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2度目の流産

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有り難し有り難し 16

不妊治療を少ししましたが授からず、治療をやめたあと自然妊娠しました。しかし11週で流産。その後、私の過ちから旦那との関係が悪くなり、離婚の話が出たところで2度目の妊娠をしました。最初は堕ろそうと病院を受診、手術の予約までしましたが、私たちをつなぎとめるために来てくれたのだと思い、手術をキャンセルしました。その後、夫からやはり堕ろしてほしいという話が出る中 病院で8週での流産が判明しました。

受精卵側の問題だ、ストレスは関係ないと先生は言ってくださいましたが、私たちが最初に喜んであげられなかったからお空に帰ってしまったのでしょうか。お空に帰ってねとお腹に対し声をかけたこともありました。
流産の手術が終わったので、近くのお寺にお参りに行きたいと思っています。
結局離婚することになりそうですが、今はお互いその話題を出さずに暮らしています。
私はどのような気持ちで2回の流産を捉えたらいいでしょうか?
最初の子が生まれてきてくれていたら、そのまま穏やかに暮らしていたかもしれないのにという気持ちになることもあります。
ずっと気持ちの落ち込みが激しく、つわりもあって辛かったですが、手術をしてから少し元気になっては来ました。
こんな私に何かお言葉をください。よろしくお願いします。


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お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

不可思議

ちとせさんはじめまして。ご相談拝読しました。前回のものも読ませていただきました。

2度の流産は大変お辛い事と思います。

人間は「わからない」ということが恐く、何か理由や原因を特定したくなるものです。だから流産の原因を「最初に喜んであげられなかったから」としたくなる気持ちは仕方のないものであると思います。

では、そうした思い起こされる要因を一つひとつ取り除いていったら誰でも必ず妊娠・出産に至ることができるのでしょうか。

そうではありません。妊娠・出産に限らず、全ての出来事は人間が思い計らう範囲を超えたものです。

どんなことも、「こうすればこうなる」という単純なものではありません。そして同時に、「こうなったということはこうなった原因が確かにある」ことは事実なのですが、それを人間が特定・理解できる範囲内のものだけに押し込めることはできないのです。これを仏教では「不可思議(不思議)」といいます。

先生のお言葉は医者としてそうした事実をふまえて、「けしてあなたたちだけのせいではない」ということを伝えてくださっているのでしょう。

それをもう一歩踏み込んで深くいただくのであれば、「自分たちを責めればいいという、ある意味で楽なところに座り込むのではない」という厳しい教えでもあるのかもしれません。

思い通りにならないことがある。わからないこともある。

それはとても厳しい事実です。

自分たちのせいだとする方が厳しいと感じるかもしれませんが、それは実は自分たちさえしっかりしていれば自分の力でどうにかなるというものの裏返しです。本当の厳しさはどうにもならないということ。しかしその厳しさと向き合えた時、人はどんな厳しい人生をも主体的に歩んでいけるのではないでしょうか。

ご主人とは離婚になるかもしれないとのことですが、それも縁ですから仕方のないことだとは思います。

しかし結果がどうあろうと、流産のこと、夫婦関係のことをそれぞれがうやむやにしないために気持ちを伝えあうことは、お二人のこれからの主体的な歩みのためには大きな意義があることと思います。

もちろんそれがすぐにはできない人、時間がかかる場合もあるでしょう。あなたたちのペースでかまいません。

もしもこの度のことを自分たちが考えだけではとらえられないと感じるならば、お寺に足を運んで仏教に尋ねてみるのもいいでしょう。

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有り難し
おきもち

はじめまして。北海道の片田舎の農村のお寺で住職をしております。 人生...
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質問者からのお礼

ありがとうございます。私と同じように流産した方からの質問も多くあり、それを読むことで落ち着いたりもしていましたが、私の質問に直接回答を頂けたことで、また気持ちに整理がつきました。
嘆いていても仕方ないとは思っているのです。
夫と話し合い、早く次に進みたいです。憎しみあって別れるわけではないと思うので、夫の幸せも願いながら私の道を進みたいと思います。
親、友人、職場になんと言おうか…など悩みますが、なるようにしかならないですものね。
私へのお言葉、ありがとうございました。また何かあればよろしくお願い致します。

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