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毒父母との関係、家業について

回答数回答 1
有り難し有り難し 12

心のあり方について質問させて下さい。当方アラフォー女性、夫娘ペット二匹の家族構成です。
実父の経営する会社に、人手不足のため、若い頃から働いています。勤続20年です。
この父、大変なパワハラ体質で、暴言が絶えた日がありません。
ついに私の体が悲鳴を上げ、病気療養となりました。
この後しっかり傷病手当をもらって治療、おとなしくそっと退くつもりです。
問題は心の持ち方です。
父にひどいめあわされて、逃げるなんてくやしいし。
新型コロナで求人はないだろうと不安だし。
バリキャリでやってきたので、今の療養期間で家事や娘に向き合える時間が、とても愛おしくって。 
共働き前提で回してるので、いずれ働くんですが、家事と仕事のバランスは?
こんな感じで頭グチャグチャになってます。どう心を落ち着けることができますかね。
ちなみに父母には気が疲れないようそっと放れるつもりです。
煩悩、流すのは難しい


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お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

逃げる勇気

ご相談拝読しました。

>煩悩は流すのは難しい

その通りですね。私たちは思い通りにしたいという煩悩から逃れることはできません。
でも、世の中もこの私自身すらも思い通りにならないから苦しみが生じるのですね。

しかし煩悩を煩悩と知り、自らが煩悩の身であることを受けとめることで、ただ単に煩悩に振り回されるだけであったのが、煩悩を課題として煩悩の身を生きることを問うていく歩みとして、言うならば煩悩を活かすものとして昇華されていくのではないでしょうか。

さて、逃げるようでくやしいとのことですが、それは逃げでしょうか。

バリキャリでやってきたとはいえ、お父様が経営する会社であるというある種の安心感を捨て去ること、長年そこだけで勤めてきたという自信を捨てて新たな不安に飛び込んでいくことは単純な逃げではなく勇気ある撤退ではないでしょうか。

心を落ち着ける…つまりは不安をなくしたいということだと思いますが、不安というのは大事な感覚です。本当の安心を求めるからこそ感じるのが不安です。不安を抱えたままで考え、そして行動していきましょう。

何もかもこれまで通りというのは難しい面もあるのかもしれません。生活水準を下げるという選択肢も出てくるかもしれません。
仕事形態もパートにしてみることで時間や心のゆとりが持てるということもあるかもしれません。

前提の上で考えるのでなく前提から考える。あなただけの問題ではありませんからご家族で協力していきましょう。

ところで「毒父母」とおっしゃるくらいですから、親御さんとの関係には壮絶なものがあったことと推察します。よく耐えてこられましたね。

とりあえず今の環境を離れ、また客観的に親御さんのことを見つめることが出来た時、あなたの中でこの問題も昇華されていくことを念じます。

まずはあなた自身とあなたたち家族の生活を守ることから。攻めの姿勢の逃げで体制を立て直し、環境を再構築していきましょう。

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有り難し
おきもち

はじめまして。北海道の片田舎の農村のお寺で住職をしております。 人生...
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質問者からのお礼

ありがとうございます。
私のこの(悔しさ)(不安)も、煩悩だとは思うのですが、いずれ昇華できればいいと思います。
【勇気ある撤退】、私は、誰かにそう言って背中を押してもらいたかったのかもしれません。
父の会社では立て直すのに必死でしたから、決して楽はしていません。だからこそ、辞めるのは(悔しい)。はじめての転職で(不安)です。この悔しさも不安も必要な感情と受け止め、やれる事をやっていきます。
今は父母が魔物にしか見えない。距離をとってみることで、お互いのあり方が見えるかもしれないので、自分の今の状況を受け止め、進んでいきます。
背中を押していただき、ありがとうございます。

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