お坊さんへの相談が殺到しており、質問受付数を制限中です。

回答が追いついておりません。今を生きる人のために仏教の智慧を伝えてくれる僧侶の方を募集中です。

心を見つめる自己とは?自己を鍛えるには?

まず自己がどこあるのかわかりません。
目を閉じていると感じるのは、感覚を享受する体と、それに反応する心と…これらを見つめる意識が仏教でいう自己なのですか?

また自己を見つけたとして、どうやって自己を鍛えればいいでしょう?
さっきも「一本満足バーを食べたい!」という貪りの心に負けてしまいました…
お坊さんはこういう時どうしますか?

心構え・生きる智慧
有り難し 14
回答 2

質問投稿日: 2018年8月31日 16:50

回答は各僧侶の個人的な意見であり仏教教義や宗派見解と異なることがあります。答えは一つとは限りません。多くの回答(法施)からあなたの人生を探してみてください。

「自証分」の否定

つぐみ様

川口英俊でございます。問いへの拙生のお答えでございます。

柳原貫道様のおっしゃられますように、色々な要素が集まって、「わたし」というものが構成されているため、「これが自分だ」として言える何か実体的なものがあるというわけではありません。

その構成要素は、主には色(物質・肉体)、受(感覚・感受作用)、想(表象・概念作用)、行(意思・意志作用)、識(意識・認識作用)として、それらが集まっていることによって成り立っている「五蘊仮和合」と申すところとなるのであります。

もちろん、自分は「無い」わけではありません。確かに今、現にこのようにして存在しています。存在していますが、では、いったい、何が自分かとなれば、「これ」と決めて言えるようなものは見当たらないということであります。

そして、「心を見つめる自己」というものが何かも、実は知り得ないところとなります。

これは、「自証分」として否定されるところとなります。

簡単な例としては、「眼は眼自身を見ることができない」、あるいは、「刃は、刃自身を切ることができない」というのと同様に、知る働きのある心、その「心は、心自身を知ることはできない」として否定されるのであります。

では、自分の心は知り得ないのかと申しましたら、そうでもありません。

自分の眼も、鏡を通せば見ることができるように、心も他に依りて、他を認識していることを通して、知り得ることができるところとなります。

また、あるいは、比量によりて、つまり、色々な他の分析(思考や他の者による分析等)を参考とすることにより、あくまでも、そのものでは無いのですが、こういうものかと想起することができます。

それにより、今の自分の心の状態が、例えば、こういう煩悩により、悪い状態にあるのだと知り得ることもできるため、抑えたり、コントロールしたりとすることも可能となるのであります。

その貪りも、どこまでが良くて、どこからが悪いのかも、色々な他の分析(思考や他の者による分析等)を参考とすること(できれば仏教的な思考)によって、判断して参りたいものとなります。

もし、「自証分」の否定についてのご関心がございましたら、ツォンカパ大師によるチャンドラキールティ大師の「入中論」の註釈書「密意解明」をご参考になさられることをお勧め申し上げます。

川口英俊 合掌

2ヶ月前

自分とは車のようなもの

ご質問を拝読させて頂きました。
自己がどこにあるのかという問いは、仏教創始以前よりインドでは考えられてきたものです。
その問いに対する仏教の回答が、「無我」です。

無我と言うと、字面から誤解を招く事がしばしばですが、例えるならば車のようなものと言えます。
車輪が車なわけではない。
車軸が車なわけでもない。
ボディが車なわけでもない。
これらの部品が寄り集まって、車と呼ばれているに過ぎないのです。
人もそれと同じです。
物質と精神作用が寄り集まって出来ているに過ぎませんので、死ぬと霧散してしまいます。
それなのに、「これは私だ。」「私の所有だ。」と執著する事で苦が生じます。
だから、自己を見出し、それを強化する事は苦を大きくする事になります。

貪りや愚かさ、怒りが発生しないなんて事はあり得ません。
そこが発生する事が問題なのではなく、発生した感情に奴隷のように従う事が私たちの問題です。
私個人としては、無自覚に感情に従うのではなく、どのようなアクションを起こすかを自覚して選択出来るのであれば十分ではないかと思います。

2ヶ月前

質問者からの有り難し - お礼

川口様、柳原様、ご回答ありがとうございました。
自己にはこれという物がないんですね!
今までこれこそが自分だと思っていたものも自分の一部だということですね。
密意解明、難しそうですが図書館にあったらよんでみようと思います。
ありがとうございました。

関連する問答
関連するワード
このページの先頭へ