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死んでしまいました…

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有り難し有り難し 44

父が、死んでしまいました。
あんなに元気だったのに、検査もしていたのに、病気が判明してからは、わずか2か月ちょっと。驚くほどあっという間でした。
こうなることが怖かったから、話をしようと言ってきました。でも、その言葉を正面から受け止めてくれることはありませんでした。

父は本当にすごい人ではありました。地域のボランティアもたくさんしてきました。父が始めたプロジェクトは今もたくさん残り、地域の絆も生まれました。こんなに地域の人がたくさん集まったご葬儀は初めてですと、葬儀場の方に驚かれました。お父さんには本当にお世話になったと、見知らぬ人から何度も声をかけられました。
父にあてた相談の電話を、子供の頃から何度も取り次ぎました。呆れるくらい、ずっと話を聞いてあげていました。

辛いとか苦しいとか、そういう愚痴めいた言葉はとうとう最後まで一度も聞いたことがありませんでした。もうかなり痛みがあると思いますと、お医者様にも何度も言われました。亡くなる直前まで、毎朝ぴしっと背筋を伸ばして起きてきて、自分で身支度をして、おはようと言って起きてきました。
体力を振り絞って、最後に庭にでた日にしたことは、花を植えることでした。この花が、春になるときれいに咲くよと笑っていたそうです。父が亡くなってから、きれいに咲き揃いました。

皆がもっとのびのびと仕事ができるようにと、父が改革をしたときは、現場からは大歓迎の声が上がりましたが、前任者の方には激しく罵倒されたそうです。周囲もかなりはらはらしたそうですが、父は最後まで見事なほど穏やかに対応したそうです。大丈夫だったの?と母が声を掛けたら、「俺はこんなことではくじけんよ」と、そう言って笑ったそうです。

昔、私が学校に行けなくなったことがありました。毎日の生活を何一つ変えない父でしたが、家に閉じこもる私を、黙って職場に連れて行ってくれました。仕事を黙々と手伝い、父の行きつけのお店でお昼を食べ、午後もまた仕事をして帰る、そんな毎日でした。特に何かを話したわけではないですが、あの時間だけは、ずっと感謝しています。

おれはじっとしていられる性格じゃないから、向こうでも、また何か新しいことを始めるよと、最後はそう言って旅立ちました。

もっともっと話がしたかったの。
そう……わたしはただ、あなたともっと話がしたかった。
なぜ、もういないのですか?

2025年7月7日 11:26

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お坊さんからの回答 4件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

死なせてはいけません

人間は死んでも死なない人というのがいるのです。
死んでも死なない生き方というものがあるのです。
お釈迦様がそうでしょうが。
日本でも立派な生き方をされた祖師や偉人もそうでしょうが。
死んでおらんでしょうに。
あなたにとっては偉大なお父様でしょう。
死んだ死んだいうのはおかしいでしょうが。
そうしなければならない。
だからこそあなたはお父様を死なせてはいけません。
生活とは生きるに活きると記す。物事に終わりなんてねーんだよ。
確かにお父様とのお別れは悲しかったと思います。
大切なことを言います。
わかりやすく喩えにします。
あなたとお父さんのとの間には3冊のアルバムがあり、これをあなたとお父さまは「今も」共有しているんですよ。
①一つはお父様の人生そのもののアルバム。
②もう一つはあなた自身のアルバム。
そして、もう一冊があります。
③それは、あなたとお父さんとのアルバムです。
生前の思い出と、亡くなられた後も共に歩んでいくための一緒に作成するアルバムです。これはお父様が亡きあとであっても、お父様にお届けするべきアルバムです。
この三冊のアルバムはあなたの頭の中にあるのです。
誰も奪えません。
どこの誰が愛する娘を放って一人で死んでいってしまうものでしょうか。
人間にはDNAレベルで影響力というものがございます。
死んだ後も親はわが子の中に先天性のDNAとして後天性の作用体としてあり続けていくのですよ。
そこに目を向けて敬うということが大事なのです。
生きている人にも影響力は大いにあるでしょう。
亡くなられた人の影響力もあるのです。
あなたとおとう様とのアルバム、メモリーは山ほどあります。
あなたは今すでにお父様からもう一冊のアルバムを託されているのです。
そのアルバムに今日の悲しみをまず記してお父さんに見てもらってください。
お父さんはきっとこうあなたに教えてくれるでしょう。
わたしはあなたと共に今日まで一緒に過ごしてきた。今も死んでしまったけど、それは誰もが同じ。でも、安心しなさい。
あなたにはもう大切な生き方を沢山伝えてきた。そして、お父さんにはお父さんの人生あった。あなたにはあなたの人生があって子供たちにも恵まれている。
お父さんは死んだと言っても、体が無くなっただけのこと。お父さんと共に過ごしたあなたの人生はこれからも続いていくから大丈夫だよ、と。👼

