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大学院について

回答数回答 4
有り難し有り難し 30

はじめて投稿させていただきます。

大学院への進学に迷いが生じました。

私は現在、生物系の大学に通う4年生です。
高校生の時、とにかく生物の授業が楽しくてしょうがなかったことと、細菌やウイルスから人を守れるワクチンを創るということに興味をもっていたため、現在の大学に進学しました。
研究室も微生物系のところに入り、後は就職すれば自分の夢を叶えられるとおもっていました。
しかし、学部3年の夏頃から本格的に就活をおこなってみると、自分がやりたいような研究職につくためには基本的に修士以上の資格が必要であると知ったのです。

今の研究室の方針が、大学院に進学したい場合、なるべく外部に行って、新しい経験や人脈を得なさいという感じなので、その時期から他大学の生物系の院を調べ、同時に少しずつ院試に向けた勉強を始めていきました。

しかし、今回のコロナの一件で、中々誰かに相談もできず、自分で漠然と決めた志望校に向けて適当に勉強していました。

その結果、最近研究室の先生と話して、自分の志望している院の研究テーマに統一性がないことに気付かされましたし、第一志望で行きたいと決めた大学に提出する外部英語試験の点数もいい点を取ることは出来ませんでした。

また、自分の研究室の先生からそもそも大学院に入る目的って何?と聞かれた時、
私はこの質問に対して何も答えることが出来ませんでした。
勉強していて楽しいと感じていた生物分野で、自分が特に興味のあったワクチン製作に携わる。その為に院に進みたい、そう思っていたはずなのにです。

この質問をされた後、もう一度自分の将来をよく吟味しなさいと話し合いは終わりました。改めて自分の夢について考えてみると、正直自分が何をしたいのかわからないという結論に至ってしまいました。

あれだけ楽しいと感じていた生物学の分野も、大学院入試に向けて勉強していても楽しく感じず、ワクチンを創りたいという思いも、正直よく分からないけどなにか凄いことを成し遂げたい位の感覚で言っていただけだなって思ってしまったのです。

そうなってくると大学院って行く意味あるのかな?って思い始めました。
あまり本格的にはおこなわなかったのですが、就活もしていて、派遣ですが研究ができる会社での内定は出ています。
このまま院に行くべきか、内定先に行くべきか、もうわからないです。
助けてください。


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お坊さんからの回答 4件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

焦らなくていい、ゆっくり進みましょう。

質問を読むと、あなたの問題は「漠然と決めていた自分の生き方が初めて問われて、初めて自分は本当に何をやりたいんだろうと改めて考えてみると、何もないような気がして不安だ」という事に感じました。今までは楽しいだけで進めていたのに、初めて自分と向き合って怖くなっているのではないですか?だからとにかくその不安を早く手放したいという事の様に思えます。人間にとって、一番怖く勇気が必要なのは自己と向き合う事です。あなたは今まで自己と向き合わずに済んできたのかもしれない。人間は必ず自己と向き合わねばならない時が何度かある。そこが大事な所なのです。今ここで不安だからと言って就職したらまた問題にぶつかった時に不安になるのではないですか?

ここで思いっきり自分と向き合ったらどうでしょうか?今逃げて、とりあえず目の前にある事をして、不安に目隠ししてもまたいつか大きな出来事とぶつかった時同じ不安に出会うでしょう。多分自分が何をしたいのか分かってないのも自分だし、生物学の研究をしたいのも自分なのです。人間って意外とそんなに自分が何をしたいのか分かっていないものです。まして、20代前半で確固とした自分のやりたい事なんて決まっていなくて当たり前です。だから、自分を変だと思ったり、絶望しなくていい。周りがどうしているかということよりも、自分がどう歩んでいきたいか。どう生きていきたいかを優先して下さい。大学院に行く意味あるのかな?といいますが、では就職してどのような意味がありますか?

