動かし、やがて、天地をも動かす力となるのです。)とあります。弟さんは人権を持った大人です。成人として立派に成長され、自分の考えで、自立して行く覚悟ができたと、お喜びになられ、慈悲の心を持って、愛の言葉で諭し、弟さんの幸せ願う思う気持ちを伝え、優しくお導きになられてください。ご多幸を祈願します。
質問者からのお礼
お返事ありがとうございます。ありがたく読ませていただきました。
弟は親にも言えないことを私にたまに吐き出してくるようで、私も"受けとめてあげなきゃな。"と思いながらも、弟から浴びせられる言葉にショックというか、もうなんだか怖さを感じてしまい、今は顔を合わせるのも怖いです。
親とも話をして、今は見守るしかないね、と話してはいるのですが、まだ私は心の整理がつかずにいます。。
私が何を発しても返ってくるのはつっけんどんな返事ばかり。きっと今は何を言っても通じないのですね。
私は私の人生を、やるべき事をしなきゃと思うけれど、ふとした時に涙が止まりません。わたしが港になるまでにはもうしばらく時間がかかるようです。
乗り越えられるようにがんばります。
ありがとうございます。