2025年7月7日 14:45
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有り難し
おきもち

お悩み相談  0429415940
お悩み相談 080-2065ー9278 月火水木金土日 8:00~21:00

素晴らしいお父様ですね。悲しいけど、別れの時は来ますよね。

 質問文の中のひとつひとつから、お父様の素晴らしさが伝わってきます。詳細はわかりませんが、地域のために一人一人の為に、多くの善根功徳を積んで来られた方だったのですね。心よりお悔やみ申し上げます。

 お父様は非常に有能で多くの功績を残された方なのですね。そんな有能なお父様であっても、スーパーマンでは無かったと思います。お父様の提言や企画に賛同し協力する方々がたくさん居られたからこそ、多くの企画や改革が実現されたのだと思います。無論、お父様のアイデアの素晴らしさや人望があってのことだと思いますが、多くの賛同者協力者の力が加わることで実現したのだと思います。
 プロフィールを拝見しますと、今の生活の悩みも多々あるようですね。ゆあさんが苦しい時、困った時、いろんな方に相談し助言をいただき、力を貸してもらいましょう。お父様のように有能で多くの成果を出せた方でも、すべて独力ということはありません。お父様は、周囲の賛同や協力を得ることが上手に出来る方だったのだと思います。これも、大きな才能だと思います。

 もっともっと長生きして、何かの時には側に居て力になって欲しかったですよね。大きな方でありいつも支えて下さった方であるだけに、喪った痛みも大きいと思います。でも、思い出はゆあさんの中で生き続けると思います。困った時、苦しい時、「おとうさんなら、どうするだろう?」「お父さんなら、どう言うだろう?」と問いかければ、かなりの場合で答えが出たり、解決の糸口が見いだせたりするんじゃないでしょうか?お父様の人生の中に、多くの答えとヒントが内蔵されていると思います。生前のような遣り取りは出来ませんが、これからもお父様はゆあさんの力となってくれると思います。

 御実家が遠いのでは頻繁にお参りに行くことは難しいかもしれません。離れた場所からであっても、心から感謝を伝え冥福を祈れば、お気持ちはきっと伝わるとおもいます。お父様もゆあさんのことを遠くからずうっと見守って下さっていると思います。

2025年7月7日 11:59
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有り難し
おきもち

個別相談可能
 目の前の方の悩みや気持ちをしっかりと受け留め、心を開いてもらうように努めております。決して容易いことでは有りませんが、一期一会の気持ちで相談に、葬儀法事に励みたいと思います。    最初法学部部にで学び、4年間ほど公務員をしていました。(税務署勤務)その当時の学びと経験を終活相談に活かしたいと思います。                                              昭和63年5月に住職となってから、30年が過ぎてしまいました。仏教学・禅学もそこそこ真面目に学んだつもりですが、宗教学・宗教民俗学に力を入れて学びました。そういう分野については丁寧な回答が出来るかも。
一人一人の気持ちに寄り添い、傾聴に徹して、心をほぐしてあげられるよう、努めたいと思います。 それと同時に、完璧に出来るとは限りませんが、其の人が歩むべき方向を一緒に考えてあげたり、次の一歩を踏み出せるよう背中をおしてあげられるよう、努めたいと思っております。

お父様に思いをお伝えなさって下さい

拝読させて頂きました。
大切なお父様がお亡くなりになられてあなたは深く後悔なさっているのですね。もっとお父様とお話ししたかったと思っているのですね。詳細なあなたのことやお父様のことはわからないですけれど、あなたのそのお気持ちを心よりお察しします。
そしてお父様が心から安らかになります様に心を込めてお祈りさせて頂きます。至心合掌 

お父様は地域の皆さんの為に一生懸命に活動なさり多くの方々から感謝されて多くの未来を作っていらしたのですね。その姿をあなたも見ておられたり、あなたが学校に行くのもとても親身に寄り添って下さっていたのですね。沢山の方々がお父様を本当に信頼なさり感謝なさり讃えていらしたのですね。
お父様がそのように貢献なさった痕跡は今でも地域の皆さんの為に役立っているでしょう。そして皆さんが安心して毎日を生きることが出来る様に、皆さんが健やかに成長できるように今までお父様が頑張ってきたのでしょうからね。

