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実家の維持管理

回答数回答 1
有り難し有り難し 14

弟が急死し、実家の行く末を案じています。弟には妻と3人の子供がいます。
でも、弟の他界後、実家に来る回数も減りました。15代の旧家です。今は管理業者に頼み管理してもらっています。もちろん、管理費は私がだしています。ご先祖のこれまでの苦労を鑑み、思いに心を寄せる時、あの実家を軽視することができません。
長男とか相続人だからという枠を超え、実家を守っていける人が維持していくのが一番いいのではないかと思いますが、私も嫁に出た身ですから、果たしてご先祖はどう思うのでしょうか?
これまでなんども義理妹にお願いしたのですが、お盆には海外旅行、実家のシーツは一年以上干しっぱなし状態だったこともありました。私と主人と娘で毎年墓掃除をしたり、仏壇にお茶をあげたりしています。
また、弟の長男は県外の就職を希望しており、いつかは戻って来るとは言うものの、これまでの行動を見てきた私には信用できません。
定年後戻っても、自分が家にいないその間のことは何も考えていないので、その場の逃げかとさえ疑ってしまいます。
義理妹は気が強く、実家の家を改修しても、ありがとうさえ言いません。
良くなりましたね、と、まるで人ごとのようでした。
実家には住む気がないので、大切に守るという気持ちがないようです。
あの家で育ったものにしかわからない思いがありますが、義理妹に理解は無理かと思います。
こんなお恥ずかしい状況ですが、私がどうすることが一番いいのか、そして今後このストレスをどうやって振り切っていけばいいのか教えてください。
お世話になります、よろしくお願いします。


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お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

一番の恩返しは何か?

質問読ませていただきました。

15代続いてきたとのことで色んな思いがあるでしょうし、ご先祖様に対する色んな感情もあるかと思います。
それを大切にされたいという質問者さまの気持というのは、とても尊く素晴らしいものだと思います。

さて、跡を継いで実家に住むということについてですが、大切なのは「強制できることではない」ということです。
質問者さんの「軽視できないから、継げる人が継げばいい」という意見は、それはそれで結構なことだと思います。それをお願いするのもいいでしょう。
しかしその先は、お願いされた本人が決めることです。その実家に住むというのは「跡を継ぐ」ということですが、言い方を変えれば「そこに縛り付ける」ということです。
県外の仕事を希望していつか帰ってこいというのであれば「仕事をやめて今までのキャリアを捨てて帰ってこい!」ということです。
もしくは結婚を考えてる人がいたとして「そんな古い家に住まなきゃいけないならあなたと結婚しない」というのでれば、「その人を捨てて帰ってこい」ということです。
そうまでして強制的に帰ってこさせたとして、質問者さんはその甥っ子の人生に責任は持てますか?おそらくそれはできないでしょう。

ですから質問者さんができることは、お願いすることまでです。そして、あとは本人の自主性に任せるしかありません。
その上で「帰ってきてくれたらありがとう」という気持ちを持つに留めておくのがよろしいかと思います。

またご先祖様の気持ちですが、ご先祖様の望むことはなんでしょうか?家や土地を守ることですか?子孫が繁栄することですか?それとも子孫が幸せに生きることですか?
もちろん色んな考えの人がいるかと思いますが、私は「子孫がみんな幸せで、ご先祖様に感謝すること」を望むのではないかと思います。

たとえば先ほど述べたように、仕事も結婚も諦めて人生がぐちゃぐちゃになった状態で家に戻ってきて継いだとして、甥っ子はご先祖様に「ありがとうございます」と感謝するでしょうか?
きっと、「こんな家なんか残したから、俺は不幸になった」と恨むのではないでしょうか?

家や土地というものに拘るよりも、まずは子孫がみんな幸せに笑顔でご先祖様に感謝できるようにするにはどうしたらいいか?それを考えることがご先祖様への一番の恩返しかと考えます。

何か少しでも参考にしてみて下さいね。

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京都府・大阪府・奈良県の県境に当たる、京都府京田辺市の天王院というお寺でお勤めさせていただいております。山手の方にある、自然に囲まれた日蓮系宗派のお寺です。 13才から僧侶となり、たくさんの方と関わってきました。 現在は42才となり、3人の子育てに奮闘中です!また、教育関係の仕事にも勤めたことがあります。 自分の経験したこと全てが私自身の糧となり、それが人を救う力になればいいなと、何があってもポジティブに考えるようにしてます。 その経験を活かし、 ・人間関係 ・将来の不安 ・仏事全般 など、様々な質問に答えていきたいと思っております。 何か悩み事がある、個人的に相談したい、質問について他の人に知られたくない、という方は遠慮なくメールにてご相談下さい。 今までにたくさんの方からメールにてご相談をいただいておりますので、気軽にご相談してみて下さいね! また、ハスノハの回答には字数制限があり、私の回答に対するお礼に返事が出来ない場合も多々あります。ですので、返事を望まれる場合もメールにてご連絡下さい。 メールアドレスは下記をご参照下さい。 一両日中に返事をするようにしておりますが、こちらからの返事が届かない場合は、 ・メールアドレスを間違えていないか ・受信拒否設定はどうなっているか を確認して、もう一度メールを送っていただければありがたく思います。 また、お寺に直接訪問されてのご相談も受け付けております。その場合は、まずメールか電話にてその旨をお知らせ下さい。 お寺の予定と照らし合わせて、日時を調整させていただき、お寺の詳しい場所などをお伝えいたします。 ただし、電話回線が1本しかないこと、他の法務の電話が多いことから、失礼ながら電話での悩み相談は承っておりません。 直接お寺に参詣されての相談か、メールにての相談に限らせていただきます。 また、直接お寺に参詣されての法事や、ZOOMを通じての法事なども受け付けておりますので、希望があれば何でもご相談ください。 メールアドレス joukai4378+soudan@gmail.com 電話番号 0774-65-0161
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