何故人は匿名の場だと辛苦を余計に煽るのか
回答 1
有り難し 15これは私自身の見識による物なので一概に言えない部分も有ると思いますが…
何故ネットや匿名が許される場所、または普段の生活や仕事でも
一度の失敗で人を痛烈に責めたり、艱難辛苦を煽る人々が居るのでしょうか？
中には疾患を抱えてしまった方や障害と言われる人まで責められる人も居ます
例えば家庭内で虐待を受けた人が学校に相談しても、または虐めが原因で教師に
相談しても取り合ってくれなかった子ども達のニュースを見ると酷く思いますが、更に子どもの時に大人に相談しても聞いてくれなかった事で大人に対する信頼を失い、20代や30代になってようやく行政機関や周囲に相談できた方も居ます。
それまでにもネットや匿名の場所、現実世界でも「甘えるな、苦しむのは当たり前、苦しんだ？だからどうした相談するのは非常識だ、誰もお前の話など聞いていない、お前には先が無い」などと徒らに弱者を責め煽り更に弱者を作り出し、他人同士で生き甲斐を奪い合ってるのを見ると、何故互いに尊重し問題を解決する為の話し合いをしないのか？と思ってしまいます。
お坊さんは、この様な場合どの様な対処法が必要だと思いますか？
世の中の疑問点
お坊さんからの回答 1件
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自分教への見直しが根本的対処法
こんにちは、初めまして。
ごもっともなご質問です。私も最近よく思う事なので、他人ごととは思えず一言申し上げたく思います。
「一度の失敗で人を痛烈に責めたり、艱難辛苦を煽る人々が居る」というのはマスコミ等をにぎわせている問題や、現実生活で一方的な物言いをする人などを実際に目にされているからこその問題意識でしょう。こういった問題は自分のことを棚に上げて、渦中の人より道徳的（他の意味でも）優位性を自分の方が持っていることを誇示して、自分に酔いたいからだと思います。もし、「そういう間違い私にもあるよ」「お互い様」と言えたならもっと違う社会になると思います。つまり、自分の誇示、自分様になるからです。
人間は、そもそも自己中心性に囚われるという煩悩が根本にあります。自分様の基準・都合で良い、悪いを決めるのです。しかし、仏教では当然、自分様ではなく、仏様（浄土真宗では阿弥陀様）を中心に考えていきたい、としています。
現代は、無宗教を自称する人が多いと思います。仏教では仏様を鏡として自分を見直すことが出来ますが、無宗教は仏様を不在にしている状態なので鏡がない状態で生きていることが多いのです。つまり、無宗教＝自分教に陥ることが多く、自分で自分のことを見直せない状況にはまり込んでいます。
「お坊さんは、この様な場合どの様な対処法が必要だと思いますか？」とお尋ねですね。私は、上記の意味で仏教の良さに是非触れていただきたいと思っています。これが、私が思う対処法の一つです。
ネットリテラシーへの理解を深める、他者の立場に立つという道徳的見直しをする、対話をするように心がける、その一つ一つはご質問のことに対する対処法たりえます。しかし、自分を顧みる、という深い省察を得る機会を得ない限り、根本的な対処法とはなりえないでしょう。
私は、そういった意味でも仏教に触れていただきたく、そのような内容も法事やお寺での法話会、或いはyoutubeでの自分のチャンネルなどでも申し上げています。ご縁があれば、どうぞ法話をお聞きいただけると嬉しいです。
報恩寺チャンネル
https://www.youtube.com/channel/UCOmSlyUJQ3ELGc5Z_tPNQyQ
質問者からのお礼
ありがとうございます、そうですね。自省の精神や相手がどの様に又は自分が感じている事に目を向けなければ精神的な部分は見えにくいのかなと思いました。
普段の忙しさや日常や追われている責任に目を向けると、本来目を向けるべき問題も見え難くなるのかなと思いました。
僕は仏教ではなく、キリスト教の本や勉強を一時期しており、人々の苦難の救済や助け合いや慈愛の精神つまりは思いやりで多くの人々に教養を与えていたと言う歴史の一端を知り、現在は歴史の変遷や戦いによって元々の教えや歴史から離れてしまった部分も有りますが、何かを学び続ける事は何かを振り返り、それも糧にする力が有るのだと思います。その点で仏教にも少しずつ興味を示すつもりです。ありがとうございました
