やっとこれだと思うことに出会えたのにそれに打ち込めない自分
こんにちは。何度かここで質問をさせていただいています。今回もよろしくお願いします。
今私は大学院生です。学部時代よりこれと思うものに出会えず(正確にはのちに言う通り出会っていたのですが、この時は専門性の違いから諦めていました)、しかし勉強することはそこそこ好きだったため、昨年の4月に大学院に進学しました。しかし、そこで好きだと思っていた学問と自らの本当の興味関心との距離を自覚し、それが時が経つにつれますます離れてしまい、つい先日パニックを起こしてしまいました。その結果、今期末で退学し、学部時代より考えていたものの、諦めていた専門職の公務員の進路に舵きりをしました。
ですから、本当はやっと学部時代より考えていた進路に修正したのだから、全力で打ち込めるはずなんですが、どうも勉強しようとすると”絶対に無理だ、終わるわけがない、時間がない、そもそもお前は本当にこれが好きなのか?”という心のネガティブな波に飲まれて逃避してしまいます。ちょうど前の質問をした時、つまり卒論を書いている時の状態とよく似ており、無理だ無理だという思いが先行して手がつかない、教科書を見ると圧倒される、頭に入ってこない、集中できないという状態が続いています。このままでは合格は難しいだろうと思い、余計に焦りが募ります。
大変都合が良いように思いますが、こういった状態を打開できるような教えやアドバイスはありますか。焦りと不安だけが先回りして、取り組むべきものに取り組めていないのが辛いです。回答よろしくお願いします。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
自分を追い詰めないことを学んで下さい!
質問読ませていただきました。
自分のやるべき事に集中できない・・・よくありますよね。
私も、やるべき事が最初から分かっていたはずなのに、ついつい怠けてしまって期限間近になって焦るようなことがよくあります。
さて、やりたいことに舵を切ったからといって、何も考えずにそれにひたすら打ち込める人というのはまれです。多くの人は、ときに不安な気持ちを抱え、ときに他のことに時間を取られ、ときに怠け心が芽生えながら、なんとか自分なりに軌道修正を重ねながら、色んな回り道をして目的地にたどり着こうとするのです。
そして、色んな障害を乗り越えることでいつの間にか自分に力が付き、それが目的地に到達するための助けとなります。
ですので、勉強を始めるとネガティブな思いが湧き上がってくるというのは、決して特別なことではありません。むしろ多くの人は、多かれ少なかれそんな思いをしてるんです。
「自分は進むべき道に進んでるんだから、脇目もふらずに勉強しなきゃダメなんだ!!」と自分を追い詰めることで、心の余裕がなくなります。心の余裕がなくなれば、頭の余裕もなくなってきてパニックになるでしょう。結局何も手に付かなくなります。それでは本末転倒ですよね。
まずは、「不安になっていいんだ。これが当たり前なんだ。」と今の精神状態を受け止めてあげて下さい。そうすれば、少し心の落ち着きが生まれるでしょう。
その上で、自分がやるべき事を1つ1つ丁寧に手がけていって下さい。「全てをやらなきゃ」と思い込むことで、やるべきことの多さに面食らって焦りが生まれるでしょう。
しかし、どうあがいてみたところで、自分が一度に出来る事なんて限られています。それならば、まずは小さな事でも良いので、目の前のやるべき事に集中して1つ1つ片付けていって下さい。そうすれば、必ず最終的には目的を達成できることでしょう。
そうは言ってもどうしても焦ってしまうということでしたら、いつでもご相談下さい!
鳥の羽さんが夢を叶えられますように心からお祈り申し上げております。
何か少しでも参考にしてみて下さいね!
悪魔(煩悩)はいつも邪魔をしに来る
お釈迦様が修行中、瞑想をされているときに、悪魔が現れてお釈迦様の瞑想を邪魔しようとしたと、言い伝えがあります。
悪魔とは、煩悩のことだと考えられます。
お釈迦様は、煩悩の誘惑を退け、悟り(煩悩の消滅)にまで達することができました。
しかし、私達にはまだまだ煩悩がたくさんあります。
煩悩は、私達が煩悩と反対の善いことをしようとしていると、それを邪魔しようと悪魔のささやきを現すのです。
欲・怒り・怠け・プライドなどの煩悩が、勉強への集中を邪魔する悪魔となって現れます。
「私は本当は○○がやりたかったんだ。だから今の△△の勉強は私にはふさわしくないんだ。」
と思う場合には、怠けの煩悩やプライドの煩悩が悪魔のささやきをしているのです。
勉強を中断して楽しいことをしたいという欲の煩悩や、こんな勉強嫌だという怒りの煩悩も出てきます。
とにかく、集中を邪魔しようとする「悪魔」。
悪魔は、正体を見破られると力が弱まります。
つまり、「悪魔の正体は煩悩だ」と気づくことが大事なのです。
欲・怒り・怠け・プライドなどの煩悩は、悩み苦しみの原因。
集中を邪魔している悪魔の正体は煩悩。
これを思い出すようにしましょう。
別の言い方をするならば、私達ヒトは、野生動物と違って高度な集中力を使って理性的な勉強などをできます。
しかし、野生動物時代からある本能は、理性的に振る舞うより、煩悩のままに暴れたがるのです。
だから、「あ、動物的な煩悩が出てきたぞ。」と気づくのも良いと思います。
質問者からのお礼
藤川誠海様
回答いただきありがとうございます。普通は何か見つけても色々回り道をしながら進んでいく。なんだか不安が少しほぐれました。何か1つこれというものを見つけたら一心不乱に突き進むべき…といった理想像を追いかけ続けていたのかもしれません…それを気付かせて頂きありがとうございます。えっちらおっちら精進しますね!
願誉浄史様
回答いただきありがとうございます。悪魔の正体は煩悩ですか…。何か空恐ろしいものと考えると太刀打ちできないように感じてしまうので、所詮は煩悩だと今度から言い聞かせてみますね!