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迷っています

回答数回答 1
有り難し有り難し 13

お坊さんの中には女性もおられますが、男性の方は女性だったらどう思うか教えてください。

乳がんの再建手術を強く希望しているのに、

タイミングや体調がうまく合わず約5年待ち続け、やっと来月やれるかと思ったら薬を変える話が出て、

その薬は始めたら再建手術は見送りになり、次はいつやれる体調になるかわからない。
もしかしたら一生あきらめないといけないかも。

勇気を出して医師に再建手術の強い希望を伝えると、再建を優先して薬を変えるのを後にしてもいいが治療が後手に回ることのリスクは自己責任だと言われた。

医師は完治しない乳がんを薬を変えてはなるべく再発転移までの時間をかせいでいくのが治療方針。

医師も家族も命のためなら再建は二の次だと思ってる。

私は生きる時間を長くしたいけど、最初の手術から再建ありきの話だったからやり残し感がずっとある。

切ってみて思ってたより病状が進行してたのは想定外だったけど。予定してた手術ができてない自分の体がいやだ。

こんな状態で考え込むと
心が暗く落ち込み無力感や不安感がおそってきて眠れなくなる。

命のため家族のためとは言え
こんな精神状態で生きていくのがつらい。
迷っています。


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お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

「今の私はこっちを選ぶ。許せ、未来の私よ!」

闘病生活の中で、心身ともに大変な日々だとお察し申し上げます。
そのようなときは、人間、視野がせまくなってパニックになりがちかもしれませんね。
さて、仏教的な視点では、肉体は無常であり、必ず変化し、壊れていくのが普通なのです。
ですから、若い頃のような姿形にこだわる執着心は、自然の摂理(無常)に反するので、ストレスの原因になります。
あきらめた方が精神的には楽になれると、仏教的な観点から言えばそうなります。
過去の自分はもういない。
今、この一瞬の自分は新しい自分。
過去の自分の姿が「最終形体」「確定盤」ではないのです。
また、私達ははるか昔から輪廻転生をくりかえしてきました。
前世が人間だったかどうかもわからない(哺乳類でもなかったかも)のであって、現在の姿形にこだわるのではなく、視野を広げた方が、悩み苦しみは減ると思います。
ただ、私は男性なので、女性が乳房を失った場合の感覚がわからないのは事実です。
「人生にいいとこ取りはない」と思います。
難しい決断になると思いますが、正解はないのです。
正解があると思うと「間違ってはいけない」と恐怖が生まれます。
最初から正解なんてない、どちらを選んでもメリット・デメリットはある。
だからこそ、私達には「生きたいように生きる」権利があるのです。
どのような選択をするにせよ、振り返ったときに「あのときの私はこっちが好きだと思ったんだから仕方ない」と、後悔しないようにしましょう。
未来の自分に「今の私はこっちを選ぶ!許せ未来の私よ!」「御免ね未来の私ちゃん!」と、前もって挨拶しておきませんか。

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有り難し
おきもち

がんよじょうし。浄土宗教師。「○誉」は浄土宗の戒名に特有の「誉号」です。四...
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質問者からのお礼

お返事ありがとうございました。
正解はない…確かにそうかも。
間違いたくない❗…それもそのとおり。
どこかで割りきって考えないと
前には進めないのかな…

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