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病気の夫と別れて暮らしたい

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現在私は37歳、5歳の息子と夫と3人海外で暮らしています。結婚8年目になりますが、6年程前から離婚について考えてきました。
理由は夫の身体です。重度のアトピーと円錐角膜による視力の低下で仕事ができず、日本にいる間は1年半程入院していました。その病院は自然治癒力を高め薬を使わないで直す少し特殊なところです。子供が産まれたばかりでしたが、夫が入院している間、私自身も家計を回すために働きながら生きるので精一杯でした。ただただ夫の身体が良くなるようにと願うばかりでした。
無事に退院し、元気になったのですが仕事に戻るとまた身体の調子が悪くなり、最終手段として海外で暮らすことを提案しました。環境の変化で変わることを信じて。
もともと話し合うことが苦手な夫なのですが、家族に相談せず、黙って強い薬に手を出してしまいました。皆んなが頑張ったあの入院生活は何だったのか。その時私は黙って行動する行為を許せなかった。私も夫の辛さが分からないのでずっと黙って見守ってきました。いつ本人の口から相談してくれるのかと。
待ち続けた結果、私はこのまま夫と暮らすことが不安でどうしても明るい未来が想像できなくなりました。お金をかければ夫の身体もまた少し良くなるのでしょうが、私の力では夫を養う力はありません。夫も家族のためにしっかり体を直す目標を持っていてくれたら、家族の未来のために考えてくれているのだと安心できるのですが、また家族に相談なく薬に手を出すのは家族のことをどう思っているのか分かりません。同じ誤ちを繰り返すのは周りが見えていないから。
夫を応援したい気持ちもあるのですが、どうしても不安な気持ちが上回り、このまま地に足がつかないような生活が続くのなら別れたいという気持ちが自分の中で抑えられません。
ひどい人間かもしれませんが、結婚前に夫が身体のこと話してくれていたらきっと今一緒に居なかったのではと考えてしまいます。ちゃんと話してほしかったと。健康で家族をしっかり守ってくれる、そして何でも相談できて明るい未来を楽しく語り合えるそんな家族が理想でした。
約6年間向き合い元気な夫を待ち続けた結果、向上心が無く、自分でいっぱいいっぱいで周りが見えていない夫であることに気づき、私は離婚したいあまり1人で子育てする準備をし始めているところです。病気のため先の見えない夫と別れたい。この考え方をどう思いますか?


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お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

ご主人の視点も大切に

こんにちは、はじめまして。

長年、ご主人の病気と共に生活され、心身ともに疲労困憊しておられる様子が伝わってきます。お辛いでしょう。ご主人の病気を改善するために海外にまで移住されたのですね。仕事、住環境が激変してご苦労も多かったと思います。ご主人の為に精いっぱい試行錯誤されたあなたの足跡に思いを致します。

一点分からない部分があります。ご主人はいわゆる「強い薬」を使えば、副作用などはあるかもしれませんが、日常生活を一定程度送れる、或いは仕事が出来るようになるのでしょうか。アトピーに関しては、様々なアプローチがあると聞いています。仰るように「自然治癒力を高め薬を使わないで直す」方法もあり、一方あなたにとっては不本意かもしれませんが「強い薬」で対処する方法もあるのでしょう。恐らく、アトピーについて決定的な治癒方法が確立していないためにあなたもご主人も試行錯誤せざるを得ないのでしょう。何とも悩ましいものです。

あなたは、「家族に相談なく薬に手を出す」ご主人に悩んでおられます。しかし、ご主人の視点からすれば家族のために一刻も早く日常生活と仕事を取り戻そうとして焦っているのではないでしょうか。「向上心が無く、自分でいっぱいいっぱいで周りが見えていない夫」というより、向上心があって、家族を何とか自分の手で安心させてやりたいという気持ちでいっぱいいっぱいとも考えられます。自然治癒の方法をあなたは推してきたけれども、ご主人はこれに見切りをつけたという事ではないでしょうか。治療方針が決定的に違うことが、長年の話し合いでも埋まらず、話し合うことなくご主人なりの決断で行動を起こしたとも考えます。

いま、あなたは抱えきれない状況で途方に暮れているのでしょう。ここは自分だけで対処するのではなく、ご親族など頼れる方の助けを得ることが必要になっているのではないでしょうか。誰かとこの苦しみを分担しつつ、いましばらく生活を続けられ、その上でこの先をお考えになられてはと思いました。

どうぞお体お大事に。
ご参考になれば。

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有り難し
おきもち

釋 悠水(しゃくゆうすい)
浄土真宗本願寺派報恩寺住職(兵庫県三木市) 本願寺派布教使 元本願寺布...
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質問者からのお礼

ご回答ありがとうございました。確かにおっしゃる通りで、夫の行為は普通であればそう考えるものだと思います。薬は弱いものから強いものまで何種類かあり、弱い薬が効かなくなると強い薬へ、強い薬もいずれ効かなくなり抑え切れなくなるというのが今までの流れでした。なので私たちは薬を使わない治療法を選んだのです。前例があるにもかかわらず、やはり辛いのだと思いますが、こっそり薬を使う。でもこれも長くは続きません。家族のために真剣に考えてくれているなら、また同じ繰り返しをせず、自分の身体としっかり向き合って欲しいというのが私の思いです。食べ物の改善、住環境の改善、私が出来ることであれば何でも試してきました。ここまで家族が協力体制なのに、真剣に向き合ってくれない夫が残念です。ただ残念なことに、これ以上私も当方の身体の辛さは分かり合えないということ。今私に相談できる身内がいません。私の両親は別れることを勧めているからです。私たちの状況をずっとそばで見守ってきたからこその答えなのだと思います。なので、一呼吸おき、自分の判断がいかなるものかここに相談させていただきました。本当にありがとうございました。もう少し冷静に考えて判断したいと思います。

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