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母の死から4年回答受付中

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有り難し有り難し 7

母が亡くなってもうすぐ4年経ちます。母は癌と診断され余命3ヶ月宣告。場所が悪く治療もできず、緩和病棟に入院し、最後は自宅に帰り1ヶ月後に亡くなりました。全てのことが突然すぎて、まさか母がこんなに早くに亡くなるなんて全く思っていなかったので心の整理がつかずあっという間の3ヶ月でした。もうすぐ4年経ちますが、母を思い出すのが辛くて実家にはほとんど帰っていません。母が癌と診断される数日前には、きつい言い方をし後悔だけが残っています。正直母は弟を良く可愛がっていたので、私は母との思い出がほとんど記憶にありません。子どもながらに無意識に何か感じていたのかもしれません。なので母のことが大好きと言うわけではありませんが、時々ふっと母の事思い出し、会いたいと言う気持ちが溢れて涙が出ることがあります。なるべく思い出したくないので実家にも帰らないようにしています。写真や母のドレッサーや服など母がまだ生きている時と同じ空間だからです。とにかく辛いです。この辛さは、この気持ちをどう対処したらいいでしょうか。

2025年7月27日 1:36

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お坊さんからの回答 2件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

「大好き」と言えなかった母─流れる涙があなたのまごころです

「母が大好きだったわけではない」と語るあなたの言葉の奥に、
どれほど複雑な感情があるか、想像に難くありません。

子どもの頃の寂しさ、弟さんへの愛情との比較、
そしてきつい言葉をかけてしまった後悔
すべて抱えたまま、別れの準備もできないままに、お母さまが突然旅立たれた。
4年間は、悲しみというより、戸惑いの中で止まってしまった時間だったのかもしれません。
時折ふとあふれる「会いたい」の涙。それは、あなたが確かにお母さまのことを、心のどこかで深く思っていた証です。「大好き」ではなくても、「気になっていた」「もう少し関わりたかった」そんな想いもまた、愛情なのです。

実家に帰れない、写真も見たくない、服の匂いすら辛い
あなたが弱いからでも、心が冷たいからでもありません。
あの日から時間が止まっているからです。

仏教では、「無常」。
すべてのものは変わりゆくと説かれますが、心の時間は“理屈通り”には変わりません。どうか、「4年も経っているのに」とご自身を責めないでください。
「ようやくこの気持ちに向き合おうとしている自分」に、拍手を送ってほしいのです。

亡くなる直前に、思わずきつい言葉をかけてしまったこと。
どうしてあのときと、何度も思い返しては自分を責めてこられたのではないでしょうか。

仏さまのまなざしから見れば、「後悔している」こと自体が、すでに供養の一つです。
亡き方は、今もなおあなたの祈りに応えてくださっています。
きっとお母さまも、あなたの心の中でこう囁いているはずです。
「あのときはお互い精一杯だった。本当は、あなたの気持ちもちゃんとわかっていたよ。私も、うまく伝えられなかっただけなんだ。」

悲しみは、忘れようとすればするほど、心にしがみついてきます。
だからこそ、思い出すことを、怖がらなくても大丈夫です。
悲しみは、向き合うたびに少しずつ“かたち”を変えていきます。
いずれ、あなたの中で「ありがとう」と「さよなら」が、静かに重なってくれる日が来るでしょう。

相談してくださった今、
この悲しみは、ただの痛みではなく、祈りへと姿を変え始めています。
どうか、ご自身を「未熟だった」「愚かだった」と責めないでください。
その涙は、まぎれもなく「お母さんと、心でつながっていた証」です。

これからも、あなたの歩みにそっと寄り添ってくださることでしょう。
合掌

2025年7月27日 11:09
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有り難し
おきもち

個別相談可能
仏教×対話×ビジネス。僧侶・理学療法士・プロファシリテーター。経営と人生に「問い」を。仏教と対話で導く、リーダーのための内省と再構築。ビジネスという営みを通じて、人が本音と出会い、本来の個性で生きる場をひらいています。 ※お坊さん回答の中に「鈴木光浄」がおりますが当初諸事情がございまして私が回答したものでございます。そちらもあわせてご参照ください
心身ともに医療介護は専門領域。 これまで急性期から終末期まで患者さんを担当。 町の診療所から在宅までキャリアを築く。 2歳から108歳まで患者さん担当。 カウンセラー、コーチ、コンサルタントでもありますので メンタルヘルスから新規事業、マネジメントまで相談対応可能。 ビジョンワークはライフワーク。 もちろん職業柄、人生相談はこれまで多数受けてきました。 ぜひご自身の本音を出してください。向き合ってください。 私は伴走させていただきます。

思いをお伝えなさって下さい

拝読させて頂きました。
お母様がお亡くなりになられ4年経つ中でもお母様を思う気持ちが湧き上がってくるのですね。会いたい気持ちを抱えてとても辛いのですね。詳細なあなたの思いはわからないですけれども、あなたのそのお気持ち心よりお察しします。
あなたの心の中から溢れてくる思いをお母様に手を合わせありのままお伝えなさってみて下さい。フッと沸き起こってくる思いをさみしさや悲しみをありのままお母様にお伝えなさってみて下さい。
あなたの思いをお母様は優しく全て受け止めて下さいます、あなたの思いを受けてあなたに寄り添って下さいます。
あなたとお母様とのご縁はこれからもずっと続いていくのです。
お母様があなたの思いをこれからもずっと優しく受け止めて下さり、あなたがお母様を大切に思いながらこれからの人生を心から豊かに生き抜いていくことできますように、心からお母様にお祈りさせて頂きます。至心合掌

2025年7月27日 19:06
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有り難し
おきもち

個別相談可能
脱サラして10年が経ちました。栃木県佐野市の一向寺に勤めています。(佐野ラーメンが有名な処です。)これからも皆様のご質問に対して誠心誠意回答させて頂きたいと存じます。まだまだ修行中の身ですので至らぬ点あろうかとは存じますが共に精進して参りましょうね。お寺にもお気軽に遊びに来てください。
ご相談は朝から午後5時まで受け付けております。 人間関係や恋愛のお悩み、自殺願望、大切な方の死に直面した苦しみなど、どんな内容でも構いません。一人で抱え込まずに、ぜひお辛いお気持ちを吐き出してください。 仏様や神様、ご先祖様は、いつもあなたを見守り、聞いてくださっています。あなたが少しでも穏やかな気持ちになれるお手伝いをさせていただきます。

質問者からのお礼

お返事ありがとうございます。「時間が止まっている」と言うお言葉をいただき、今まで必死に忘れようとしていた気持ちから、救われた気持ちになりました。涙を流すこと、思い出すことが、今の状態に向き合っているんだと言うこと、供養の一つでもあることに気づかされ、今までの複雑な気持ちか整理できるような気がしてきました。今すぐには無理ですが、少しずつ母と向き合って実家に帰り、母に手を合わせて今の気持ちを伝えたいと思います。お話し聞いていただき、救われました。ありがとうございました。

お返事ありがとうございます。母との関係が決していいわけではなかった、母が亡くなった後に自分はそこまで大切にされてなかった事実を知り、正直腹が立ち、母のことは自分の記憶から抹消してやる!くらいの気持ちが大きい反面、でも会いたい、謝りたいの気持ちが入り混じった状態が4年続いていました。正直、お仏壇の前で手を合わせて母への気持ちを伝えても母は優しく受け止めてくれるとは思いませんが、時間をかけてゆっくり母と向き合い気持ちの整理、供養したいと思います。自分の気持ちに素直になります。ありがとうございました。

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