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迷惑者・無責任な者への怒り対処法とは?

回答数回答 1
有り難し有り難し 5

質問を見て下さりありがとうございます。
「自身が傷つけられた怒り」ではなく「他者に迷惑を掛けている者に対する怒り」について悩んでいます。

今抱えている問題を記します。
我が家の前に公園があります。木々や花々が植えられ全体的に原っぱ。自然に恵まれた公園です。
子供達の元気な声に微笑ましさを感じ、お年寄りが一生懸命歩く姿に活力をもらい、季節毎に変化する自然の美しさを感じる事が出来る場所です。

ですが、この場所に以下の『迷惑者』が頻繁に現れるようになりました。
・野鳥へ餌やりをする者
・犬をノーリードで放つ者
・夜中に大騒ぎする者

以下の実害も出ています。
・餌やり→常に鳥が集り、鳴き声による騒音と糞害が悪化。人に対する警戒心が無くなった鳥によるゴミ漁りや人への攻撃。また車に轢かれた鳥の亡骸も目撃済み。
・ノーリード→犬が苦手な者は怖くて通れない。追いかけられた事もあり。
・夜間騒音→不眠症。

これにより、私だけでなく 家族や来訪して下さる親戚や来客も各種被害を被っています。
また公園の近くに保育園と老人ホームがあり、幼児やお年寄りが危険な場面に遭遇する光景も目撃済みです(動物が飛びかかり転倒しそうになる等)

私は公園管理事務所に何度も危険性と被害を訴えていますが毎回蔑ろな応対をされます。よって効果的な対応策は全く取られておらず、トラブルがずっと続いています。
私だけなら我慢できますが、大切な人や弱者が何度も嫌な思いをしている…そう考えると怒りが湧いてきてしまいます。

実は私は療養中の身で、医者からストレスから遠ざかるよう指導されました。ですが(自宅前に公園がある為)嫌でも窓から迷惑行為や被害者を目撃してしまい、日々大きなストレスを抱え続けています。それに困っている人を見る度に「根本的に何とかしなければ」という思いが強まります。
そして…このような現実を引き起こした迷惑者にも、それを放置し続ける管理団体の無責任さにも激しい怒りが止まりません。

私にとって、この怒りは毒にしかならないのかもしれません。ですが困っている人を放っておけない。私が傷付いても困っている人を助けられるなら助けたいし何とか力になりたい…。

とはいえ、今の状態では自分の身がもたなくなりそうです。そこでこのような「無責任な他者に対して湧く怒りの処理方法」について、何卒ご指導をお願い致します。


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お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

怒りは毒

あなたのおっしゃるように、怒りは毒です。
また、執着は悩み苦しみの原因になります。
そもそも、地球上のその場所に「公園」と名前をつけたのは、人間社会、というかせいぜい数十年前に自治体の十数人の議員さんが定めた条例などで、仮に「ラベリング」されただけにすぎません。
本来、「公園」という物質は存在しない。「公園」は、人間が頭の中で創造した概念・観念にすぎないのです。
つまり、「公園」という存在は空(くう)であり、執着に値しないのです。
失礼ながら、「たかが公園」よりも、怒りの毒を減らすことの方が人生のストレスを減らすためには大切だと思ってください。
自然は弱肉強食。犬が高齢者や幼児より強い場合もあります。人間も犬も鳥も、その瞬間その瞬間に、楽しんだり身を守ったりするしかない。
そこが公園だろうとジャングルだろうと、絶対に安全な場所などははいのです。
人間が決めた「公園」という記号に、執着しすぎないようにしましょう。

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有り難し
おきもち

がんよじょうし。浄土宗教師。「○誉」は浄土宗の戒名に特有の「誉号」です。四...
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質問者からのお礼

願誉浄史様

初めまして。この度はお忙しい中、私の質問にご回答下さいましてありがとうございます。

やはり「怒り=毒」だったのですか…。
願誉浄史様のお答えを拝読し、怒りが生み出す毒の恐ろしさや虚しさ、そしてこれ迄私自身がいかに「毒の沼」に自ら入り込んでいたか…それらについて再考する機会を頂きました。

特に、願誉浄史様の『怒りの毒を減らすことの方が人生のストレスを減らすためには大切だと思ってください』というアドバイスは、とても胸に響きました。
質問にも記載しましたが、私は現在療養中の身であり医師からも『今の貴方にはストレスは病に悪影響しかもたらさない。なのでストレスを減らす、或いは上手く対処するよう努力なさい』と指導されています。

恐らく、怒りをコントロール出来なければ、私は自ら生み出した毒によって病に負け、いずれは倒れてしまう事となるのでしょう。

なので、この度のご回答は『あぁ、このままではいけないんだ。何とか改善せねば!』と、良いカツを入れて頂いたような気がしました。本当にありがとうございます。

先ずは「自ら作り出してしまう『激しい怒りの毒』」を上手くコントロール出来るよう努めてみようと思います。

執着についてもご教授下さりありがとうございます。今までこのように考えた事が無かった為『目から鱗』でした。新しい知見と出会えた事、それを教えて下さいました事に感謝いたします。

実は本日も残念ながら『迷惑者』と出くわしてしまいました。
ですが「怒りと執着」をコントロールし、何とか良き方向に進めるよう、先ずは自分自身の中身を整えていこうと思います。
今回、願誉浄史様から教えて頂いた知恵の力で、前向きに努力してみようと思う事が出来ました。まだまだ未熟者で先は長いかもしれませんが、頑張ります!

いよいよ明日は二十四節気の霜降。秋の終わりと冬の始まりを感じる頃合いとなりました。季節の変わり目ですので、どうか願誉浄史様も体調の変化等にはお気をつけて…。何卒お体ご自愛くださいませ。

この度はお忙しい中、丁寧なご回答を頂き 本当にありがとうございました。

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