人間はどうやったら生き返る?
6歳の長男に「どうやったら(人間は)いきかえるの?」と質問されました。私は「死んだら生き返らないんだよ。」と何も考えずに答えてしまいました。そのあと「えっ?生き返らないの?」「死んだらどうなるの?」と聞かれました。「どうなるんだろうね、わからないなぁ。」とこたえました。
すると長男が泣きはじめました。どうしたのか聞くと、「死んだらどうなるか分からない、こわい。」という趣旨の話をしました。私は何と答えてよいか迷いましたが「そうだね、お母さんもこわいよ。」という趣旨を伝えました。
私は宗教的な事は考えた事もなく、また6歳の子供がそれほど深く考えているとも思わず、軽く、死んだら生き返らないと答えた事、子供が泣いている時に気持ちを晴らす答えを出せなかった事を後悔しています。お坊さんだったら「どうやったら(人間は)いきかえるの?」という子供の問いにどう答えますか?また、「死んだらどうなるか分からない、こわい。」という子供にはどんなお話をされますか?
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
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輪廻を正確に知ろう
多分、お子さんは、自分が死んでも何かに生まれ変わってまた自分として生き続けられると言ってほしいのかなあと思いました。
世間では転生して○○になって活躍!なんてお話が、漫画やライトノベルにあふれています。
仏教では、もう簡単に、六道輪廻と言います。悟るまで輪廻が終わらないので、何度でも生まれ変わると言ってもいいです。
生まれ変わる生命の境涯が地獄、畜生、餓鬼、アシュラ、人間、天人の六段階あり、人間以外は、各境涯の中でも生き方が分かれます。暑くて泣き叫ぶ阿鼻叫喚の阿鼻地獄とか、もうちょっとマシな糞尿地獄とか、畜生にもミミズや象などいろいろいます。
ただし、餓鬼(幽霊)と天人だけ、パッと化けて生まれるからか直前の一生を覚えていますが、他の生命は、生まれる時に、忘れてしまうみたいです。畜生と人間は細胞一個から必死に始めるので忘れるとか、地獄は過去を思い出す暇もなく「熱い痛い熱い痛い」と感じるばかりで思い出す暇もないそうです。ちなみに、人間の私は直前の一生を覚えていません。
そういうわけで、自分の生まれる前を知らないからか、生まれる前はなかったと思っている人が多いです。そこから推測して、死後もないだろうと思っている人が多いです。
死後のことは、誰も確かめて戻ってきて教えてくれてはいません。だから、未知です。
生まれる前は、忘れているだけかもしれないので、あったのかなかったのか、これも未知です。
どちらも「ない」と断定できません。
「ある」とも断定できません。ただ、お釈迦様がはっきりおっしゃっていますので、それを信頼したほうがより確かではないかと思います。
スマナサーラ長老の『死後はどうなるの?』が、角川文庫から出ています。
質問者からのお礼
仏教の考えがよく分かりました。ありがとうございました。