きっとこれからもお父様はあなたやご家族の皆さんや地域の皆さんが安心して健やかに生きていく様にと優しくお見守りなさっていて下さいますし、これからもかげひなたと支えていて下さるでしょう。そしてこれからも深い愛情を慈悲を皆さんに注いでくださるでしょう。

あなたの思いをこれからもお父様に手を合わせてありのままお伝えなさって下さいね。あなたの思いをお父様はいつも優しく受け止めて下さいますし、あなたや皆さんに寄り添っていて下さいますし、皆さんをお導きなさっていて下さいます。

お父様とあなたや皆さんとのご縁はこれからもずっと続いていくのです、これからも深くなっていくのです。

あなたや皆さんがこれからもお父様のことを大切に思い、お父様が皆さんのことを優しくお見守りなさって下さり、皆さんが健やかに毎日を生き抜いていくことできます様に切に仏様や神様やご先祖様そしてお父様に祈っております。至心合掌

2025年7月7日 14:24
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有り難し
おきもち

個別相談可能
脱サラして10年が経ちました。栃木県佐野市の一向寺に勤めています。(佐野ラーメンが有名な処です。)これからも皆様のご質問に対して誠心誠意回答させて頂きたいと存じます。まだまだ修行中の身ですので至らぬ点あろうかとは存じますが共に精進して参りましょうね。お寺にもお気軽に遊びに来てください。
ご相談は朝から午後5時まで受け付けております。 人間関係や恋愛のお悩み、自殺願望、大切な方の死に直面した苦しみなど、どんな内容でも構いません。一人で抱え込まずに、ぜひお辛いお気持ちを吐き出してください。 仏様や神様、ご先祖様は、いつもあなたを見守り、聞いてくださっています。あなたが少しでも穏やかな気持ちになれるお手伝いをさせていただきます。

静かな、溢れる、思いが伝わってきました。
素晴らしいお父さんだったんですね。
タイトルを書くのがおつらかったのではと推察/邪推いたします。

受け容れがたく、認めがたいことを、それでも受け止めようとなさっている。
すごいことだと思います。

もしかすると、周囲の方々がお父さんについて語られる思いを、お父さんのように、聞く側に回ってしまい、お父さんへのご自分の思いを近くの誰かに聞いてもらうことが、出来てなったりしませんか。そんなことないなら良いのですが。

無理せずがんばらず、ゆあさんの心のペースで、たゆたって大丈夫な感じだと、いいのですが。

2025年7月7日 21:46
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有り難し
おきもち

お寄せくださった質問について考えさせていただくことで、必ず回答できる場合ばかりではないと思いますが、わたしの方が勉強させていただくことができるのではないかと思っています。 そういえば、実生活の中でも悩みごとの相談を受け、一緒に考えることがあります。でもたいていの場合、質問した人は答を持っている場合が多かった/多いように思います。 そのような、「あるべき答え」が明らかになっていく、その途上にあるような回答ができたらいいなと思います。よろしくお願いします。

質問者からのお礼

皆様、有難うございました。何度も、読ませていただきました。

吉田俊英様、「素晴らしいお父様」と言っていただいてありがとうございます。そうなんです。すごい人でした。東北のお坊様からのお手紙嬉しかったです。東北は、父と旅行に行った思い出の場所です。
Kousyo Kuuyo Azuma様、父のために祈ってくださって有難うございます。それが馬鹿みたいですがとても嬉しかったです。本当に、後悔は決して尽きることがありません……。
丹下覚元様、力強い言葉で、死なせてはいけないと言っていただいて、有難うございます。これからも続いてくと言ってくれて、有難うございます。死んでも死なない人がいる、死んでも死なない生き方がある。この言葉は、何度も何度も読み返しました。
石田 智秀様、お気遣い、有難うございます。ご指摘の通り、タイトルの言葉を書くのは辛かったです。そして、見抜かれてしまった通り、気持ちを吐き出す場所がありません……。でも、そうした気持ちに気づいて寄り添ってくださる方がいることが救いです。

たくさんの方に気持ちを聞いていただけたこと、こうして言葉をいただけたこと、見も知らぬ私たちに心を寄せて、そして父のために祈って下さる方がいたこと、どれも大きな支えになりました。とてもうれしかったです。

それでも、これですっきりと前を向いて生きていけますとは、やはりまだ宣言はできそうにありません。続いていく道を、いまのわたしにはまだどうしたらいいのかわかりません。生きるとは、どうしてこんなに辛いのでしょうか……。でも、生き物は、死ぬまで生きていかなけれななりませんね……。

皆様、本当に有難うございました。

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