少しでも院に興味があったのなら、何か引っかかる事がそこにあったという事です。そのちょっとの興味でいいんです。その興味を掘っていきましょう。少しでも引っかかるというのがあれば行っていいんです。例えば人より気持ちが弱いとか、人と比べなくていい。

今コロナで未来が分からない時です。1~2年人より遅れてもいいんではないですか?あなたはすごく大事なことに今向き合っている。そういう気持ちでゆっくり自分について考えて良いと思う。大事なのは自分が納得できるかです。他者に自分の人生をゆだねてはいけない。逆に十分考えたのならどの道でもやっていけるのです。
【参考図書:自己分析してみましょう】バイト辞める学校、新しい無職、まとまらない人 坂口恭平が語る坂口恭平、1日3時間だけ働いておだやかに暮らすための思考法、決めた未来しか実現しない…等

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浄土真宗本願寺派の僧侶です。 産業カウンセラーの資格を持っています。...
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こんにちは、初めまして。

御自身の将来についてお悩みですね。
大切なことだから、様々な思いが去来することでしょう。

私は、分野違いですが文系の大学院後期課程(博士課程)まで行きましたので、ご参考になればと思い、私の感想を書きます。

「自分の志望している院の研究テーマに統一性がないことに気付かされました」とのこと。大学院では、その分野ごとで細分化された専門性をもった教授さんごおられます。その大学院の、その先生の専門分野と共通する研究への志向性があるからその大学院を受けたい、これが筋の通った志望方法です。

また、この先生のこの著書・論文に興味を持ち、このような思いを持ったという具体的な説明ができるともっと良いですね。

あなたは、面接でうまく受け答えができなかったようです。それは、人に一通り説明できる言葉選びに不慣れであったのと、自分の研究志向性が論理的に整理できていなかったためではないでしょうか。

今後、志望する大学院での面接で動機や研究計画は必ず聞かれるでしょうから、今から想定問答を一通り紙に書いて覚えるぐらいにすると良いのと思います。即興で受け答えできるのは、相当に学問的な深まりと表現技術が必要なりますから、ぎこちなくても取り敢えず受け答えが出来る程度に高めておく必要はあると思います。

「あれだけ楽しいと感じていた生物学の分野も、大学院入試に向けて勉強していても楽しく感じず」とあります。好きな分野でも、楽しいことがずっと続くのは難しいと思います。しかし、ここが踏ん張りどころではないかとも思います。あなたの興味の持ち方が、アマチュアからプロフェッショナルに一段高まるための通過儀礼のようなものだと思えば良いと思います。

諦めるのは勿体ない。
ここから一段ギアを上げて、寝食忘れるぐらいに努力してみるべきではないでしょうか。

あなたの夢が叶うことを願って
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釋 悠水(しゃくゆうすい)
浄土真宗本願寺派報恩寺住職(兵庫県三木市) 本願寺派布教使 元本願寺布...
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私も大学卒業時に進路が変わりました。

高校時代は化学が得意で好きで
志望校ではなかったけど
理学部化学科に進学しました。

でも3・4年時での実験三昧に
これを仕事として一生続けるのは
ちょっと無理かなぁと思い
金融機関に就職しました。

そこでもノルマや人間関係に疲れ
親戚の寺院に入って住職を継ぎました。

何が言いたいのかというと
「諸行無常」
何もかも変化し続けるということです。
あなたの志向も価値観も状況も
刻一刻と変わっていきます。

ただ
あなたの現状は
コロナ禍による停滞期だと思います。
あなたはどの道に進んでも
当初の志向に関わることが出来ます。
どのような場であっても
そこで真面目に取り組んでおれば
道はおのずと開いていきますから大丈夫。

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おきもち

和田隆恩
 浄土真宗(大谷派)/広島県広島市/17世住職。  1967年京都市生ま...
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新たな出発点

拝読させて頂きました。
素晴らしい気づきかと思いますし、新たな出発点だと思います。

きっとあなたの前には大きな希望や夢を実現できる未来が待っています。

どうかあせらないで自分の足元を見つめなおしてみて、試行錯誤しながら検討しながらあなたの人生を一歩ずつ歩んでいって下さいね。

あなたを心から応援しています。

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Kousyo Kuuyo Azuma
脱サラして10年が経ちました。栃木県佐野市の一向寺に勤めています。(佐野ラ...
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