悲しみや不安への向き合い方を教えて下さい
辛いことが重なりました。
大好きな母親が亡くなりました。周りも母自身も納得しながら旅立ちでした。しかし、寂しくて寂しくて、、、
夫は仕事がうまくいかず最近仕事を変えました。新しい仕事では肩身の狭い思いをしているようで、見ていても辛い気持ちになります。。。
私自身も体調を崩し、手術を受け、無理できない体になってしまいました。
周りの友人や家族は心配して声をかけてくれ、有難いとは思っているのですが、
以前のように元気になれなくて、、、日々の家事や生活は繰り返し行うことはできています。
でも考えると辛くて涙が出ることもたびたび。
この悲しみや不安にどう向き合えば良いのでしょうか。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
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悲しみと不安は別々に対処する
母上が亡くなられた事、哀悼を表します。私も50代でお互い親を見送る世代ですね。「親」という漢字は、親の位牌を子が見ているところから作られたそうです(白川静さんの辞書)。
さて、お尋ねのなか、母上をなくされた悲嘆と、ご主人の転職やご自身のお身体などへの不安とは別の事柄なので、別々にお考えになり、一つひとつ分けて対処されると頭の中が整理できます。いまのあなたはたとえば二本の糸がからまった状態だから、二本の糸に分けるところからはじめましょう、ということです。
肉親をなくされた悲嘆は、日にち薬という部分もあり、逆にいうと簡単には埋められないということです。だから、悲嘆に抗わず、悲しみに身をまかせ、思い切り泣く、感情を抑えない等、あるがままにお過ごしになるのがよいとされます。無理に感情を押し込めるのはよくないとされます。また上智大学グリーフケア研究所など、肉親を失った方々の悲しみに寄り添う機関があり、そうした機関では専門家を要請しています。連絡をお取りになり話を聞いてもらう、お坊さんがお参りにこられる状況でしたら、お坊さんに聞いてもらう。信頼できる人に腹蔵のない思いを聞いてもらうのが大事ですね。また、お経をお勤めする、お墓参りをする、などもお勧めできます。
さて、ご主人の仕事、ご自身のお身体などの不安です。こちらもお辛いですね。ご主人は年齢が高い新入りになるわけですから、遠慮したり耐えたりしなきゃいけない。それを見ていると辛いですね。定年まで勤めた人も再就職先で一年生から始められているいますが、一年生だから、と頭を切り替えられる人の方が楽に適応できているような気がします。
ご自身の体調が悪いと考え方も暗くなってしまいますね。身体と心は相関しているので、身体が十分じゃないと気持ちも明るくはなりにくいです。こうした状況にある方々には、1.無理のない運動、2.仏教の座禅由来のマインドフルネス瞑想、3.お笑い番組を視聴し続ける、4.仏教の法話を聞く、などをお勧めしています。どれもたいへん効果の高いやり方です。4.はたちえば瀬戸内寂聴さんの法話を聞くために飛行機ではるばる集まってくる人もたくさんおいでになるわけです。それだけ新しい気づきが与えられ、元気が出るということです。
質問者からのお礼
有り難いお言葉、涙が出てきました。
感謝です。